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今日からまたおさげに戻ります。
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デューク様と恋人同士になったものの大きな変化は特になかった。と、いうのもデューク様は翌日には王都に戻らなくではならなかったからだ。
私たちもデューク様たちが帰った3日後には王都に戻り学院の準備をする。
デュークさまから連絡来ないと少し寂しいと感じるかと思っていたもののビアンカやヘレナがいたからか大丈夫だった。
王都に帰ってきてからは手紙のやり取りをしている。デューク様は留学中、ルミエール国の王城で寝泊まりをしている。
これは友好国だからこそできることだ。だからいつも手紙は、王城に送っている。
「後3日で長期休暇も終わりなのね。あっという間だったわ。」
「そうですね。お嬢様。まだあのおさげにメガネ姿は続けるんですか?」アマンダはもう変装を解いてもいいんじゃないかと思っているみたいだ。
ニーナに恋人ができたからこちらに来ることはないかもしれないと思いたいけれど、そうとは言い切れないのがニーナだ。
ただ、ずっとこのままいるわけにはいかないだろう。
「始めは3年間、ニーナから隠れるために初めた変装だけど、ずっとこのままって言うわけには行かないわねよね…その、、こ、ここ恋人もできたわけだし…」
デューク様は気にしないかもしれないけれど、周りは気にするだろう。『あんなおさげでメガネの子が…デューク様の恋人なのか』と…
今まできっと遠巻きに狙っていたお姉様方が黙ってはいない気がする…。
「デューク様から卒業パーティーは一緒に出て欲しいって言われているの。だからその時までにニーナをなんとかするわ!話が通じる相手ではないと思うけれど、これからもずっとこのままでいるわけにはいかないもの。」
今まではニーナの言葉に嫌な思いをしてきたし自分が我慢すればいいと思っていた。婚約者がいたわけではなかったし…
でも今は違う。デューク様との未来を考えるとなればこのままでいるわけにはいかないだろう。
「アマンダ。私決めたわ!卒業パーティーまでにおさげ、メガネは卒業します。そしてニーナからも卒業します!」
⟡.·*.··············································⟡.·*.
アマンダ視点
お嬢様が、収穫祭からお戻りになった時は少し元気がなさそうだったので心配しましたが、今日のお嬢様をみて少し安心いたしました。
お嬢様は気づいていないと思いますが、ニーナ様が近くにいることで自分の気持ちに蓋をすること当たり前になってしまってなかなか本音を打ち明けることはありませんでした。
旦那様も奥様もお嬢様から助けを求めてくれるのを待っていたように思います。
よく、子供同士のことにどこまで首を突っ込んでいいかわからないと仰っていました。
同時に、もっと早く動いておけばよかったと後悔していることもあったのです。
こう言ったことは時間が経てば経つほど解決が難しくなっていきますからね。
でもデューク様に出会われてから少しずつお嬢様は変わられたように思います。お嬢様はまだ好きかわからないと仰っていましたが、側から見ればデューク様のことが大好きなんだと伝わってきます。
きっとまだお嬢様に自信がないのかもしれませんね。
でもアマンダは今までその場で足踏みをしていた分大きな一歩を踏み出したなと思っております。
今のお嬢様の笑顔は今まで見たどの笑顔よりも素敵です。恋する乙女は強いですね。
「ティアナお嬢様。アマンダはお嬢様が前を向いて下さりとても嬉しく思います。ニーナ様のことは一緒にどうしていけばいいか考えていきましょう。旦那様と奥様に相談するのも一つかもしれませんね。」
きっと自分1人でなんとかしようとしていたのでしょう。でも貴族同士のことでもあるのです。1人で行うには限界があると思います。
お嬢様は意図を読み取ったのか、
「わかったわ!お父様、お母様にも相談します。アマンダも迷惑かけるかもしれないけれどよろしくね。」
「はい。よろしくお願いいたします。」
一部完
⟡.·*.··············································⟡.·*.
