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第三章
酔っ払い
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本業。
そう、今の俺たちの本業は行商人。
火酒をドワーフの村へ運ばなければ、金が稼げない。
明日の朝、ドワーフの村へと出発することにした。
今晩は、村のみんなで新しい食材を使って簡単な酒宴を開く。
肉だけでなく、ゆで卵や野菜の燻製も料理に並び、茹でたジャガイモとガレットにマヨネーズを添える。
特別に商品の火酒も一樽開けることにした。
「キヨ、どうぞ」
タマラは俺の左に座るソフィアに気にもとめず、反対のレイティアを押しのけて酒を注ぐ。
「ちょっと、お酒ならわたしが注ぐから大丈夫よ」
「あら、お嬢ちゃん。子供はもう寝る時間よ」
タマラは妹に言うように淡々と答える。自分の胸を強調するようなポーズをして。
「わたしの胸が小さいからって、馬鹿にしてるの! まだこれから大きくなるわよ。お姉ちゃんだって、あなたくらいあるんだから! わたしだって、それくらいになるんだからね」
「胸小さいのを気にしてるの?」
相変わらずタマラの表情は見えない。馬鹿にしているのか? 本当に聞いているのかわからない。
「き! 気にしてないわよ! 女は胸の大きさじゃないんだからね」
「そうよね。テクニックよね」
「て、テクニック? 剣の?」
きょとんとした顔で相変わらず無表情のタマラを見つめる。
「お嬢ちゃん。本気で言ってるの?」
「え、本気って何が?」
タマラが言ってるのは当然、夜のテクニックのことなのだが、レイティアにはそれが分かっていないようだ。
しばらく、可愛い顔を見つめたあと、タマラが口開こうとする。
マズイ! 直感が叫ぶ。
なにか話題をそらさないと……。
『おじさ~ん。がぶり!』
その瞬間、いつの間にか近づいていた兼光が俺の頭にかぶりつく。
酒臭!
「うわ~兼光ッ! なにする。お前、酒飲んだのか!」
俺は兼光の口を手で開こうとする。
レイティアもタマラもあわてて、兼光を引き離そうとしてくれる。
本気噛みではないのが、救いだ。まだ子ドラゴンとはいえ、兼光が本気で噛まれれば初めのひと噛みで俺の頭蓋骨は砕けているだろう。
「あかん! 兼光! それ食べたらあかんて! キヨおじさんやろ」
姫鶴に引っ張られて兼光が俺を離す。
「姫鶴、こいつに酒を飲ませたのか?」
「うち、ちゃうで! 師匠や! 師匠が面白がって火酒を薄めずにそのまま飲ましてもうたんや」
ドラゴンには毒物は効かないもんだと思ってたが、最低でも酒は効くのか。
ケラケラ笑う兼光を姫鶴がなだめていると、酔っぱらいの子ドラゴンは眠ってしまった。
「師匠、勘弁してくれよ~」
そんなひと悶着があった夕食会があった翌朝、レイティア、ソフィアそして俺の三人が二台の馬車でドワーフの村へと向かうことにした。
ムサシマルは姫鶴の修行のため、ミクス村に残ることになった。
ドワーフの村に着いた俺たちをは真っ先にダニエルのところに向かう。
「こんにちは! ダニエルさん居るかい」
荷物をレイティアたちに任せて、俺一人でダニエルの店に入る。
「ああ、あんたかい。今回は何を持って来たんだね」
以前の意地悪そうな無愛想ではなく、ただ元気がなさそうだ。
「火酒を持って来たんだけど……なんだか元気がないね。どうかしたのか?」
「火酒か、それは有難いね。ああ、あんたたちが村を離れてからすぐにガンドとシャーロッドが出て行っちまったのさ。シャーロッドがゼロになったから村長の後継にはなれない。二人でどこかでひっそりと暮らすって言ってな」
そう言ってひとつため息をする。
「まあ、後継者じゃなくなったから、この村に残らなくちゃいけない理由はなくなったけど、可愛い一人娘が家を出るとなったら、村長も落ち込んでねえ。ああ、火酒だったね。ちょっと見させてもらうよ」
そう言って店の外へ出る。
その背中は悲しそうだった。
おそらく二人はどこに行くのかを言っていないのだろう。
二人の仲を許さなかった村長へのシャーロッドとガンドのささやかな復讐なのかもしれない。
結局一樽百二十五万マルで二千三百七十五万マルになった。それでマナ石と武具を仕入れた。
これを街で売れば三千万マル近くになるはずだ。
「ああ、そうだムサシマルの旦那は今回来てないんだね。そろそろあのヘンテコな剣が出来るから、確認に来てくれって伝えておくれ」
そうか、そろそろ出来るか。
ムサシマルとの別れも近い。
寂しくなるが仕方がない。
出会いがあれば別れもある。
悲しい別れでないのが、せめてもの救いだ。
「ああ、わかった。師匠には言っておく。あと、ガンドたちにどこかで会ったら手紙でも書くように言っておくよ」
「本当かい! 村長も姉も喜ぶよ」
ダニエルは嬉しそうにそう言いながら俺たちを見送った。
「ガンドたちのこと言わなくて良かったの?」
「まあ、しばらくはいいんじゃないか? お互い気持ちを整理する時間が必要だろう。今度来た時は手紙くらい届ければ、安心するだろう」
