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4日目
準備
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今日はこれから、カジドワさんと一緒に商業ギルドに行く予定だ。
商業ギルドには貴族のようなお偉いさんも出入りするらしいから、ちょっと改まった感じになるように、シャツの上にスッキリしたデザインんのベストを合わせて着ることにする。
これは、シューセントさんの店でバルトさんに選んでもらったベストだから、バルトさんも喜んでくれるだろう。
着替えている途中で目を覚ましたホワンと少し遊んでから、バルトさんの部屋へ向かった。
7時をすぎているので、起きていなかったら起こすつもりでいたのだが、バルトさんも起きていたようだ。
部屋に入るなり「おはよう! ユーチ」と大きな声をかけられる。
今日も元気なバルトさんに、笑みを浮かべて私も挨拶を返す。
寝間着を脱ぎ捨て着替えはじめたバルトさんに、商業ギルドで気をつけることを尋ねることにした。ついでに、今着ている服装のチェックもしてもらおう。
相変わらず、ホワンに触ろうとして逃げられているバルトさんに苦笑しつつ、説明に耳を傾けた。
「商業ギルドは確かに貴族や身分の高い人も出入りするが、商談や交渉などのために個別に部屋が用意されているからな。高貴な方々は、そういった部屋にすぐ案内されるはずだ。だから、それほど心配しなくても大丈夫だと思うぞ。運悪く見かけちまっても、視線を合わせねえように下を向いて通りすぎればいいんじゃないか? 俺もあまり商業ギルドには行かねえから詳しくはわからんが、なんとかなるだろ」
バルトさんの説明では完全に不安は消えなかったけれど、今日はカジドワさんも一緒だから、大人2人の影に隠れるように控えていれば大丈夫そうだ。
特許申請も書類等に不備がなければ、それほど時間は掛からないだろうって話だったから、終わり次第サッサと移動してしまえばいい。
「服装も昨日と同じでかまわないと思うが……おっ、それ良いな。やっぱりよく似合ってる。可愛いから今日はそれで!」
「可愛い」などと言われ不本意だったけれど、いつものように頭を撫でられ、上機嫌な笑顔のバルトさんに「今日は一段と触り心地が良いな。何かしたのか?」と『洗浄』後の髪のことを尋ねられ、言いかけていた文句が頭から消えた。
魔法のことを、いつ切り出そうかと思っていた私の頬が一気に緩む。
満面の笑みで『洗浄』魔法が成功したことをバルトさんに報告することになった。
「はあ~⁈ 昨日の今日でもう成功しただと?」
目と口をポカンと開けて驚いているバルトさんの姿に、ますます嬉しくなる。
「まだ、部分的にしかできないですが……」
照れながら呟くと、バルトさんは私の両わきを突然支え、軽々持ち上げた。
小さな子供をあやすような〝たかいたかい〟状態にされ驚いて息を呑む。
「なに言ってんだ。部分的でもなんでも、魔法を習ったばかりで『洗浄』魔法を発動させるなんて文句なく凄いことだぞ」
バルトさんが喜んでくれているのはわかるのだけれど、思いがけない行動により、近くなる天井と足場のなくなった不安定な身体に恐怖を覚え言葉が出ない。
「スゲーな、まじで成功させるとはな」
バルトさんは〝たかいたかい〟状態だった私を片腕に座らせると『洗浄』後の髪をまじまじと眺めた。
そしてニヤリと笑い「魔力があるなら、俺の頭と口もやってみてくれ」と頼んでくる。
期待のこもった視線を私に向け、ジッとしているバルトさんの様子がおかしくて口許が緩みそうだ。どうにか堪えて、真面目な顔で「では、やってみます」と返してから、ふと気になっていたことが頭をよぎる。
「あの……洗浄した髪が良い匂いになったら嫌ですか?」
「ん? いい匂いって、昨日のユーチが泡だらけにした後の手みたいにか?」
「はい、魔法で匂いを残すことができたのだけれど、ここでは香りをつけている人をみかけなかったから、もしかしたら嫌がられるものなのかなと気になって……」
「どうだろうな? 俺は気にしたことがなかったからよくわからねえが、昨日のユーチの手は、スッキリしたレモジみたいな香りで良かったぞ」
冒険者には余計な香りは不要だったのだろう。バルトさんも興味はなかったようなのだが「試しに、その香り付きの『洗浄』ってのをちょっとやってみてくれ」と促すので、反応が見たくなった。
「わかりました。では最初に、スッキリした香りが残るように髪の毛を『洗浄』してみます。もし不快だったら消臭しますから言ってください」
私はバルトさんの髪にそっと触れ『洗浄』魔法を発動させた。
レモジというのはレモンやオレンジのような柑橘系の果物だというので、それらをイメージしてナチュラルで爽やかな香りを想像する。気分をリフレッシュさせる効果もあるかもしれないと思いながら……
――成功!