この度はお読みいただきありがとうございます。
これにて一部完結となります。
誤字、脱字などご連絡いただきありがとうございました。感想含めとても励みになっております。
ティアナの物語はまだ終わりませんのでもうしばらくお付き合いいただけますと幸いです。
引き続きティアナの物語をよろしくお願いいたします。
ゆずこしょう
私たちもデューク様たちが帰った3日後には王都に戻り学院の準備をする。
デュークさまから連絡来ないと少し寂しいと感じるかと思っていたもののビアンカやヘレナがいたからか大丈夫だった。
王都に帰ってきてからは手紙のやり取りをしている。デューク様は留学中、ルミエール国の王城で寝泊まりをしている。
これは友好国だからこそできることだ。だからいつも手紙は、王城に送っている。
「後3日で長期休暇も終わりなのね。あっという間だったわ。」
「そうですね。お嬢様。まだあのおさげにメガネ姿は続けるんですか?」アマンダはもう変装を解いてもいいんじゃないかと思っているみたいだ。
ニーナに恋人ができたからこちらに来ることはないかもしれないと思いたいけれど、そうとは言い切れないのがニーナだ。
ただ、ずっとこのままいるわけにはいかないだろう。
「始めは3年間、ニーナから隠れるために初めた変装だけど、ずっとこのままって言うわけには行かないわねよね…その、、こ、ここ恋人もできたわけだし…」
デューク様は気にしないかもしれないけれど、周りは気にするだろう。『あんなおさげでメガネの子が…デューク様の恋人なのか』と…
今まできっと遠巻きに狙っていたお姉様方が黙ってはいない気がする…。
「デューク様から卒業パーティーは一緒に出て欲しいって言われているの。だからその時までにニーナをなんとかするわ!話が通じる相手ではないと思うけれど、これからもずっとこのままでいるわけにはいかないもの。」
今まではニーナの言葉に嫌な思いをしてきたし自分が我慢すればいいと思っていた。婚約者がいたわけではなかったし…
でも今は違う。デューク様との未来を考えるとなればこのままでいるわけにはいかないだろう。
「アマンダ。私決めたわ!卒業パーティーまでにおさげ、メガネは卒業します。そしてニーナからも卒業します!」
⟡.·*.··············································⟡.·*.
アマンダ視点
お嬢様が、収穫祭からお戻りになった時は少し元気がなさそうだったので心配しましたが、今日のお嬢様をみて少し安心いたしました。
お嬢様は気づいていないと思いますが、ニーナ様が近くにいることで自分の気持ちに蓋をすること当たり前になってしまってなかなか本音を打ち明けることはありませんでした。
旦那様も奥様もお嬢様から助けを求めてくれるのを待っていたように思います。
よく、子供同士のことにどこまで首を突っ込んでいいかわからないと仰っていました。
同時に、もっと早く動いておけばよかったと後悔していることもあったのです。
こう言ったことは時間が経てば経つほど解決が難しくなっていきますからね。
でもデューク様に出会われてから少しずつお嬢様は変わられたように思います。お嬢様はまだ好きかわからないと仰っていましたが、側から見ればデューク様のことが大好きなんだと伝わってきます。
きっとまだお嬢様に自信がないのかもしれませんね。
でもアマンダは今までその場で足踏みをしていた分大きな一歩を踏み出したなと思っております。
今のお嬢様の笑顔は今まで見たどの笑顔よりも素敵です。恋する乙女は強いですね。
「ティアナお嬢様。アマンダはお嬢様が前を向いて下さりとても嬉しく思います。ニーナ様のことは一緒にどうしていけばいいか考えていきましょう。旦那様と奥様に相談するのも一つかもしれませんね。」
きっと自分1人でなんとかしようとしていたのでしょう。でも貴族同士のことでもあるのです。1人で行うには限界があると思います。
お嬢様は意図を読み取ったのか、
「わかったわ!お父様、お母様にも相談します。アマンダも迷惑かけるかもしれないけれどよろしくね。」
「はい。よろしくお願いいたします。」
一部完
⟡.·*.··············································⟡.·*.
この度はお読みいただきありがとうございます。
これにて一部完結となります。
誤字、脱字などご連絡いただきありがとうございました。感想含めとても励みになっております。
ティアナの物語はまだ終わりませんのでもうしばらくお付き合いいただけますと幸いです。
引き続きティアナの物語をよろしくお願いいたします。
ゆずこしょう
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