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闇の反乱
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平和な日は長くは続かなかった。
数日後、翔介の懸念は現実となった。
授業中の教室に駆け込んできた大柄の悪魔の姿にみんなはびっくりした。彼が光輝の前にひざまづいてさらにびっくりした。
彼は親衛隊長のアクバンだ。酷く怪我をしていて光輝達もびっくりした。
「どうしたんだ!?」
「光輝様、お気を付けください」
「何があったん?」
さすがのリティシアも緊張を隠せない。久しぶりに見る王と姫の姿に、アクバンは少し安堵に頬を緩めながらも、すぐに表情を引き締めて報告した。
「ゼネルが北方から来た魔道士の長ローグと手を組んで反乱を起こしたのです」
「おじいちゃんが!?」
「なぜ!?」
「分かりません。ですが、我々だけでは抑えきれず、奴らはすぐそこまで……いや、もう!?」
光輝達が外を見ると、校庭の上空に多数の魔法陣が現れて、そこから悪魔と魔道士達が姿を現した。
行動するのはさすがにハンター達が早かった。彼らは戦いに赴くのに迷いが無い。
「郁子、行くぞ」
「はい、兄様」
翔介と郁子が外へ向かう。
「お兄ちゃん、あたし達も」
「ああ」
光輝とリティシアも後を追う。大怪我を負ったアクバンは置いていくしかなかった。
「面白そうだ」
「行こうぜ」
さらに、クラスメイト達も後に続いていった。
校庭にはゼネルと魔道士達、そして悪魔達の姿があった。
翔介と郁子はすぐに戦端を切るような早まった真似はしなかった。相手の数が多い。
下手に攻撃を仕掛ければ戦いが大規模に膨れ上がることは避けられないだろう。それは調和を重んじるハンター達の望むところでは無かった。
まずは慎重に相手の出方を伺っている。
光輝達が来るのを待っていたように、ゼネルと並んで立っていた魔道士の男が高らかに声を上げた。彼こそがゼネルと組んで謀反を起こした魔道士の長ローグなのだろう。
「神はおっしゃった。我らにこの地を支配せよと」
歌うように告げる彼の横でゼネルは重々しく告げた。
「光輝様、戦ってはいけません」
「え」
苦悩するかのような彼の言葉に光輝は困惑するしかない。代わりに翔介が剣を抜いた。
「我々ハンターには関係ないことだ。行くぞ、郁子」
「はい」
待っていても状況の好転は無い。相手はこの地を支配すると宣言した。闇の世界の者達にそのようなことをさせるわけにはいかない。
戦うしかなかった。
相手が動く前に仕掛ける。そう判断した翔介と郁子が走る。
ローグは慌てなかった。すぐに呪文を詠唱し、配下の魔道士達がそれに唱和を合わせた。詠唱の完成は早かった。
「偉大なる神よ、逆らう者に容赦なき裁きを!」
雲が湧き、降り注ぐ雷に翔介と郁子は弾き飛ばされた。
「くっ、大丈夫か!?」
「これぐらいで!」
さすがにハンター達はその一撃だけでやられることは無かった。
だが、相手は余裕を見せて笑っている。どちらが優勢なのかは明らかだった。
光輝はシャドウレクイエムを撃つべきか迷った。やるなら悪魔達が動き出していない今しか無いのだが。
知らない間柄ではない。王に対して悪魔達は積極的に戦いに参加する素振りを見せてはいないが、ゼネルが命令すれば態度を決めざるを得ないだろう。
戦局を決める一手が必要だ。
そう思う光輝の元に心強い援軍が現れた。
「王よ。我の忠誠を示す時が来たようだな」
闇の竜ダークラーだ。大きな姿と威厳を持って戦場に姿を現した。
「ダークラー!」
「ダークラー?」
その名を聞いて翔介は驚く。
「兄様、今は戦いに集中を」
「ああ、分かっている!」
郁子に言われて翔介は意識を戦いへと戻す。
「驚いたな。奴を仲間にしていたとは」
「光輝さんがそう判断したの」
「さすがは王といったところか」
翔介は相手の隙を伺う。だが、動く前に竜の声が轟いた。
戦場を揺さぶる大音響。竜の声は大きかった。
「下がれ! ハンター達よ! このドラきちの攻撃に巻き込まれたくなければな!」
「ドラきち!?」
「兄様! 早く!」
「ああ!」
何度も驚かされながらもハンター達の行動は速い。素早くその場から跳び下がって距離を取る。
