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国外へ
炊き出し
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昨日村に着いたものの、村の中で過ごすにはあまりに危険そうだったこともあり、私とクラウンさんは村の近くにあった開いた土地を借りて眠ることにした。
1人であれば、精霊界に戻ることも考えたがクラウンさんが一緒だと難しいため、簡易テントだ。何かあった時のために小さな結界石を持っていてよかった。
それに、昨日の今日で帰ってルナのお説教を聞くことになっただろう…
朝方、コウとリョクが起こしてくれて一度テントから出る。まだ外は陽が少しで始めたばかりで暗い。朝方まで一度も起きることなく眠れたことに神経図太いなと感じたのは言うまでもない。
「できればここで少しでも病や怪我に苦しむ人がいれば治療師として…と思っていたけど少し難しそうね。」
「そうだね。昨日少し見てきたが、病というより栄養失調みたいな子達ばかりだったよ。だから朝少し炊き出しとかしたらどうだい?」
コウの意見に少し耳を傾ける。確かに薬とかだとなかなか買いにくいかもしれないが炊き出しならもらいやすいかもしれない。
幸い、べナール領を出る時に食材は買ってきているし、村でなくても1日ここに泊まらせて貰った恩は返さなくてはならないと思う。
「確かにそうね!料理なら家でもしてたし、スープぐらいなら作れるかしら。ちなみに少しだけスープに治癒魔法をかけたら元気になる…なんてことはないわよね?」
今までやったことはないので、念のため聞いてみる。
「できるわよ!薬草も効力は落ちるけど料理に入れても効果はあるのよ。それと同じ原理ね。」
今までは薬草は薬として調合するか、治癒魔法は患部などに直接魔法をかけるしかないと思っていたが、そうではないらしい。効力は落ちても少しでも回復すれば生活も幾分かしやすくなるだろう。
1人だとなかなか気づかないこともコウとリョクがいる事で色々な事を知れるのは大きかった。
「早速、炊き出しの準備をしましょう。コウ、リョクはお鍋とか食材を出して貰ってもいいかしら。」
私はコウたちが出してくれたものをどんどん調理していく。
本当に簡単なスープだけど野菜とお肉を入れた。小さめに刻んだので子供でも食べやすいだろう。
私が何か作っているのに気づいたのかクラウンさんもテントから出てきた。
「クラウンさん。おはようございます!」
「あぁ、おはよう。朝から何しているんだい?」
「朝食を作っていたんですよ。クラウンさんも良かったらどうぞ。」
スープとパンを渡す。パンは村の人たち分あるわけではないのでクラウンさん限定だ。
クラウンさんが食べている間に村の中に入って炊き出しを始めた。
「もし良かったらスープいりませんか?体も温まりますよ!」
恐らく匂いで何か作っているのには気づいていたのだろう。子供達がチラチラこちらを見ているので私は少しかがんで声をかけた。
「良かったらどう?体が温まると思うわ。ただ、器がないの。お家から器を持ってきてくれるかしら。」
スープは作れても器がないため器だけは自分たちで持ってきてもらわなければならない。子供はこくりと頷き器を持って戻ってきてくれた。
「はい、気をつけてね!」
スープを注いでわたす。
「ありがとう」
溢さないようにゆっくり家に帰って行った。私たちの様子を見ていた人たちもやり取りを見て器を持って戻ってきてくれならび始める。
「少しでも皆が健やかに過ごせますように…」
と祈りながら一つ一つスープを注いでいく。
スープを注ぎ終わる頃には、まだ陽が上りきっておらず、薄暗かった空もいつの間にか太陽が上りきって、綺麗な青空になったいた。
私がお鍋などを片付けていると、クラウンさんが手伝ってくれる。
「まさか朝から炊き出しするなんて思わなかったよ。」
「このままここを出ることも考えたんですけど、村の外でも一宿させて貰ったことは変わりありませんし、何かしたかったんです。」
偽善といってしまえばそうなのかもしれないけど、そのまま放置してここを出ることは私には考えられなかった。
「クラウンさん。魔蛇は倒すの難しいですか?」
会ったばかりだけれど、できればこの村の人たちに少しでも健やかに過ごしてもらいたい。
それに少しでも旅の危険度が減るなら魔蛇を倒すのも悪い事ではないだろう。
