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二部
初めて自分主催のお茶会を開催します。
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お父様たちと話をして1週間が経った。
私はお茶会を開催する為に準備をしている。と言ってもたくさんの人を呼んで呼ぶお茶会ではない。知人のみを読んだ簡素なお茶会だ。私自身初めてお茶会を開催するため、ヘレナやビアンカに助言をもらいながら準備を行った。
今回はヘレナ、ビアンカ、エリオット様、アントン様、レナード様、デューク様。そしてニーナを誘っている。
「お茶会はお茶を楽しむ場であり交流をする場でもあるの。だからどういったところで行うのかというのもすごく重要になるわ!今回はどこで行うの?」
「今回は家の庭で行う予定よ!ちょうど今青いバラや白いバラなどが見ごろを迎えているの。」
ヘレナの質問に答えると
「いいじゃない!今回はバラを楽しむお茶会でもあるわね!お茶もバラにちなんだお茶ローズティーなどがいいかもしれないわ。」とおすすめのお茶まで教えてくれた。
今までお茶会は参加するばかりで自分が行うということはなかったけど、お茶会の準備の大変さが身にしみてわかった気がする。
折角頑張って準備したお茶会を邪魔されるのは嫌だっただろう...。お父様たちとお話をしてから、色々なことがわかってきて、今までの自分に嫌気がさした。
ニーナのことも、もっと早く動いていればニーナだけでなく周りの人にもいい結果を残せたかもしれないと思うと自分がどれだけ身勝手だったのかと後悔ばかり残る。
「過去は変えられないから...今までのことは、これからのことで挽回していきましょう!」
今は少しでも楽しんでもらえるようなお茶会を開催できるよう準備することだけに心血を注いだ。
そしてお茶会当日。
周りの友人やお母さまに助言をもらいながら無事準備を終えることができた。
天気にも恵まれ、絶好のお茶会日和だ。
ニーナにお茶会の招待状を送ったときは、来てくれるか少し心配だったもののすぐに「参加します」と返答が届いて安心した。
起きて軽くストレッチをしていると扉をノックする音が聞こえる。
「ティアナお嬢様。おはようございます。」
アマンダが準備をしに来てくれたようだ。
「アマンダ。おはよう。今日もよろしくね。」挨拶を返すと今日着る予定のドレスを準備していく。
アマンダは私の好きな色とか好きなドレスの形など細かく把握してくれているのでいつもすごく助かっている。
「こちらこそよろしくお願いします。今日は天気も晴れたようでよかったです。今回はシンプルなAラインのドレスにしてみました。薄めの青なので髪の色にもあって素敵だと思います。それに合わせて水色の髪飾りも用意しました。」
アマンダが持ってきてくれたドレス胸元もハートの形をしていて少しかわいいらしい感じだ。浅めのハートの形であることと、袖にレースがあしらわれているため、二の腕などが隠れている。非常に清楚に見えるデザインだ。
「ありがとう。とても素敵だわ。」
今日のお茶会は飾った花も青や白でそろえているからお茶会にもピッタリのドレスだと思う。
アマンダと話しながら準備をしていると扉をコンコンとたたく音が聞こえる。
タイミングよく準備を終えた私は、ゆっくり扉に近づき、扉越しにいる方に声をかけた。どうやらデューク様が来られたことを伝えに来てくれたらしい。
扉越しに、「ありがとう、すぐ行きますので応接室でお待ちいただくように伝えてください。」と一言言伝を頼む。
準備を終えて、アマンダに一言礼を伝えてから私は応接室に向かった。
応接室に行くと、デューク様がソファーに座って待っていた。
「デューク様。おはようございます。急なご招待にも関わらずお茶会にご参加いただきありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします。」
カーテシーをして挨拶をすると、デューク様が突然立ち上がり私の前まで足早に歩いてきた。
「おはよう。こちらこそお招きいただき感謝する。今のティアナはまるで青薔薇のお姫様のようだ。とても似合っているよ。こちらこそ本日はよろしく頼む。」
軽く一礼し、軽く指にさきにキスを落とす。
デューク様の一言一言にドキドキしてしまって、いつもの自分とは全く違うような気がして恥ずかしい。
「デューク様も今日はいつもと違い髪を上げられているんですね。青いスーツもとてもお似合いです。」
いつもは黒髪を下ろしているが、今日は髪を上げている分、デューク様の青い目がキラキラと光って見えてとてもきれいだ。さらに目元にある黒子がより大人の魅力を引き出しているように見える。
「ありがとう。さぁ、皆もそろそろ来る頃だしお出迎えに行こうか。」腕を少し曲げ腕を組めるようにしてくれたため、腕を通して一緒に会場へ向かった。
お茶会へ着くとすでに軽食などがテーブルに準備されている。
今回はお昼時に行うため、簡単な軽食とそのあと皆で食べられるようおやつを準備した。デューク様と二人で待っていると、ヘレナとエリオット様が二人できた。二人に挨拶をしていると、ビアンカとレナード様が来て4人をお庭まで案内する。
まだアントン様とニーナが来ていなかったため先に4人でお話していただくよう伝えてエントランスに戻る。
しかし、開始時刻になっても二人が現れることはなかった...
「二人とも遅いですね。何かに巻き込まれていなければいいのですが...」
「そうだね...とりあえずもう少し待ってみようか。さすがに他のお客様を待たせるわけにはいかないからね。15分待っても来ないようだったら、始めよう。」
デューク様の言う通り、いくら知人だからといって他のお客様を待たせるのはよくない。
私はデューク様の言葉に4人に謝罪をしたうえであと15分だけ待つことにした。
しかし、15分待っても二人は現れなかった...