竜はすでに攻撃の体勢に入っている。はばたいて宙に浮き、口にブレスのエネルギーを集中させている。
「ドラきちがやる気だ!」
「やっちまえ!」
飼育当番を担当して仲良くなった生徒達が声援を飛ばす。ドラきちは確かにその応援の声を受け取った。
「見よ! これが竜の炎だ!」
やる気で殺る気のある本気の絶大のブレスが吐き出される。
その威力は光輝が今まで見てきた中でも一際大きかった。
竜の力は平和で鈍ってはいなかった。適度な運動と飼育当番の与えた餌も良かったのかもしれない。
灼熱の炎が迫っていても魔道士達は慌てなかった。彼らは呪文を詠唱する。高らかに声が渡り、空間から光が差す。
光は本数を増していき、より集まって壁となった。
竜の炎は魔道士達の詠唱によって現れた光の壁に阻まれて消えていった。
これにはさすがのダークラーも驚いた。
「何!? 無傷で防ぐだと!?」
魔道士達は笑う。ローグは大げさな身振りで喜びを表現した。まるで舞台の役者のように。
芝居がかった仕草が彼の癖のようだった。
「お前がダークラーか。討伐されたと聞いて失望していたのだが、ありがとう。おかげで我らはあの術を使う機会を得た!」
「なんだと!?」
不穏の言葉に竜は警戒する。翔介と郁子も警戒を強めた。
相手はただの魔道士ではない。そう認識する。
ローグは高らかに笑って宣言した。
「教えてやろうか。なぜ我らが竜の住む山を越えて南に進む決断をするに至ったのか。お前を恐れなかったのか! それは一重にこの竜をも殺す必殺の魔術を完成出来たからに他ならない。今見せてやるぞ! この竜殺しの魔術をな!」
魔道士達は詠唱して放つ。勇猛さを感じさせる魔法陣が出現し、そこから飛び出すのは聖剣のように眩く輝く白い必殺の光線だ。
「ドラゴンバスター!」
「うおお!」
その威力に誰もが恐れおののく。運動場を風と光が駆け抜けた。
悪魔達にもどよめきが広がった。ゼネルは静かに目を閉じた。
光が竜の鱗を焼き、ドラきちは地に倒れ伏した。生徒達が駆け寄る。
「ドラきち! 大丈夫か!?」
「酷い! こんな!」
「大丈夫だ。狙いが甘かったようだ」
ドラきちは目を開けるが、しばらくは動けそうに無かった。
ローグは観客席に呼びかけるように集まったみんなに向かって宣言した。
「見たか。我らの力を持ってすれば、伝説の竜とてこの程度。ハンターどもとて敵では無い。神に祈れ。そして、この地を捧げよ!」
誰もが行動に出られなかった。
翔介と郁子もさすがにあれほどの威力を見ては、相手の強さを感じずにはいられなかった。
光輝はさっきから右腕がうずいて仕方が無かった。
魔界へ行ってからわりと制御できるようになったと思っていた漆黒の炎が再び暴れたがっていた。それもかつてない力で。この力は危険だ。光輝は未知の感覚に恐怖すら覚えた。
だが、この場では使うしかなかった。頼れる物なら頼りたい。光輝は右腕の包帯を外した。
「僕がやる」
そして、前に出た。ローグの視線が彼を見る。
「祈る気になったか。褒め称えよ! 彼はこの世界で一番に神の信徒となる道を選んだのだ!」
「僕は祈らない! お前達の神ごと焼き尽くす!」
「なに?」
喜ぶローグの顔に途端に影が刺した。邪悪の本性をむき出しにする。ゼネルが焦った様子で声を掛けてきた。
「光輝様、逆らってはいけません。彼らの神は……」
「ゼネル、話は後で聞かせてもらう。巻き込みたくないから下がっていてくれ」
「は……」
ゼネルは下がった。その態度をローグは笑い飛ばした。
「馬鹿な事を言う。神の祝福を受けた我らの傍より安全な場所など無いというのに」
「そこを僕が今から焼き尽くす」
「竜殺しの魔術に勝てると思っているのか」
「やるさ」
光輝は出来れば彼らが引いてくれることを願った。たとえ悪人でも攻撃するのは躊躇われるものだ。だが、もう抑えきれなかった。この炎は出たがっている。
「シャドウレクイエム!」
呼び出すとともに黒い炎が現れる。その大きさ、強さに魔道士達の中からも驚きの声が上がった。
だが、ローグは慌てない。彼らしい嫌らしい笑みを浮かべて見つめている。
「我らに恐れるものはない! 神の加護は我らのもとにあるのだからな! 愚かな者には鉄槌を! ドラゴンバスター!」