俺たちが無事に取引を終えてミクス村に帰って来ると、大変なことが起こっていた。
そう、今の俺たちの本業は行商人。
火酒をドワーフの村へ運ばなければ、金が稼げない。
明日の朝、ドワーフの村へと出発することにした。
今晩は、村のみんなで新しい食材を使って簡単な酒宴を開く。
肉だけでなく、ゆで卵や野菜の燻製も料理に並び、茹でたジャガイモとガレットにマヨネーズを添える。
特別に商品の火酒も一樽開けることにした。
「キヨ、どうぞ」
タマラは俺の左に座るソフィアに気にもとめず、反対のレイティアを押しのけて酒を注ぐ。
「ちょっと、お酒ならわたしが注ぐから大丈夫よ」
「あら、お嬢ちゃん。子供はもう寝る時間よ」
タマラは妹に言うように淡々と答える。自分の胸を強調するようなポーズをして。
「わたしの胸が小さいからって、馬鹿にしてるの! まだこれから大きくなるわよ。お姉ちゃんだって、あなたくらいあるんだから! わたしだって、それくらいになるんだからね」
「胸小さいのを気にしてるの?」
相変わらずタマラの表情は見えない。馬鹿にしているのか? 本当に聞いているのかわからない。
「き! 気にしてないわよ! 女は胸の大きさじゃないんだからね」
「そうよね。テクニックよね」
「て、テクニック? 剣の?」
きょとんとした顔で相変わらず無表情のタマラを見つめる。
「お嬢ちゃん。本気で言ってるの?」
「え、本気って何が?」
タマラが言ってるのは当然、夜のテクニックのことなのだが、レイティアにはそれが分かっていないようだ。
しばらく、可愛い顔を見つめたあと、タマラが口開こうとする。
マズイ! 直感が叫ぶ。
なにか話題をそらさないと……。
『おじさ~ん。がぶり!』
その瞬間、いつの間にか近づいていた兼光が俺の頭にかぶりつく。
酒臭!
「うわ~兼光ッ! なにする。お前、酒飲んだのか!」
俺は兼光の口を手で開こうとする。
レイティアもタマラもあわてて、兼光を引き離そうとしてくれる。
本気噛みではないのが、救いだ。まだ子ドラゴンとはいえ、兼光が本気で噛まれれば初めのひと噛みで俺の頭蓋骨は砕けているだろう。
「あかん! 兼光! それ食べたらあかんて! キヨおじさんやろ」
姫鶴に引っ張られて兼光が俺を離す。
「姫鶴、こいつに酒を飲ませたのか?」
「うち、ちゃうで! 師匠や! 師匠が面白がって火酒を薄めずにそのまま飲ましてもうたんや」
ドラゴンには毒物は効かないもんだと思ってたが、最低でも酒は効くのか。
ケラケラ笑う兼光を姫鶴がなだめていると、酔っぱらいの子ドラゴンは眠ってしまった。
「師匠、勘弁してくれよ~」
そんなひと悶着があった夕食会があった翌朝、レイティア、ソフィアそして俺の三人が二台の馬車でドワーフの村へと向かうことにした。
ムサシマルは姫鶴の修行のため、ミクス村に残ることになった。
ドワーフの村に着いた俺たちをは真っ先にダニエルのところに向かう。
「こんにちは! ダニエルさん居るかい」
荷物をレイティアたちに任せて、俺一人でダニエルの店に入る。
「ああ、あんたかい。今回は何を持って来たんだね」
以前の意地悪そうな無愛想ではなく、ただ元気がなさそうだ。
「火酒を持って来たんだけど……なんだか元気がないね。どうかしたのか?」
「火酒か、それは有難いね。ああ、あんたたちが村を離れてからすぐにガンドとシャーロッドが出て行っちまったのさ。シャーロッドがゼロになったから村長の後継にはなれない。二人でどこかでひっそりと暮らすって言ってな」
そう言ってひとつため息をする。
「まあ、後継者じゃなくなったから、この村に残らなくちゃいけない理由はなくなったけど、可愛い一人娘が家を出るとなったら、村長も落ち込んでねえ。ああ、火酒だったね。ちょっと見させてもらうよ」
そう言って店の外へ出る。
その背中は悲しそうだった。
おそらく二人はどこに行くのかを言っていないのだろう。
二人の仲を許さなかった村長へのシャーロッドとガンドのささやかな復讐なのかもしれない。
結局一樽百二十五万マルで二千三百七十五万マルになった。それでマナ石と武具を仕入れた。
これを街で売れば三千万マル近くになるはずだ。
「ああ、そうだムサシマルの旦那は今回来てないんだね。そろそろあのヘンテコな剣が出来るから、確認に来てくれって伝えておくれ」
そうか、そろそろ出来るか。
ムサシマルとの別れも近い。
寂しくなるが仕方がない。
出会いがあれば別れもある。
悲しい別れでないのが、せめてもの救いだ。
「ああ、わかった。師匠には言っておく。あと、ガンドたちにどこかで会ったら手紙でも書くように言っておくよ」
「本当かい! 村長も姉も喜ぶよ」
ダニエルは嬉しそうにそう言いながら俺たちを見送った。
「ガンドたちのこと言わなくて良かったの?」
「まあ、しばらくはいいんじゃないか? お互い気持ちを整理する時間が必要だろう。今度来た時は手紙くらい届ければ、安心するだろう」
俺たちが無事に取引を終えてミクス村に帰って来ると、大変なことが起こっていた。
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