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第二章
残る街道の脅威
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マルゴットは俺の馬車へ、サリアはコンタが御者する馬車に乗ってドワーフの村へ歩みを進める。
「相変わらずだね。あの婆さんは」
道中、ドワーフの村で起こった事、ガンドの依頼でシャーロッドを救出した事をマルゴットに話した。シャーロッドの魔法の暴走の件は伏せて。
「しかし、ムサシマルさんって遠い国の人なのに、よくこんなところで知り合いに会ったもんだね。珍しいこともあるもんだ」
マルゴットに言われてハッとする。
そもそも、俺たちは遠い国どころかこの世界の住人ですらない。
俺たちは元の世界では会ったこともない他人だが、サイゾウはムサシマルを知っていた。こんな偶然があるのだろうか? 俺たちをこの世界に連れて来た何者かの仕業なのか? そいつは何者で何のために俺たちをこの世界に連れてきて、何をさせようとしている?
「しかし、シャーロッドって村長の娘でしょう。四つ持ちの自慢の娘だったはずなのに、よくそんな娘を犯人は誘拐出来たねえ。凄腕とはいえ、男一人だろう。魔法が使えない状況だったのかね?」
四つ持ちだったのか。ということはアリシアさんと同じだったのか。五つ持ちはほとんどいないと聞いているから、かなり村でも上位の筈だ。それなのにまだ魔法を追い求めたのか。確か忘れさせる時は六つだったから、たった一つの差で全てを失ったのか。
「キヨさん! 前!」
マルゴットが指差す先を俺も見ていた。
「何か襲われているみたいだな」
街道に一台の馬車が止まり、何かと戦っているようだ。
俺は馬車を止め、隣に置いていたボウガンと組み立て式の槍を手に取る。魔剣をムサシマルに渡したままだったのを悔やむ。
「いいのか?」
俺に並行して走るマルゴットとサリアに声をかける。
「キヨさんなら、助けに行くと思ってましたし、あなたに何かあるとみんなに顔向け出来ないですからね」
野盗か魔物かわからないが、街道の馬車を狙うということは次は俺たちが狙われる恐れがある。そうであれば、襲われている者たちが無事なうちに、一緒に退治した方が勝率が上がる。俺はただ、打算的な結論で行動しているだけなのだが、マルゴットたちが手助けしてくれるなら心強い。
「手助けするぞ!」
俺は間違って攻撃されないように叫びながら、突撃する。
近くに行くと馬車は荷馬車ではなく、白塗りの意匠が施された人用の豪華な馬車だった。動きやすい揃いの鎧をつけた護衛らしき人間が馬車の左右一人づついた。つまり、金持ちや貴族のような重要人物が乗っているということだ。乗馬兵が三人も護衛についていることからも、俺の予想は間違っていないのだろう。その護衛に俺たち三人を加えると合計八人が戦える。
「助太刀感謝する!」
金属の重防具に身を固めた乗馬兵の一人が声をかけてくる。
俺たちは乗馬兵の動きの邪魔にならない位置に陣取りながら、相手を確認する。
虎型の魔物が三匹、それも既にマナ核が見えていた。三匹とも。
そういえばシャーロッドの魔法を封印したため、魔物は一週間もすれば消えると言っていたが、思ったより進行が速そうだな。
たかだか三匹か。それも、もうマナ核が見えている。
俺は無駄と分かりながら、マルゴットたちを背に槍で魔物を牽制して、魔法を使う隙を作る。
「エアースラッシュ!」
風の刃が魔物を切り裂き、魔物の動きを止める。
「ファイアーアロー」
炎の矢がマナ核に突き刺さると、黒い球はパキンと割れる。マナ核が割れた魔物はゆらりとゆれて消えた。
他の魔物を見ると二匹とも乗馬兵の魔法によって瀕死の状態だ。
助けに入るまでもなかったか?
「キェアチョー!」
急に上空から叫び声が耳を刺す。
鳥型の魔物! 大きい!
大きく口を開け、キラキラと光る氷の固まりを作る。
その狙っている方向には馬車がいる! 護衛兵ごと馬車に攻撃するつもりか?
いつものように盾を構えて走り込む。
空から襲いかかる、人の頭よりふた回りは大きい氷の固まりは、あっけにとられている護衛兵へ襲いかかる。
護衛兵をかばいながら、俺はそれを盾で受ける。
重い!
ゴキッ!
鈍い音と共に俺は弾き飛ばされて転がり、馬車にぶつかる。
バッン!