無事『洗浄』魔法を発動させることができた。
香りが強すぎないように意識したからか、抱えられている私にもわずかにしか感じられないほどだったけれど、イメージ通りの香りにホッとする。
確かめるために、バルトさんの髪に手を伸ばして触れると、指が通らずグシャグシャだった髪は、ブラシでとかしたかのように指通りが良かった。ちょっと髪の艶も増しているような気がする。
自分の髪ではわからなかったけれど……これは、ただ汚れを落としただけの魔法ではないのかも。
「……できました。どうですか?」
乱れていた髪が整い、少しだけ恰好よくなったように見えるバルトさんに、内心の動揺を隠して尋ねた。
「おっ、いい匂いだな。なんかスッキリした気分になるな」
頭を軽く振って、香りを吸い込み嬉しそうに笑ったバルトさんは、いつものように自分の髪を手で整えようとして動きを止めた。
「なんか、柔らかい? 指がスルスル抜けるんだが?」
私と同じようにバルトさんも感じたようで、自分の髪の感触に驚いている。
バルトさんの髪は太くてしっかりハリとコシあったから、手触りは違ってもいつもと同じ髪形におさまったようでホッとした。
私のようにサラサラになってしまったら、整髪料が必要になったかもしれない。
その後、口の中の『洗浄』もせがまれた私は、ミントの息を楽しそうに吐きかけてくるバルトさんから逃げるのに体力を消耗させつつ、なんとか準備を整えた。
バルトさんも私に倣って衣服を選んだからか、艶が増した髪の影響もあり、2人ともちょっと余所行きな感じに仕上がっている。
お互いの姿を確認し終え、目が合うとなぜか笑いが込み上げてきた。
商業ギルドには貴族のようなお偉いさんも出入りするらしいから、ちょっと改まった感じになるように、シャツの上にスッキリしたデザインんのベストを合わせて着ることにする。
これは、シューセントさんの店でバルトさんに選んでもらったベストだから、バルトさんも喜んでくれるだろう。
着替えている途中で目を覚ましたホワンと少し遊んでから、バルトさんの部屋へ向かった。
7時をすぎているので、起きていなかったら起こすつもりでいたのだが、バルトさんも起きていたようだ。
部屋に入るなり「おはよう! ユーチ」と大きな声をかけられる。
今日も元気なバルトさんに、笑みを浮かべて私も挨拶を返す。
寝間着を脱ぎ捨て着替えはじめたバルトさんに、商業ギルドで気をつけることを尋ねることにした。ついでに、今着ている服装のチェックもしてもらおう。
相変わらず、ホワンに触ろうとして逃げられているバルトさんに苦笑しつつ、説明に耳を傾けた。
「商業ギルドは確かに貴族や身分の高い人も出入りするが、商談や交渉などのために個別に部屋が用意されているからな。高貴な方々は、そういった部屋にすぐ案内されるはずだ。だから、それほど心配しなくても大丈夫だと思うぞ。運悪く見かけちまっても、視線を合わせねえように下を向いて通りすぎればいいんじゃないか? 俺もあまり商業ギルドには行かねえから詳しくはわからんが、なんとかなるだろ」
バルトさんの説明では完全に不安は消えなかったけれど、今日はカジドワさんも一緒だから、大人2人の影に隠れるように控えていれば大丈夫そうだ。
特許申請も書類等に不備がなければ、それほど時間は掛からないだろうって話だったから、終わり次第サッサと移動してしまえばいい。
「服装も昨日と同じでかまわないと思うが……おっ、それ良いな。やっぱりよく似合ってる。可愛いから今日はそれで!」
「可愛い」などと言われ不本意だったけれど、いつものように頭を撫でられ、上機嫌な笑顔のバルトさんに「今日は一段と触り心地が良いな。何かしたのか?」と『洗浄』後の髪のことを尋ねられ、言いかけていた文句が頭から消えた。
魔法のことを、いつ切り出そうかと思っていた私の頬が一気に緩む。
満面の笑みで『洗浄』魔法が成功したことをバルトさんに報告することになった。
「はあ~⁈ 昨日の今日でもう成功しただと?」