私はお茶会を開催する為に準備をしている。と言ってもたくさんの人を呼んで呼ぶお茶会ではない。知人のみを読んだ簡素なお茶会だ。私自身初めてお茶会を開催するため、ヘレナやビアンカに助言をもらいながら準備を行った。
今回はヘレナ、ビアンカ、エリオット様、アントン様、レナード様、デューク様。そしてニーナを誘っている。
「お茶会はお茶を楽しむ場であり交流をする場でもあるの。だからどういったところで行うのかというのもすごく重要になるわ!今回はどこで行うの?」
「今回は家の庭で行う予定よ!ちょうど今青いバラや白いバラなどが見ごろを迎えているの。」
ヘレナの質問に答えると
「いいじゃない!今回はバラを楽しむお茶会でもあるわね!お茶もバラにちなんだお茶ローズティーなどがいいかもしれないわ。」とおすすめのお茶まで教えてくれた。
今までお茶会は参加するばかりで自分が行うということはなかったけど、お茶会の準備の大変さが身にしみてわかった気がする。
折角頑張って準備したお茶会を邪魔されるのは嫌だっただろう...。お父様たちとお話をしてから、色々なことがわかってきて、今までの自分に嫌気がさした。
ニーナのことも、もっと早く動いていればニーナだけでなく周りの人にもいい結果を残せたかもしれないと思うと自分がどれだけ身勝手だったのかと後悔ばかり残る。
「過去は変えられないから...今までのことは、これからのことで挽回していきましょう!」
今は少しでも楽しんでもらえるようなお茶会を開催できるよう準備することだけに心血を注いだ。
そしてお茶会当日。
周りの友人やお母さまに助言をもらいながら無事準備を終えることができた。
天気にも恵まれ、絶好のお茶会日和だ。
ニーナにお茶会の招待状を送ったときは、来てくれるか少し心配だったもののすぐに「参加します」と返答が届いて安心した。
起きて軽くストレッチをしていると扉をノックする音が聞こえる。
「ティアナお嬢様。おはようございます。」
アマンダが準備をしに来てくれたようだ。
「アマンダ。おはよう。今日もよろしくね。」挨拶を返すと今日着る予定のドレスを準備していく。
アマンダは私の好きな色とか好きなドレスの形など細かく把握してくれているのでいつもすごく助かっている。
「こちらこそよろしくお願いします。今日は天気も晴れたようでよかったです。今回はシンプルなAラインのドレスにしてみました。薄めの青なので髪の色にもあって素敵だと思います。それに合わせて水色の髪飾りも用意しました。」
アマンダが持ってきてくれたドレス胸元もハートの形をしていて少しかわいいらしい感じだ。浅めのハートの形であることと、袖にレースがあしらわれているため、二の腕などが隠れている。非常に清楚に見えるデザインだ。
「ありがとう。とても素敵だわ。」
今日のお茶会は飾った花も青や白でそろえているからお茶会にもピッタリのドレスだと思う。
アマンダと話しながら準備をしていると扉をコンコンとたたく音が聞こえる。
タイミングよく準備を終えた私は、ゆっくり扉に近づき、扉越しにいる方に声をかけた。どうやらデューク様が来られたことを伝えに来てくれたらしい。
扉越しに、「ありがとう、すぐ行きますので応接室でお待ちいただくように伝えてください。」と一言言伝を頼む。
準備を終えて、アマンダに一言礼を伝えてから私は応接室に向かった。
応接室に行くと、デューク様がソファーに座って待っていた。
「デューク様。おはようございます。急なご招待にも関わらずお茶会にご参加いただきありがとうございます。本日はよろしくお願いいたします。」
カーテシーをして挨拶をすると、デューク様が突然立ち上がり私の前まで足早に歩いてきた。
「おはよう。こちらこそお招きいただき感謝する。今のティアナはまるで青薔薇のお姫様のようだ。とても似合っているよ。こちらこそ本日はよろしく頼む。」
軽く一礼し、軽く指にさきにキスを落とす。
デューク様の一言一言にドキドキしてしまって、いつもの自分とは全く違うような気がして恥ずかしい。
「デューク様も今日はいつもと違い髪を上げられているんですね。青いスーツもとてもお似合いです。」
いつもは黒髪を下ろしているが、今日は髪を上げている分、デューク様の青い目がキラキラと光って見えてとてもきれいだ。さらに目元にある黒子がより大人の魅力を引き出しているように見える。
「ありがとう。さぁ、皆もそろそろ来る頃だしお出迎えに行こうか。」腕を少し曲げ腕を組めるようにしてくれたため、腕を通して一緒に会場へ向かった。
お茶会へ着くとすでに軽食などがテーブルに準備されている。
今回はお昼時に行うため、簡単な軽食とそのあと皆で食べられるようおやつを準備した。デューク様と二人で待っていると、ヘレナとエリオット様が二人できた。二人に挨拶をしていると、ビアンカとレナード様が来て4人をお庭まで案内する。
まだアントン様とニーナが来ていなかったため先に4人でお話していただくよう伝えてエントランスに戻る。
しかし、開始時刻になっても二人が現れることはなかった...
「二人とも遅いですね。何かに巻き込まれていなければいいのですが...」
「そうだね...とりあえずもう少し待ってみようか。さすがに他のお客様を待たせるわけにはいかないからね。15分待っても来ないようだったら、始めよう。」
デューク様の言う通り、いくら知人だからといって他のお客様を待たせるのはよくない。
私はデューク様の言葉に4人に謝罪をしたうえであと15分だけ待つことにした。
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