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お茶会
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お祖父様たちにデューク先輩の予定を伝えると瞬く間にお茶会の日程が決まった。
お茶会は私の実家で行われることになった。お茶会と言っても簡易なものだ。
お茶会当日になり、私は久しぶりにドレスに身を通した。
簡易なお茶会なのでシンプルなドレスだ。今回は淡いピンクのドレスに胸元は浅めのハートカットなデザインになっている。
濃いピンクにしてしまうと髪の色と喧嘩してしまうが淡いピンクだとそう言ったことがないため、家の中だと着やすい色合いだ。
「久しぶりにドレスきたわね。最近は制服も暗めの色が多かったし少し気分転換になりそうだわ。」
「私も最近お嬢様を着飾ることができなかった分、準備がとても楽しくできました。」
確かに最近はわたしもおさげと眼鏡でほとんど朝準備することがなかった。
そう考えると確かにアマンダ達にも寂しい思いをさせていたかもしれない。
準備も終えたタイミングで丁度デューク様がお見えになったと執事長が声をかけてきたので私もエントランスへ向かった。
エントランスにつくと、お祖父様とデューク様が話しているのが見える。
私は2人に近づき声をかける。
「お祖父様、デューク様。お待たせして申し訳ございません。デューク様。突然お時間いただきましてありがとうございました。お茶会の準備整っておりますので移動しましょう。」
「ティア。今日も可愛いぞ。さぁ、移動しようか。デューク殿下。こちらへどうぞ。」
みんなで移動する。学院で話すデューク様はよく話すのでこんなに静かなデューク様は初めてだ。デューク様の顔を覗き込みながら「いつもと調子が違うみたいですが、大丈夫ですか?体調が悪ければ別の日でも大丈夫ですので言ってくださいね。」
「あ、あ、あぁ…ありがとう。大丈夫だ。それにしてもアナはいつもと雰囲気が違うな。」
確かにいつもと雰囲気は全然違うと思うけどそんなに驚くことだっただろうか…
「そうですね…学院だとバレないように地味な生活を送っているのでそれのせいでしょうか?私自身最近地味めの服が多かったので今日は少し新鮮な感じがします
。」そして地味な格好が多かった分久しぶりのおしゃれが楽しかったことを伝えた。
話しながら歩いているとあっという間にお茶会の場所につき、お祖父様を始めみんなが席についてゆっくり歓談を始めた。
「デューク殿下。急にすみませんでした。恐らくデューク殿下は上2人の孫にはあったことあると思いますが、ティアにあうのは初めてでしたな、まさか2人が学院で話すほど仲良くなっているとは思いませんでした。」ハハハと豪快に笑いながらはなすお祖父様。
お祖父様の話からするに、アレクお兄様とアランお兄様とは会ったことがあるらしい。
「アレクとアランに会ったのは俺もかなり小さかったからな。ただ、2人ともトリス兄上と同じ年だったから兄上とは関わりが今もあるんじゃないか。」
アレク兄様とアランお兄様は双子で私と6つ離れている。
「確かに、アレクとアランは辺境伯領にいますからね。学院卒業してからも関わりがあるようですよ。」辺境伯領はアーノルド王国と隣り合っていることもありアーノルド国の人たちと仲が良かったりする。
辺境伯領から女児が産まれるとなぜか1人はアーノルド国に嫁ぐことが多いのだそうだ。かく言うお祖父様の妹もアーノルド国の侯爵家に嫁いだらしい。そしてその娘が現国王に嫁いだのだとか…だからお祖父様のことや、お兄様達のことを知っていたのだと納得してしまった。
昔話などを聞いているとあっという間に夕方近くなっていた。
もしかして誤解されているのかもしれない。誤解されているとデューク様にも失礼だと思いはっきりと否定した。
「デューク殿下。孫はこう言っておりますが…」目を細めてお祖父様がデューク様に聞く。それでなくてもお祖父様が目を細めると威圧感が増すと言うのに…若干デューク様の顔色も悪くなっている。