クラウンさんは少し考えながら、
「大きさにもよるけど、勝てなくはないと思う。俺とキャロルなら、勝算がないわけではない。ただ、結構厳しい戦いにはなるかな。」
たしかに魔蛇は小さいものだと1mくらい大きいものだと前長30m以上になると聞いている。
大きさによって戦い方が違うのは仕方がないだろう。
「少しでも勝算があるなら、魔蛇を探して倒してから進みましょう!」
「いいけど、2つ俺と約束して欲しい。」
クラウンが提示した約束は
①戦い中はクラウン指示に従う。勝手な行動はしない。
②クラウンが勝てないと思った相手には無闇に戦わず諦める
と言う事だった。たしかに1人で戦うわけではないし、変な行動をする人がいれば周りに迷惑をかけることになるだろう。
クラウンさんとの約束事にうなずき、
「わかりました!よろしくお願いします!」
軽く頭を下げだ。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
クラウド視点
外からすごくいい匂いがしたことで俺は目が覚めた。
毎日髪の色を変えないといけないことに少し疲れてきたが朝から髪の色を変える。
マーレ国をでれば黒髪じゃなくてもいいと思うが、後少しこのまま我慢するしかない。
テントから出ると大きな鍋いっぱいにスープを作っているキャロルがいた。
「クラウンさん、おはようございます。」
キャロルが挨拶してきたので俺も挨拶を返す。
キャロルがスープとパンをくれたのでありがたく食べることにした。
俺が食べている間、キャロルがお鍋を持って村の中へ向かっていく。恐らく炊き出しでもするつもりだったのだろう。
始めは遠くから見ていただけの人たちも次第に器を持って並び始めた。
行列がなくなる頃には陽が上りきっていた。
「キャロルの髪色、金から黒に変わっていないか?」
「「「たしかに変わってるね!」」」
皆黒に変わったことにびっくりしてはいるようだが、忌避している様子はなくて安心した。
むしろ髪色が急に変わったことでびっくりしているのだろう。もしかしたら黒髪に対する忌避感は貴族の間に強いだけなのかもしれない。
キャロル本人も色が変わったことに気づいてなさそうだ。
俺は色々考えてからキャロルの片付けを手伝いに行った。
まさか魔蛇を倒したいと言われると思っても見なかった。
1人であれば、精霊界に戻ることも考えたがクラウンさんが一緒だと難しいため、簡易テントだ。何かあった時のために小さな結界石を持っていてよかった。
それに、昨日の今日で帰ってルナのお説教を聞くことになっただろう…
朝方、コウとリョクが起こしてくれて一度テントから出る。まだ外は陽が少しで始めたばかりで暗い。朝方まで一度も起きることなく眠れたことに神経図太いなと感じたのは言うまでもない。
「できればここで少しでも病や怪我に苦しむ人がいれば治療師として…と思っていたけど少し難しそうね。」
「そうだね。昨日少し見てきたが、病というより栄養失調みたいな子達ばかりだったよ。だから朝少し炊き出しとかしたらどうだい?」
コウの意見に少し耳を傾ける。確かに薬とかだとなかなか買いにくいかもしれないが炊き出しならもらいやすいかもしれない。
幸い、べナール領を出る時に食材は買ってきているし、村でなくても1日ここに泊まらせて貰った恩は返さなくてはならないと思う。
「確かにそうね!料理なら家でもしてたし、スープぐらいなら作れるかしら。ちなみに少しだけスープに治癒魔法をかけたら元気になる…なんてことはないわよね?」
今までやったことはないので、念のため聞いてみる。
「できるわよ!薬草も効力は落ちるけど料理に入れても効果はあるのよ。それと同じ原理ね。」
今までは薬草は薬として調合するか、治癒魔法は患部などに直接魔法をかけるしかないと思っていたが、そうではないらしい。効力は落ちても少しでも回復すれば生活も幾分かしやすくなるだろう。
1人だとなかなか気づかないこともコウとリョクがいる事で色々な事を知れるのは大きかった。
「早速、炊き出しの準備をしましょう。コウ、リョクはお鍋とか食材を出して貰ってもいいかしら。」
私はコウたちが出してくれたものをどんどん調理していく。
本当に簡単なスープだけど野菜とお肉を入れた。小さめに刻んだので子供でも食べやすいだろう。
私が何か作っているのに気づいたのかクラウンさんもテントから出てきた。