目と口をポカンと開けて驚いているバルトさんの姿に、ますます嬉しくなる。
「まだ、部分的にしかできないですが……」
照れながら呟くと、バルトさんは私の両わきを突然支え、軽々持ち上げた。
小さな子供をあやすような〝たかいたかい〟状態にされ驚いて息を呑む。
「なに言ってんだ。部分的でもなんでも、魔法を習ったばかりで『洗浄』魔法を発動させるなんて文句なく凄いことだぞ」
バルトさんが喜んでくれているのはわかるのだけれど、思いがけない行動により、近くなる天井と足場のなくなった不安定な身体に恐怖を覚え言葉が出ない。
「スゲーな、まじで成功させるとはな」
バルトさんは〝たかいたかい〟状態だった私を片腕に座らせると『洗浄』後の髪をまじまじと眺めた。
そしてニヤリと笑い「魔力があるなら、俺の頭と口もやってみてくれ」と頼んでくる。
期待のこもった視線を私に向け、ジッとしているバルトさんの様子がおかしくて口許が緩みそうだ。どうにか堪えて、真面目な顔で「では、やってみます」と返してから、ふと気になっていたことが頭をよぎる。
「あの……洗浄した髪が良い匂いになったら嫌ですか?」
「ん? いい匂いって、昨日のユーチが泡だらけにした後の手みたいにか?」
「はい、魔法で匂いを残すことができたのだけれど、ここでは香りをつけている人をみかけなかったから、もしかしたら嫌がられるものなのかなと気になって……」
「どうだろうな? 俺は気にしたことがなかったからよくわからねえが、昨日のユーチの手は、スッキリしたレモジみたいな香りで良かったぞ」
冒険者には余計な香りは不要だったのだろう。バルトさんも興味はなかったようなのだが「試しに、その香り付きの『洗浄』ってのをちょっとやってみてくれ」と促すので、反応が見たくなった。
「わかりました。では最初に、スッキリした香りが残るように髪の毛を『洗浄』してみます。もし不快だったら消臭しますから言ってください」
私はバルトさんの髪にそっと触れ『洗浄』魔法を発動させた。
レモジというのはレモンやオレンジのような柑橘系の果物だというので、それらをイメージしてナチュラルで爽やかな香りを想像する。気分をリフレッシュさせる効果もあるかもしれないと思いながら……
――成功!
無事『洗浄』魔法を発動させることができた。
香りが強すぎないように意識したからか、抱えられている私にもわずかにしか感じられないほどだったけれど、イメージ通りの香りにホッとする。
確かめるために、バルトさんの髪に手を伸ばして触れると、指が通らずグシャグシャだった髪は、ブラシでとかしたかのように指通りが良かった。ちょっと髪の艶も増しているような気がする。
自分の髪ではわからなかったけれど……これは、ただ汚れを落としただけの魔法ではないのかも。
「……できました。どうですか?」
乱れていた髪が整い、少しだけ恰好よくなったように見えるバルトさんに、内心の動揺を隠して尋ねた。
「おっ、いい匂いだな。なんかスッキリした気分になるな」
頭を軽く振って、香りを吸い込み嬉しそうに笑ったバルトさんは、いつものように自分の髪を手で整えようとして動きを止めた。
「なんか、柔らかい? 指がスルスル抜けるんだが?」
私と同じようにバルトさんも感じたようで、自分の髪の感触に驚いている。
バルトさんの髪は太くてしっかりハリとコシあったから、手触りは違ってもいつもと同じ髪形におさまったようでホッとした。
私のようにサラサラになってしまったら、整髪料が必要になったかもしれない。
その後、口の中の『洗浄』もせがまれた私は、ミントの息を楽しそうに吐きかけてくるバルトさんから逃げるのに体力を消耗させつつ、なんとか準備を整えた。
バルトさんも私に倣って衣服を選んだからか、艶が増した髪の影響もあり、2人ともちょっと余所行きな感じに仕上がっている。
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