「お祖父様。デューク様の顔色が…ほんとうに友人以外の何者でもないのです。デューク様が可哀想ですのでやめてください。」
「わかった…」そう言って威圧するのをやめてくれた。
死人が出なくて良かったと思わずホッとしてした。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
デューク視点。
アナの実家に顔を出すと顔の整った人たちがたくさん集まっていた。ノヴァ元辺境伯も渋さが増えて貫禄がさらに増している気がする。
「今日はお招きありがとうございます。」一言告げると、アナがエントランスに降りてきた。普段おさげ姿や男装などをみていたこともあり、正装しているアナを見るのは初めてだ。
夜空のような濃い青色に、月のような綺麗な黄色の目の色がとても神秘的だ。そして淡いピンクのドレスがとても似合ったいた。ギャップもあるかもしれないが私はアナを見た瞬間、言葉を失ってしまったのだ。今までにこんなことはなかった。その後も色々元辺境伯と話をしていたが途中からはアナの言動や仕草がやけに可愛く見えて仕方なかった。
なぜ今までアナにあったことがなかったのか。アナが、あまりお茶会に出なかったこともあるらしい。後は上2人が大きくなったこともあり家族で出かけることも減ったそうだ。だからあう機会がなかったと言うことだった。
色々昔話に花を咲かせていると元辺境伯が真剣な目つきで「して、単刀直入にお聞きしたい。2人の関係は一体どのようなご関係ですかな?」
と聞いてきた。俺は思わずびっくりしてしまい、無言になってしまった。そしたら間髪入れずにアナが、
「2人ってデューク様と私ですか?」
「そうじゃ。」
「最近学院で友人になりました。先輩と後輩の中です!」
と答えていた。確かに最近友人になったばかりだが、少しずつ仲良くなれればと思っていた。ただこの気持ちを伝えるにも伝わるのももう少し先になりそうだなと思う。
「少し距離を縮めるために遠乗りとかに誘うか…」
まだまだ関係性はわからないが少しずついい方向に行けるように進めて行ければいいと心から思った。
お茶会は私の実家で行われることになった。お茶会と言っても簡易なものだ。
お茶会当日になり、私は久しぶりにドレスに身を通した。
簡易なお茶会なのでシンプルなドレスだ。今回は淡いピンクのドレスに胸元は浅めのハートカットなデザインになっている。
濃いピンクにしてしまうと髪の色と喧嘩してしまうが淡いピンクだとそう言ったことがないため、家の中だと着やすい色合いだ。
「久しぶりにドレスきたわね。最近は制服も暗めの色が多かったし少し気分転換になりそうだわ。」
「私も最近お嬢様を着飾ることができなかった分、準備がとても楽しくできました。」
確かに最近はわたしもおさげと眼鏡でほとんど朝準備することがなかった。
そう考えると確かにアマンダ達にも寂しい思いをさせていたかもしれない。
準備も終えたタイミングで丁度デューク様がお見えになったと執事長が声をかけてきたので私もエントランスへ向かった。
エントランスにつくと、お祖父様とデューク様が話しているのが見える。
私は2人に近づき声をかける。
「お祖父様、デューク様。お待たせして申し訳ございません。デューク様。突然お時間いただきましてありがとうございました。お茶会の準備整っておりますので移動しましょう。」
「ティア。今日も可愛いぞ。さぁ、移動しようか。デューク殿下。こちらへどうぞ。」
みんなで移動する。学院で話すデューク様はよく話すのでこんなに静かなデューク様は初めてだ。デューク様の顔を覗き込みながら「いつもと調子が違うみたいですが、大丈夫ですか?体調が悪ければ別の日でも大丈夫ですので言ってくださいね。」
「あ、あ、あぁ…ありがとう。大丈夫だ。それにしてもアナはいつもと雰囲気が違うな。」
確かにいつもと雰囲気は全然違うと思うけどそんなに驚くことだっただろうか…