「焼き尽くせ! シャドウレクイエム!」
光輝は放つ。自分でもどうなるか分からないほどの炎を。その威力のままに。
数日後、翔介の懸念は現実となった。
授業中の教室に駆け込んできた大柄の悪魔の姿にみんなはびっくりした。彼が光輝の前にひざまづいてさらにびっくりした。
彼は親衛隊長のアクバンだ。酷く怪我をしていて光輝達もびっくりした。
「どうしたんだ!?」
「光輝様、お気を付けください」
「何があったん?」
さすがのリティシアも緊張を隠せない。久しぶりに見る王と姫の姿に、アクバンは少し安堵に頬を緩めながらも、すぐに表情を引き締めて報告した。
「ゼネルが北方から来た魔道士の長ローグと手を組んで反乱を起こしたのです」
「おじいちゃんが!?」
「なぜ!?」
「分かりません。ですが、我々だけでは抑えきれず、奴らはすぐそこまで……いや、もう!?」
光輝達が外を見ると、校庭の上空に多数の魔法陣が現れて、そこから悪魔と魔道士達が姿を現した。
行動するのはさすがにハンター達が早かった。彼らは戦いに赴くのに迷いが無い。
「郁子、行くぞ」
「はい、兄様」
翔介と郁子が外へ向かう。
「お兄ちゃん、あたし達も」
「ああ」
光輝とリティシアも後を追う。大怪我を負ったアクバンは置いていくしかなかった。
「面白そうだ」
「行こうぜ」
さらに、クラスメイト達も後に続いていった。
校庭にはゼネルと魔道士達、そして悪魔達の姿があった。
翔介と郁子はすぐに戦端を切るような早まった真似はしなかった。相手の数が多い。
下手に攻撃を仕掛ければ戦いが大規模に膨れ上がることは避けられないだろう。それは調和を重んじるハンター達の望むところでは無かった。
まずは慎重に相手の出方を伺っている。
光輝達が来るのを待っていたように、ゼネルと並んで立っていた魔道士の男が高らかに声を上げた。彼こそがゼネルと組んで謀反を起こした魔道士の長ローグなのだろう。
「神はおっしゃった。我らにこの地を支配せよと」
歌うように告げる彼の横でゼネルは重々しく告げた。
「光輝様、戦ってはいけません」
「え」
苦悩するかのような彼の言葉に光輝は困惑するしかない。代わりに翔介が剣を抜いた。
「我々ハンターには関係ないことだ。行くぞ、郁子」
「はい」
待っていても状況の好転は無い。相手はこの地を支配すると宣言した。闇の世界の者達にそのようなことをさせるわけにはいかない。
戦うしかなかった。
相手が動く前に仕掛ける。そう判断した翔介と郁子が走る。
ローグは慌てなかった。すぐに呪文を詠唱し、配下の魔道士達がそれに唱和を合わせた。詠唱の完成は早かった。
「偉大なる神よ、逆らう者に容赦なき裁きを!」
雲が湧き、降り注ぐ雷に翔介と郁子は弾き飛ばされた。
「くっ、大丈夫か!?」
「これぐらいで!」
さすがにハンター達はその一撃だけでやられることは無かった。
だが、相手は余裕を見せて笑っている。どちらが優勢なのかは明らかだった。
光輝はシャドウレクイエムを撃つべきか迷った。やるなら悪魔達が動き出していない今しか無いのだが。
知らない間柄ではない。王に対して悪魔達は積極的に戦いに参加する素振りを見せてはいないが、ゼネルが命令すれば態度を決めざるを得ないだろう。
戦局を決める一手が必要だ。
そう思う光輝の元に心強い援軍が現れた。
「王よ。我の忠誠を示す時が来たようだな」
闇の竜ダークラーだ。大きな姿と威厳を持って戦場に姿を現した。
「ダークラー!」
「ダークラー?」
その名を聞いて翔介は驚く。
「兄様、今は戦いに集中を」
「ああ、分かっている!」
郁子に言われて翔介は意識を戦いへと戻す。
「驚いたな。奴を仲間にしていたとは」
「光輝さんがそう判断したの」
「さすがは王といったところか」
翔介は相手の隙を伺う。だが、動く前に竜の声が轟いた。
戦場を揺さぶる大音響。竜の声は大きかった。
「下がれ! ハンター達よ! このドラきちの攻撃に巻き込まれたくなければな!」
「ドラきち!?」
「兄様! 早く!」
「ああ!」
何度も驚かされながらもハンター達の行動は速い。素早くその場から跳び下がって距離を取る。
竜はすでに攻撃の体勢に入っている。はばたいて宙に浮き、口にブレスのエネルギーを集中させている。
「ドラきちがやる気だ!」