弾かれた氷の固まりは空中で爆発を起こし、そのカケラを辺りに撒き散らせていた。そのカケラに当たった護衛の腕が凍る。
「きゃあ!」
俺がぶつかった拍子に馬車の扉が開き、中に座っている女の子が声を上げる。
「レイティア!?」
痛む背中を無視して、振り向いた俺の瞳に映った女の子はレイティアだった。金色の綺麗な髪、パッチリとしたかわいい金色の瞳、すっと通った高い鼻、愛らしい唇。レイティアが見たこともないフリルのついた白地に金の刺繍が施されたワンピースを着て、馬車に一人でちょこんと座っている。
「レイティア! なんでこんなところに!?」
「きゃ! そなたは誰? レイティアって誰ですの?」
「ファイアーアロー!」
マルゴットの声に戦闘が続いていたことを思い出す。
「話しは後だ! そんなところに座っていないで、いつものように援護してくれ!」
「いつもって? それにそなたその腕は!?」
「腕?」
金髪の美少女は両手を口に当て、目を見開き、驚きの声を上げる。
その目線の先、俺の左手を見ると、腕がダラリとおかしな方向に曲がっている。
折れてる!
俺は慌てて腕をまともな位置に戻す。
「いてっ! 折れてる! 痛て~~!!」
俺はバッグから回復薬を出そうとするが、焦っている上に片手ではうまく取り出せない。その上、傷みがどんどん増してきて、余計に回復薬が出てこない。
「リカバリー!」
少女は柔らかな小さい手を俺の左手腕に手を当てて魔法を使う。
痛みがすっと引き、ポッキリ折れた手はまっすぐ、まともな位置に戻った。どうやらくっついたようだ。
「完全に治ったわけではありませんよ。しばらくは安静にしておきなさい」
少女はそう言うと護衛兵に促されて、さっさと馬車に戻ってしまった。
俺は短剣を鞘ごと添え木にして、左手腕を固定する。
気がつくと、マルゴットたちの活躍で魔物はすでに退治されていた。
「キヨさん、大丈夫ですか?」
俺の左手を見たマルゴットが心配そうに声をかけてきた。
「折れたみたいだ。応急処置はしてくれたから、痛みはほとんどない」
「良かった。無茶しないでください。あたしたちが付いてきた意味がなくなりますよ」
マルゴットはそう言って俺の背中をドンと叩く。
「相変わらずだね。あの婆さんは」
道中、ドワーフの村で起こった事、ガンドの依頼でシャーロッドを救出した事をマルゴットに話した。シャーロッドの魔法の暴走の件は伏せて。
「しかし、ムサシマルさんって遠い国の人なのに、よくこんなところで知り合いに会ったもんだね。珍しいこともあるもんだ」
マルゴットに言われてハッとする。
そもそも、俺たちは遠い国どころかこの世界の住人ですらない。
俺たちは元の世界では会ったこともない他人だが、サイゾウはムサシマルを知っていた。こんな偶然があるのだろうか? 俺たちをこの世界に連れて来た何者かの仕業なのか? そいつは何者で何のために俺たちをこの世界に連れてきて、何をさせようとしている?