「そうですね…学院だとバレないように地味な生活を送っているのでそれのせいでしょうか?私自身最近地味めの服が多かったので今日は少し新鮮な感じがします
。」そして地味な格好が多かった分久しぶりのおしゃれが楽しかったことを伝えた。
話しながら歩いているとあっという間にお茶会の場所につき、お祖父様を始めみんなが席についてゆっくり歓談を始めた。
「デューク殿下。急にすみませんでした。恐らくデューク殿下は上2人の孫にはあったことあると思いますが、ティアにあうのは初めてでしたな、まさか2人が学院で話すほど仲良くなっているとは思いませんでした。」ハハハと豪快に笑いながらはなすお祖父様。
お祖父様の話からするに、アレクお兄様とアランお兄様とは会ったことがあるらしい。
「アレクとアランに会ったのは俺もかなり小さかったからな。ただ、2人ともトリス兄上と同じ年だったから兄上とは関わりが今もあるんじゃないか。」
アレク兄様とアランお兄様は双子で私と6つ離れている。
「確かに、アレクとアランは辺境伯領にいますからね。学院卒業してからも関わりがあるようですよ。」辺境伯領はアーノルド王国と隣り合っていることもありアーノルド国の人たちと仲が良かったりする。
辺境伯領から女児が産まれるとなぜか1人はアーノルド国に嫁ぐことが多いのだそうだ。かく言うお祖父様の妹もアーノルド国の侯爵家に嫁いだらしい。そしてその娘が現国王に嫁いだのだとか…だからお祖父様のことや、お兄様達のことを知っていたのだと納得してしまった。
昔話などを聞いているとあっという間に夕方近くなっていた。
もしかして誤解されているのかもしれない。誤解されているとデューク様にも失礼だと思いはっきりと否定した。
「デューク殿下。孫はこう言っておりますが…」目を細めてお祖父様がデューク様に聞く。それでなくてもお祖父様が目を細めると威圧感が増すと言うのに…若干デューク様の顔色も悪くなっている。
「お祖父様。デューク様の顔色が…ほんとうに友人以外の何者でもないのです。デューク様が可哀想ですのでやめてください。」
「わかった…」そう言って威圧するのをやめてくれた。
死人が出なくて良かったと思わずホッとしてした。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
デューク視点。
アナの実家に顔を出すと顔の整った人たちがたくさん集まっていた。ノヴァ元辺境伯も渋さが増えて貫禄がさらに増している気がする。
「今日はお招きありがとうございます。」一言告げると、アナがエントランスに降りてきた。普段おさげ姿や男装などをみていたこともあり、正装しているアナを見るのは初めてだ。
夜空のような濃い青色に、月のような綺麗な黄色の目の色がとても神秘的だ。そして淡いピンクのドレスがとても似合ったいた。ギャップもあるかもしれないが私はアナを見た瞬間、言葉を失ってしまったのだ。今までにこんなことはなかった。その後も色々元辺境伯と話をしていたが途中からはアナの言動や仕草がやけに可愛く見えて仕方なかった。
なぜ今までアナにあったことがなかったのか。アナが、あまりお茶会に出なかったこともあるらしい。後は上2人が大きくなったこともあり家族で出かけることも減ったそうだ。だからあう機会がなかったと言うことだった。
色々昔話に花を咲かせていると元辺境伯が真剣な目つきで「して、単刀直入にお聞きしたい。2人の関係は一体どのようなご関係ですかな?」
と聞いてきた。俺は思わずびっくりしてしまい、無言になってしまった。そしたら間髪入れずにアナが、
「2人ってデューク様と私ですか?」
「そうじゃ。」
「最近学院で友人になりました。先輩と後輩の中です!」
と答えていた。確かに最近友人になったばかりだが、少しずつ仲良くなれればと思っていた。ただこの気持ちを伝えるにも伝わるのももう少し先になりそうだなと思う。
「少し距離を縮めるために遠乗りとかに誘うか…」
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