「やっちまえ!」
飼育当番を担当して仲良くなった生徒達が声援を飛ばす。ドラきちは確かにその応援の声を受け取った。
「見よ! これが竜の炎だ!」
やる気で殺る気のある本気の絶大のブレスが吐き出される。
その威力は光輝が今まで見てきた中でも一際大きかった。
竜の力は平和で鈍ってはいなかった。適度な運動と飼育当番の与えた餌も良かったのかもしれない。
灼熱の炎が迫っていても魔道士達は慌てなかった。彼らは呪文を詠唱する。高らかに声が渡り、空間から光が差す。
光は本数を増していき、より集まって壁となった。
竜の炎は魔道士達の詠唱によって現れた光の壁に阻まれて消えていった。
これにはさすがのダークラーも驚いた。
「何!? 無傷で防ぐだと!?」
魔道士達は笑う。ローグは大げさな身振りで喜びを表現した。まるで舞台の役者のように。
芝居がかった仕草が彼の癖のようだった。
「お前がダークラーか。討伐されたと聞いて失望していたのだが、ありがとう。おかげで我らはあの術を使う機会を得た!」
「なんだと!?」
不穏の言葉に竜は警戒する。翔介と郁子も警戒を強めた。
相手はただの魔道士ではない。そう認識する。
ローグは高らかに笑って宣言した。
「教えてやろうか。なぜ我らが竜の住む山を越えて南に進む決断をするに至ったのか。お前を恐れなかったのか! それは一重にこの竜をも殺す必殺の魔術を完成出来たからに他ならない。今見せてやるぞ! この竜殺しの魔術をな!」
魔道士達は詠唱して放つ。勇猛さを感じさせる魔法陣が出現し、そこから飛び出すのは聖剣のように眩く輝く白い必殺の光線だ。
「ドラゴンバスター!」
「うおお!」
その威力に誰もが恐れおののく。運動場を風と光が駆け抜けた。
悪魔達にもどよめきが広がった。ゼネルは静かに目を閉じた。
光が竜の鱗を焼き、ドラきちは地に倒れ伏した。生徒達が駆け寄る。
「ドラきち! 大丈夫か!?」
「酷い! こんな!」
「大丈夫だ。狙いが甘かったようだ」
ドラきちは目を開けるが、しばらくは動けそうに無かった。
ローグは観客席に呼びかけるように集まったみんなに向かって宣言した。
「見たか。我らの力を持ってすれば、伝説の竜とてこの程度。ハンターどもとて敵では無い。神に祈れ。そして、この地を捧げよ!」
誰もが行動に出られなかった。
翔介と郁子もさすがにあれほどの威力を見ては、相手の強さを感じずにはいられなかった。
光輝はさっきから右腕がうずいて仕方が無かった。
魔界へ行ってからわりと制御できるようになったと思っていた漆黒の炎が再び暴れたがっていた。それもかつてない力で。この力は危険だ。光輝は未知の感覚に恐怖すら覚えた。
だが、この場では使うしかなかった。頼れる物なら頼りたい。光輝は右腕の包帯を外した。
「僕がやる」
そして、前に出た。ローグの視線が彼を見る。
「祈る気になったか。褒め称えよ! 彼はこの世界で一番に神の信徒となる道を選んだのだ!」
「僕は祈らない! お前達の神ごと焼き尽くす!」
「なに?」
喜ぶローグの顔に途端に影が刺した。邪悪の本性をむき出しにする。ゼネルが焦った様子で声を掛けてきた。
「光輝様、逆らってはいけません。彼らの神は……」
「ゼネル、話は後で聞かせてもらう。巻き込みたくないから下がっていてくれ」
「は……」
ゼネルは下がった。その態度をローグは笑い飛ばした。
「馬鹿な事を言う。神の祝福を受けた我らの傍より安全な場所など無いというのに」
「そこを僕が今から焼き尽くす」
「竜殺しの魔術に勝てると思っているのか」
「やるさ」
光輝は出来れば彼らが引いてくれることを願った。たとえ悪人でも攻撃するのは躊躇われるものだ。だが、もう抑えきれなかった。この炎は出たがっている。
「シャドウレクイエム!」
呼び出すとともに黒い炎が現れる。その大きさ、強さに魔道士達の中からも驚きの声が上がった。
だが、ローグは慌てない。彼らしい嫌らしい笑みを浮かべて見つめている。
「我らに恐れるものはない! 神の加護は我らのもとにあるのだからな! 愚かな者には鉄槌を! ドラゴンバスター!」
「焼き尽くせ! シャドウレクイエム!」
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