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第一章

ソフィアとの夜

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 ソフィアが出会ってすぐの頃のようにモジモジとし始めた。
 嫌な予感がする。

「ご主人様。あたしに女の喜びを教えてください」

 やっぱり! そうきたか。

「わるいソフィア、今日見たように俺にはレイティアがいるんだ」
「……そうですよね。失礼しました」

 ソフィアはそう言ってゆっくりと部屋から立ち去ろうとした。 

「なぜ?」

 俺の言葉にソフィアが止まった。

「なぜ、泣いている?」
「いえ、なんでもないです。気にしないでください」

 俺は思わずソフィアの手を掴んでしまった。

「わけを話してくれ」
「……あたしがワガママなだけなのです」

 ソフィアは涙をぬぐいながら言った。

「明日からどんな危険があるかわかりません。あたし達のどちらか、最悪どちらも無事に帰って来られないかもしれません。かといって一人、あなたの帰りを待つ苦しみはもっと嫌なのです。ですから……あなたに抱かれた思い出があれば、あたしはもう思い残すことはありません」

 この世界の生と死は隣合わせなのだろう。死を受け入れる覚悟がある分、生にしがみつき、ワガママとなる。

「……おいで」

 俺はソフィアを引き寄せると、抵抗なく柔らかな暖かい身体と心が俺の腕にすっぽりと収まった。

「ご主人様」

 何か言いかけたソフィアの唇をそっと重ねた。
 一度唇を離し、涙で濡れた頬を優しく拭き取る。
 ソフィアを俗に言うお姫様抱っこをしてベットに横たえた。
 俺はソフィアに覆いかぶさると甘い香りが鼻から脳髄へ突き抜ける。
 何度か唇を重ねた後、俺は舌をソフィアの中へ滑り込ませる。ソフィアは一瞬驚いていたが、直ぐに受け入れ絡めてきた。
 絡まり合う二つの舌。俺は寝巻きの上からそっとソフィアの丘を触ると、ビクッと小さく反応した。
 ソフトタッチで丘から腰、腹、太ももとソフィアの身体をまさぐる。ところどころ反応をするソフィアが唇を離した。

 俺は自分の寝巻きを脱いだ後、ソフィアの寝巻きを外し、肌を重ねる。
 白くキメやかな、張りのある肌、それでいて触ると吸い込まれそうになる柔らかさ。
 それだけで俺のものはいきり立った。
 なるべく肌をピッタリと重ね合ったまま、俺はピンクのさくらんぼを口に含んだ。甘いさくらんぼを優しく口に中で転がすとソフィアの声が自分の両手で塞いだ指の間から漏れ出てきた。
 そのまま俺は湖口に指をなぞらせる。
 優しくさわるとそれだけで湖水があふれ出してきた。
 俺は指を使って湖をゆっくりと広げていく。焦らずゆっくりと根気よく。
 俺はソフィアのお腹、へそ、内太ももにキスをし、そして湖水を舐める。
 ソフィアはもう声を殺すのを諦めたようで、心のままに声を響かせる。
 汗だくのまま力なくグッタリとする。
 俺はソフィアの頭がベットの頭に当たらないように肩から抱きしめ、二人は一つになった。

「大丈夫か? ソフィア」

 ソフィアの爪が俺の背中に食い込む。

「大丈夫です。はぁ。痛いですけど、ん。しばらくこのままぬくもりを感じさせてください」

 俺たちはなるべく動かないようにして、舌を絡めあった。
 ソフィアのメスの香り、甘く漏れ出す吐息、シルクのような肌触り、暖かな湖。
 慣れてきたソフィアにあわせて、ゆっくりと動き始める。ソフィアの様子を見ながら優しく、なめらかに動く。
 俺たちは重なり合い、発情期の獣のように求め合いどのくらい時間が過ぎたのかわからないが、いつのまにか二人とも深い眠りについていた。
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