「しかし、シャーロッドって村長の娘でしょう。四つ持ちの自慢の娘だったはずなのに、よくそんな娘を犯人は誘拐出来たねえ。凄腕とはいえ、男一人だろう。魔法が使えない状況だったのかね?」
四つ持ちだったのか。ということはアリシアさんと同じだったのか。五つ持ちはほとんどいないと聞いているから、かなり村でも上位の筈だ。それなのにまだ魔法を追い求めたのか。確か忘れさせる時は六つだったから、たった一つの差で全てを失ったのか。
「キヨさん! 前!」
マルゴットが指差す先を俺も見ていた。
「何か襲われているみたいだな」
街道に一台の馬車が止まり、何かと戦っているようだ。
俺は馬車を止め、隣に置いていたボウガンと組み立て式の槍を手に取る。魔剣をムサシマルに渡したままだったのを悔やむ。
「いいのか?」
俺に並行して走るマルゴットとサリアに声をかける。
「キヨさんなら、助けに行くと思ってましたし、あなたに何かあるとみんなに顔向け出来ないですからね」
野盗か魔物かわからないが、街道の馬車を狙うということは次は俺たちが狙われる恐れがある。そうであれば、襲われている者たちが無事なうちに、一緒に退治した方が勝率が上がる。俺はただ、打算的な結論で行動しているだけなのだが、マルゴットたちが手助けしてくれるなら心強い。
「手助けするぞ!」
俺は間違って攻撃されないように叫びながら、突撃する。
近くに行くと馬車は荷馬車ではなく、白塗りの意匠が施された人用の豪華な馬車だった。動きやすい揃いの鎧をつけた護衛らしき人間が馬車の左右一人づついた。つまり、金持ちや貴族のような重要人物が乗っているということだ。乗馬兵が三人も護衛についていることからも、俺の予想は間違っていないのだろう。その護衛に俺たち三人を加えると合計八人が戦える。
「助太刀感謝する!」
金属の重防具に身を固めた乗馬兵の一人が声をかけてくる。
俺たちは乗馬兵の動きの邪魔にならない位置に陣取りながら、相手を確認する。
虎型の魔物が三匹、それも既にマナ核が見えていた。三匹とも。
そういえばシャーロッドの魔法を封印したため、魔物は一週間もすれば消えると言っていたが、思ったより進行が速そうだな。
たかだか三匹か。それも、もうマナ核が見えている。
俺は無駄と分かりながら、マルゴットたちを背に槍で魔物を牽制して、魔法を使う隙を作る。
「エアースラッシュ!」
風の刃が魔物を切り裂き、魔物の動きを止める。
「ファイアーアロー」
炎の矢がマナ核に突き刺さると、黒い球はパキンと割れる。マナ核が割れた魔物はゆらりとゆれて消えた。
他の魔物を見ると二匹とも乗馬兵の魔法によって瀕死の状態だ。
助けに入るまでもなかったか?
「キェアチョー!」
急に上空から叫び声が耳を刺す。
鳥型の魔物! 大きい!
大きく口を開け、キラキラと光る氷の固まりを作る。
その狙っている方向には馬車がいる! 護衛兵ごと馬車に攻撃するつもりか?
いつものように盾を構えて走り込む。
空から襲いかかる、人の頭よりふた回りは大きい氷の固まりは、あっけにとられている護衛兵へ襲いかかる。
護衛兵をかばいながら、俺はそれを盾で受ける。
重い!
ゴキッ!
鈍い音と共に俺は弾き飛ばされて転がり、馬車にぶつかる。
バッン!
弾かれた氷の固まりは空中で爆発を起こし、そのカケラを辺りに撒き散らせていた。そのカケラに当たった護衛の腕が凍る。
「きゃあ!」
俺がぶつかった拍子に馬車の扉が開き、中に座っている女の子が声を上げる。
「レイティア!?」
痛む背中を無視して、振り向いた俺の瞳に映った女の子はレイティアだった。金色の綺麗な髪、パッチリとしたかわいい金色の瞳、すっと通った高い鼻、愛らしい唇。レイティアが見たこともないフリルのついた白地に金の刺繍が施されたワンピースを着て、馬車に一人でちょこんと座っている。
「レイティア! なんでこんなところに!?」
「きゃ! そなたは誰? レイティアって誰ですの?」
「ファイアーアロー!」
マルゴットの声に戦闘が続いていたことを思い出す。
「話しは後だ! そんなところに座っていないで、いつものように援護してくれ!」
「いつもって? それにそなたその腕は!?」
「腕?」
金髪の美少女は両手を口に当て、目を見開き、驚きの声を上げる。
その目線の先、俺の左手を見ると、腕がダラリとおかしな方向に曲がっている。
折れてる!
俺は慌てて腕をまともな位置に戻す。
「いてっ! 折れてる! 痛て~~!!」
俺はバッグから回復薬を出そうとするが、焦っている上に片手ではうまく取り出せない。その上、傷みがどんどん増してきて、余計に回復薬が出てこない。
「リカバリー!」
少女は柔らかな小さい手を俺の左手腕に手を当てて魔法を使う。
痛みがすっと引き、ポッキリ折れた手はまっすぐ、まともな位置に戻った。どうやらくっついたようだ。
「完全に治ったわけではありませんよ。しばらくは安静にしておきなさい」
少女はそう言うと護衛兵に促されて、さっさと馬車に戻ってしまった。
俺は短剣を鞘ごと添え木にして、左手腕を固定する。
気がつくと、マルゴットたちの活躍で魔物はすでに退治されていた。
「キヨさん、大丈夫ですか?」
俺の左手を見たマルゴットが心配そうに声をかけてきた。
「折れたみたいだ。応急処置はしてくれたから、痛みはほとんどない」
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