「クラウンさん。おはようございます!」
「あぁ、おはよう。朝から何しているんだい?」
「朝食を作っていたんですよ。クラウンさんも良かったらどうぞ。」
スープとパンを渡す。パンは村の人たち分あるわけではないのでクラウンさん限定だ。
クラウンさんが食べている間に村の中に入って炊き出しを始めた。
「もし良かったらスープいりませんか?体も温まりますよ!」
恐らく匂いで何か作っているのには気づいていたのだろう。子供達がチラチラこちらを見ているので私は少しかがんで声をかけた。
「良かったらどう?体が温まると思うわ。ただ、器がないの。お家から器を持ってきてくれるかしら。」
スープは作れても器がないため器だけは自分たちで持ってきてもらわなければならない。子供はこくりと頷き器を持って戻ってきてくれた。
「はい、気をつけてね!」
スープを注いでわたす。
「ありがとう」
溢さないようにゆっくり家に帰って行った。私たちの様子を見ていた人たちもやり取りを見て器を持って戻ってきてくれならび始める。
「少しでも皆が健やかに過ごせますように…」
と祈りながら一つ一つスープを注いでいく。
スープを注ぎ終わる頃には、まだ陽が上りきっておらず、薄暗かった空もいつの間にか太陽が上りきって、綺麗な青空になったいた。
私がお鍋などを片付けていると、クラウンさんが手伝ってくれる。
「まさか朝から炊き出しするなんて思わなかったよ。」
「このままここを出ることも考えたんですけど、村の外でも一宿させて貰ったことは変わりありませんし、何かしたかったんです。」
偽善といってしまえばそうなのかもしれないけど、そのまま放置してここを出ることは私には考えられなかった。
「クラウンさん。魔蛇は倒すの難しいですか?」
会ったばかりだけれど、できればこの村の人たちに少しでも健やかに過ごしてもらいたい。
それに少しでも旅の危険度が減るなら魔蛇を倒すのも悪い事ではないだろう。
クラウンさんは少し考えながら、
「大きさにもよるけど、勝てなくはないと思う。俺とキャロルなら、勝算がないわけではない。ただ、結構厳しい戦いにはなるかな。」
たしかに魔蛇は小さいものだと1mくらい大きいものだと前長30m以上になると聞いている。
大きさによって戦い方が違うのは仕方がないだろう。
「少しでも勝算があるなら、魔蛇を探して倒してから進みましょう!」
「いいけど、2つ俺と約束して欲しい。」
クラウンが提示した約束は
①戦い中はクラウン指示に従う。勝手な行動はしない。
②クラウンが勝てないと思った相手には無闇に戦わず諦める
と言う事だった。たしかに1人で戦うわけではないし、変な行動をする人がいれば周りに迷惑をかけることになるだろう。
クラウンさんとの約束事にうなずき、
「わかりました!よろしくお願いします!」
軽く頭を下げだ。
⟡.·*.··············································⟡.·*.
クラウド視点
外からすごくいい匂いがしたことで俺は目が覚めた。
毎日髪の色を変えないといけないことに少し疲れてきたが朝から髪の色を変える。
マーレ国をでれば黒髪じゃなくてもいいと思うが、後少しこのまま我慢するしかない。
テントから出ると大きな鍋いっぱいにスープを作っているキャロルがいた。
「クラウンさん、おはようございます。」
キャロルが挨拶してきたので俺も挨拶を返す。
キャロルがスープとパンをくれたのでありがたく食べることにした。
俺が食べている間、キャロルがお鍋を持って村の中へ向かっていく。恐らく炊き出しでもするつもりだったのだろう。
始めは遠くから見ていただけの人たちも次第に器を持って並び始めた。
行列がなくなる頃には陽が上りきっていた。
「キャロルの髪色、金から黒に変わっていないか?」
「「「たしかに変わってるね!」」」
皆黒に変わったことにびっくりしてはいるようだが、忌避している様子はなくて安心した。
むしろ髪色が急に変わったことでびっくりしているのだろう。もしかしたら黒髪に対する忌避感は貴族の間に強いだけなのかもしれない。
キャロル本人も色が変わったことに気づいてなさそうだ。
俺は色々考えてからキャロルの片付けを手伝いに行った。
まさか魔蛇を倒したいと言われると思っても見なかった。
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