AIの書いた婚約破棄

けろよん

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第1章

第2話

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 翌朝、いつものように朝食を済ませると、私は一人で家を出た。目的地はもちろんあの場所である。昨夜はあまりよく眠れなかった。色々なことを考えてしまって、なかなか寝つけなかったのだ。そのせいで今朝は少し寝坊してしまったけれど、おかげで頭がすっきりしている。
 昨日までの私とは違う。今の私にとって一番大切なものは何か、はっきりとわかったから。
 しばらく歩いて、森の入り口に到着した。周囲に人影はない。当然だ。ここは普段誰も来ない場所だもの。ここなら誰にも邪魔されずに過ごせるはず――そう思っていたのだけれど……。

「……あれ?」

 先客がいたようだ。一人の少年が地面に腰を下ろして本を読んでいる。

「おはようございます」

 声をかけると、彼は本から目を離してこちらを振り向いた。

「おはよう。今日も来たの?」
「はい」

 そう答えると、少年は呆れたように笑った。

「君も物好きだねえ。こんなところに来るなんてさ」

 そう言って肩をすくめる仕草が何だか可笑しくて、私もつられて笑ってしまった。

「ふふ、そうですね」

 そう答えたものの、ここに来た理由はそれだけではない。むしろ、こっちが本命なのだ。初めて会った時から感じていたことだけれど、この人は他の人とはどこか違う気がする。上手く言えないけれど、言葉にできない何かが伝わってくるような感じがするというか、何と言うか……とにかく不思議な人だと思った。一緒にいると落ち着くし、安心できる。それに何より、この人と一緒にいると楽しいのだ。だから、毎日ここに来るようになったのである。我ながら単純だなあと思うけれど、仕方がないよね。だって好きなんだもん。

 少年の名前はウィルというらしい。歳は私と同じ十六歳で、この辺りに住んでいるそうだ。普段は王都にある学校に通っているので、休日にしか会えないのだけど、それでも充分だった。
 二人で他愛のない話をするだけで楽しかった。もちろん勉強もちゃんとやっている。将来のためにも必要なことだし、何よりも彼に褒めてもらえるのが嬉しかったからだ。努力すればするほど褒めてくれるし、時にはご褒美をくれることもある。それがまた嬉しくて、ますます頑張ろうと思えるのだった。



 そうやって幸せな日々が続いていたある日のこと、事件が起こった。
 その日は朝から曇っていて、今にも雨が降り出しそうだった。こんな日は気分が沈んでしまう。嫌なことが起きるような気がして憂鬱な気分だったけど、どうにか気持ちを奮い立たせて学校に向かった。
 そして授業が終わると、すぐに家に帰った。早く帰って勉強の続きをしようと思ったのだ。だが、途中で忘れ物をしたことに気が付いた。慌てて教室に戻ったのだが、すでに誰もいなかった。

(どうしよう……)

 途方に暮れていると、ふと窓の外が目に入った。雨が降ってきている。しかも土砂降りだ。

(仕方ないか……)

 覚悟を決めて外に出ることにした。本当は濡れたくないんだけど、ここで待っていてもいつになるかわからないしね。傘は持っていないので、雨に打たれながら帰るしかなかった。風邪を引くかもしれないけど、自業自得なので諦めるしかないだろう。
 そんなことを考えながら歩いていると、前方に人影が見えた。どうやら誰かを待っているみたいだ。誰だろうと思って目を凝らすと、そこにいたのはウィルだった。

(えっ?)

 予想外の出来事に動揺していると、彼がこちらに気付いたようで目が合った。すると、こちらに向かって歩いてきた。

「どうしたの? こんなところで」
「えっと……」

 答えられずにいると、彼が持っていた傘を差しだしてきた。

「これ使っていいよ」
「え……?」

 驚いて固まっていると、彼が不思議そうに尋ねてきた。

「もしかして、傘持ってないの?」
「……うん」

 小さな声で答えると、彼は少し考える素振りを見せたあと、こう言った。

「じゃあ、一緒に帰ろう」
「いいの?」

 思わず聞き返すと、彼は笑顔で頷いた。

「もちろんだよ」

 私は嬉しくなってお礼を言った。

「ありがとう!」
「どういたしまして」

 それから並んで歩き出したのだが、そこでちょっとした問題が起きた。彼が持っているのは普通のサイズの傘で、大人用ではなかったため二人で入るには狭すぎたのだ。必然的に体がくっつく形になってしまうわけで……ドキドキするなというのが無理な話である。
 しかも、彼はそれを知ってか知らずか、私の方にばかり傘を傾けてくるものだから困ったものである。これでは彼の肩がずぶ濡れになってしまいかねない。そう思った私は、思い切ってお願いすることにした。

「あの……」
「ん? どうかした?」
「その……もう少しそっちに寄ってもいい……?」

 そう言うと、彼は一瞬驚いた顔をした後、優しく微笑んでくれた。

「どうぞ」

 許可が出たのでそっと近づくと、彼との距離がさらに縮まった。もうほとんど密着状態だ。心臓の音がうるさいくらいに高鳴っているのがわかる。緊張のあまり顔が赤くなっている気がしたが、恥ずかしくて顔を上げることができなかった。そんな私の気持ちを知ってか知らいでか、彼は平然とした様子で話しかけてきた。

「そういえば、君の家はどこなの?」
「えっと、あそこの角を右に曲がってまっすぐ行ったところかな」

 指差しながら答えると、彼は納得したように頷いた。

「ああ、それなら僕の家と近いね」
「そうなの?」
「うん。ここからだと大体十分くらいかな」
「そうなんだ……」

 そんな会話をしているうちに、あっという間に家に辿り着いた。私は名残惜しかったけれど、いつまでもこうしているわけにはいかないので仕方なく離れた。でも、このままお別れするのは嫌だったから勇気を出して誘ってみた。

「よかったら上がっていかない? お礼がしたいから……」

 断られるかもしれないと思ったが、意外にもすんなりOKしてくれた。私は心の中でガッツポーズをすると、彼を家の中に案内したのだった。
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