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第3話 不思議少女と妹と3Pした夜
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3Pを楽しんだ。みんなでゲームを遊びながら幼女と話をした。
と言ってもほとんど球児は黙ってコントローラーを操作しながら聞いていただけで、口を動かしていたのは妹の方だったが。
さすが茉莉は友達が多くて部活もしているリア充だけあって、不器用な球児と違ってテクニシャンだった。
聞き出した話によると妖精の少女の名はマルルンというらしい。マルルンは妖精の国フェアリントからゲームをしに来たらしい。
その話が嘘か本当かは分からないが、本人がそうだと言うのだから信じるしかない。
球児に真実を訊き出すような口の上手い能力なんてないし、妹はゲームするのが大事なようで幼女の本心はどうでもいいようだった。
コントローラーを裁きながらゲームの指示をしてくる。
「お兄ちゃん、あれ取ってよ」
「おう、任せろ」
「敵死ね。死ねー!」
マルルンも楽しんでいるようだ。そこにゲームをやりたい以外の意思は感じられない。
そして、3Pを楽しんでいるうちに夜が来て親が帰ってきた。
球児は今の状況をどう両親に話そうかと今頃になって思案するが(ゲームに熱中しすぎた)、妹がただマルルンと一緒にゲームを続けていくのでただ自分も今の状況に流されていくのだった。
そんな楽しく3Pしていた時間も間もなく終わりを告げる。
いつまでもゲームを続けていそうなこの部屋の状況だったが、
「ご飯できたよー。降りてきなさいー」
「早く来ないと父さんが食べてしまうぞー」
「はいー」
「食べないでー」
さすがに晩御飯だと呼ばれては中断する時がやってきた。妹は容赦なく電源を切ってしまう。
「ご飯だって行こう」
「うん」
「ちょっと待てよ」
仲の良い姉妹のように行こうとする二人を球児は急いで呼び止めた。茉莉にはよく分かっていないようだ。それを教えてやる。
「そいつをどう紹介するつもりだ? 何か良い策があるのかね」
「うんと、友達?」
「友達ー」
「そうか、友達か。良い案だな」
他に策は無いのでここは妹の判断に任せることにした。リア充ならきっと上手くやってくれると信じて。
何事も自然体が一番だ。自然体で行こう。
三人はいつものように部屋を出て台所に移動。いつものように席についた。
「おや、今日は見慣れない子がいるわね」
やっぱりバレた。球児はどう言い繕うか考えるが、その時茉莉が動いた。妹は言う。
「この子はお兄ちゃんが草むらで捕まえてきたのよ」
「そのまんまじゃねえか。それに草むらではない。路上だ」
言ってからしまったと気づいた。妹の友達だと誤魔化すのが最善だったのに、これでは自分が捕まえてきたと白状したも同然だ。
万事休す。両親の厳しい目が向けられる。
「そうか、お前が捕まえてきたのか。父さんも若い頃はよくモンスターを捕まえて育てたものだ」
「わたしは巣まで行って玉子から育てていたわ。今時のモンスターは路上にまで現れるのね」
え? モンスター? この現代の日本で?
球児は不思議に思ったが、突いても藪蛇なのでここは黙って流すことにした。
マルルン本人の顔を見てもよく分からなそうに首を傾げていた。やがて考えるのを止めたように、箸を取って食べ始めた。
その食べるスピードが結構速い。
「大変! あたし達も早く食べないと!」
「料理が無くなってしまうぞ!」
一人増えただけなのに、その日は倍の速度で料理が無くなっていくようだった。
マルルンは遠慮なくよく食べた。その団欒の風景はこれがこれからの日常になっていく予感がした。
と言ってもほとんど球児は黙ってコントローラーを操作しながら聞いていただけで、口を動かしていたのは妹の方だったが。
さすが茉莉は友達が多くて部活もしているリア充だけあって、不器用な球児と違ってテクニシャンだった。
聞き出した話によると妖精の少女の名はマルルンというらしい。マルルンは妖精の国フェアリントからゲームをしに来たらしい。
その話が嘘か本当かは分からないが、本人がそうだと言うのだから信じるしかない。
球児に真実を訊き出すような口の上手い能力なんてないし、妹はゲームするのが大事なようで幼女の本心はどうでもいいようだった。
コントローラーを裁きながらゲームの指示をしてくる。
「お兄ちゃん、あれ取ってよ」
「おう、任せろ」
「敵死ね。死ねー!」
マルルンも楽しんでいるようだ。そこにゲームをやりたい以外の意思は感じられない。
そして、3Pを楽しんでいるうちに夜が来て親が帰ってきた。
球児は今の状況をどう両親に話そうかと今頃になって思案するが(ゲームに熱中しすぎた)、妹がただマルルンと一緒にゲームを続けていくのでただ自分も今の状況に流されていくのだった。
そんな楽しく3Pしていた時間も間もなく終わりを告げる。
いつまでもゲームを続けていそうなこの部屋の状況だったが、
「ご飯できたよー。降りてきなさいー」
「早く来ないと父さんが食べてしまうぞー」
「はいー」
「食べないでー」
さすがに晩御飯だと呼ばれては中断する時がやってきた。妹は容赦なく電源を切ってしまう。
「ご飯だって行こう」
「うん」
「ちょっと待てよ」
仲の良い姉妹のように行こうとする二人を球児は急いで呼び止めた。茉莉にはよく分かっていないようだ。それを教えてやる。
「そいつをどう紹介するつもりだ? 何か良い策があるのかね」
「うんと、友達?」
「友達ー」
「そうか、友達か。良い案だな」
他に策は無いのでここは妹の判断に任せることにした。リア充ならきっと上手くやってくれると信じて。
何事も自然体が一番だ。自然体で行こう。
三人はいつものように部屋を出て台所に移動。いつものように席についた。
「おや、今日は見慣れない子がいるわね」
やっぱりバレた。球児はどう言い繕うか考えるが、その時茉莉が動いた。妹は言う。
「この子はお兄ちゃんが草むらで捕まえてきたのよ」
「そのまんまじゃねえか。それに草むらではない。路上だ」
言ってからしまったと気づいた。妹の友達だと誤魔化すのが最善だったのに、これでは自分が捕まえてきたと白状したも同然だ。
万事休す。両親の厳しい目が向けられる。
「そうか、お前が捕まえてきたのか。父さんも若い頃はよくモンスターを捕まえて育てたものだ」
「わたしは巣まで行って玉子から育てていたわ。今時のモンスターは路上にまで現れるのね」
え? モンスター? この現代の日本で?
球児は不思議に思ったが、突いても藪蛇なのでここは黙って流すことにした。
マルルン本人の顔を見てもよく分からなそうに首を傾げていた。やがて考えるのを止めたように、箸を取って食べ始めた。
その食べるスピードが結構速い。
「大変! あたし達も早く食べないと!」
「料理が無くなってしまうぞ!」
一人増えただけなのに、その日は倍の速度で料理が無くなっていくようだった。
マルルンは遠慮なくよく食べた。その団欒の風景はこれがこれからの日常になっていく予感がした。
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