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第1章
第4話
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昼休みになると、いつもの場所に向かった。そこは校舎裏にある花壇だった。色とりどりの花が咲き誇っているこの場所はお気に入りの場所だ。綺麗に手入れされているので見ていて飽きないのだ。
ベンチに座って待っていると、程なくしてウィルがやってきた。
「お待たせ」
「ううん、気にしないで」
笑顔で答えると、彼は隣に腰を下ろした。しばらく他愛のない話をしていたが、ふと思い出したように尋ねてきた。
「そういえば、君のご両親は元気かい?」
いきなりの質問に面食らったものの、素直に答えた。
「うん、二人とも元気だよ」
「そうか……それはよかったね」
そう言って微笑む彼を見て思わずドキッとした。彼の笑顔を見るたびにドキドキしてしまう自分がいて戸惑ってしまう。
どうしてこんな気持ちになるのかわからないけど、一つだけ言えることがあるとすれば、私は間違いなくこの人に惹かれているということだ。
まだ会って間もないはずなのに不思議だなと思いつつも悪い気はしない。むしろ嬉しいと思っている自分に驚いていた。
(これが恋なのかな……?)
そんなことを考えながらぼんやりと彼の顔を見つめていると、不意に目が合ったので慌てて視線を逸らした。
顔が熱いので赤くなっているかもしれないと思ったが、幸いにも夕日のおかげでわからなかったのでホッとした。
ホッとしていたら、突然話しかけられたのでビクッとなってしまったが何とか平静を装って返事を返すことができた。我ながらよく頑張ったと思う。
その後は少し話をしてから別れたのだが、家に着くまでの間ずっと心臓がバクバクしていたのだった――。
その日の夜のことだった。ベッドで横になっているとノックの音が聞こえてきたので起き上がった。
こんな時間に誰だろう? 不思議に思いながら扉を開けるとそこにはウィルが立っていた。
予想外の出来事に驚いていると、彼は申し訳なさそうに言った。
「ごめん、寝てたかな?」
「いえ、大丈夫ですけど……どうかしましたか?」
尋ねると、彼は言いにくそうにしていたがやがて口を開いた。
「実は今日一緒に帰れなかったから、どうしても会いたくなって来ちゃったんだけど迷惑だったかな……?」
そう言われて嬉しくなった私はつい本音を漏らしてしまう。
「そんなことありません! 私も会いたかったですから……!」
勢いに任せてそう言うと、彼は驚いたように目を丸くしていたがすぐに微笑んでくれた。そしてこう言ったのだ。
「ありがとう」
お礼を言われるようなことは何もしていないのだけどな……と思っていたら、急に抱き締められてしまった。突然のことで混乱していると、耳元で囁かれた。
「好きだよ……」
甘く蕩けるような声音で言われて頭がクラッとなる。心臓の音がうるさいくらいに高鳴っているのが自分でもわかった。体が熱くて仕方ないし息苦しいくらいである。
このままではいけないと思って離れようとしたが、その前に唇を塞がれてしまった。最初は触れるだけの軽いものだったが次第に激しさが増していく。
やがて舌を絡め合うような深いものへと変わっていった。唾液を交換し合いながら互いの口内を犯していく感覚に酔い痴れる。
どれくらいの時間そうしていたのかはわからないが、ようやく解放された時にはすっかり息が上がっていた。呼吸を整えていると今度は首筋を舐められる感触がしてビクンッと反応してしまった。くすぐったくて身を捩るもやめてくれないどころかますますエスカレートしていく一方なので必死に抵抗するとようやく諦めてくれたようだった。
ほっと一息ついていると、今度は耳元に息を吹きかけられて変な声が出そうになった。慌てて口を塞ぐとニヤリと笑った彼が囁くように言った。
「可愛い声だね」
その言葉に羞恥心を煽られたが、同時に快感を覚えてしまい背筋がゾクリとするのを感じた。そんな私を見てクスリと笑った後、彼は再び顔を近づけてきたかと思うと軽く口づけてからゆっくりと離れていった。そして一言だけ告げると帰っていったのだった――。
ベンチに座って待っていると、程なくしてウィルがやってきた。
「お待たせ」
「ううん、気にしないで」
笑顔で答えると、彼は隣に腰を下ろした。しばらく他愛のない話をしていたが、ふと思い出したように尋ねてきた。
「そういえば、君のご両親は元気かい?」
いきなりの質問に面食らったものの、素直に答えた。
「うん、二人とも元気だよ」
「そうか……それはよかったね」
そう言って微笑む彼を見て思わずドキッとした。彼の笑顔を見るたびにドキドキしてしまう自分がいて戸惑ってしまう。
どうしてこんな気持ちになるのかわからないけど、一つだけ言えることがあるとすれば、私は間違いなくこの人に惹かれているということだ。
まだ会って間もないはずなのに不思議だなと思いつつも悪い気はしない。むしろ嬉しいと思っている自分に驚いていた。
(これが恋なのかな……?)
そんなことを考えながらぼんやりと彼の顔を見つめていると、不意に目が合ったので慌てて視線を逸らした。
顔が熱いので赤くなっているかもしれないと思ったが、幸いにも夕日のおかげでわからなかったのでホッとした。
ホッとしていたら、突然話しかけられたのでビクッとなってしまったが何とか平静を装って返事を返すことができた。我ながらよく頑張ったと思う。
その後は少し話をしてから別れたのだが、家に着くまでの間ずっと心臓がバクバクしていたのだった――。
その日の夜のことだった。ベッドで横になっているとノックの音が聞こえてきたので起き上がった。
こんな時間に誰だろう? 不思議に思いながら扉を開けるとそこにはウィルが立っていた。
予想外の出来事に驚いていると、彼は申し訳なさそうに言った。
「ごめん、寝てたかな?」
「いえ、大丈夫ですけど……どうかしましたか?」
尋ねると、彼は言いにくそうにしていたがやがて口を開いた。
「実は今日一緒に帰れなかったから、どうしても会いたくなって来ちゃったんだけど迷惑だったかな……?」
そう言われて嬉しくなった私はつい本音を漏らしてしまう。
「そんなことありません! 私も会いたかったですから……!」
勢いに任せてそう言うと、彼は驚いたように目を丸くしていたがすぐに微笑んでくれた。そしてこう言ったのだ。
「ありがとう」
お礼を言われるようなことは何もしていないのだけどな……と思っていたら、急に抱き締められてしまった。突然のことで混乱していると、耳元で囁かれた。
「好きだよ……」
甘く蕩けるような声音で言われて頭がクラッとなる。心臓の音がうるさいくらいに高鳴っているのが自分でもわかった。体が熱くて仕方ないし息苦しいくらいである。
このままではいけないと思って離れようとしたが、その前に唇を塞がれてしまった。最初は触れるだけの軽いものだったが次第に激しさが増していく。
やがて舌を絡め合うような深いものへと変わっていった。唾液を交換し合いながら互いの口内を犯していく感覚に酔い痴れる。
どれくらいの時間そうしていたのかはわからないが、ようやく解放された時にはすっかり息が上がっていた。呼吸を整えていると今度は首筋を舐められる感触がしてビクンッと反応してしまった。くすぐったくて身を捩るもやめてくれないどころかますますエスカレートしていく一方なので必死に抵抗するとようやく諦めてくれたようだった。
ほっと一息ついていると、今度は耳元に息を吹きかけられて変な声が出そうになった。慌てて口を塞ぐとニヤリと笑った彼が囁くように言った。
「可愛い声だね」
その言葉に羞恥心を煽られたが、同時に快感を覚えてしまい背筋がゾクリとするのを感じた。そんな私を見てクスリと笑った後、彼は再び顔を近づけてきたかと思うと軽く口づけてからゆっくりと離れていった。そして一言だけ告げると帰っていったのだった――。
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