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第1章 魔王軍VS地球軍編

第五話 目指せ有名動画

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 俺は課金する方法を模索していた。


「何とかして課金できないものか……」
「課金するシステムは作ることが出来るが、お金はどうするのじゃ? 課金したお金は運営に直接行くようにしか出来ないから何とかしてお金を作らないと課金は出来ぬのじゃ。まあ力が戻ったら可能性が無いこともないのじゃが……お金は精密に作られてるから簡単に作ることは出来ないのじゃ」


 作ろうと思ったらお金作れるのか……でも今すぐ課金したいんだよな。課金なしでこの世界を生き抜くって結構きつい気が……まあ俺ひとりなら大丈夫なんだが、シャルティアたんを止めるのがきついんだよ。ほっといたら辺り一面が砂漠になってたなんてストーリーもあったからな。シャルティアたんをほっとく訳には行かないんだ。シャルティアたんがちゃんとしてくれたらこの世界の敵なんて初めの方は雑魚しかいないし簡単なんだけどなー。


 もちろんミツハたんにも頼んではみたんだが、断固拒否してきた。まあストーリー知っちゃうとそうなるよね。この世界では基本的にカードがないと召喚は出来ないから、シャルティアたんのカードすべてパクったら勝ちゲーじゃねとか思ってたのに生身一つで無茶苦茶な攻撃(破壊)してたかと思うと……万が一にも怒らせるようなことはないようにしないと。


 とにかく課金だよな……自分でお金を稼ぐことさえ出来たらいいんだけどこの世界で働いてもこの世界の通貨しか稼げないからなー。スマホでネットサーフィンは出来るんだからそっち方面で稼ぐしかないよな。まず思いついたのがポイントアプリだ。だけどポイントアプリで稼げる量は限られてるんだよなー。廃課金したいから却下だな。思いつかないなー。ネットで稼ぐ方法って調べてみよう。地球のことは地球の人に聞くのが一番だよね。


 ネット 稼ぐ 方法
 検索っと。
 1番上に出てきたのは動画投稿だった。そうかこの手があったか。動画を投稿して視聴者を作る。そこに広告をのせて、広告料の一部を受け取ることが出来る。これならネットでお金を受け取ることが出来るはずだ。まあそのお金を課金に使えるようにするのはミツハたんに頼もう。出来るかどうか聞かないとだな。


「ミツハ? ちょっといいか?」
「なんじゃ?」


 俺は動画をあげることでお金を稼いで課金に使えるか聞いてみた。


「もちろん可能なのじゃ。ただ力を少しだけ使うからもしアップデート来ても出来ないようになるかもしれないのじゃ」


 アップデートが来たとしても、ガチャイベントが始まるくらいしか今の俺には関係ないと思うから大丈夫だろう。新ストーリーなんか来ても初めの方のストーリーすら進んでないし、そもそもストーリー進めると言っても今ストーリーガン無視状態だよな、これってどうなるんだろう。


「ストーリー? そんなもの変わりまくるに決まってるじゃろ。そもそもシャルティアの家にストーリーで来ることはなかったじゃろう?」


 やっぱりか……ストーリーは気にしないでいいのかな。
 考えても仕方ないし、ヌーチューブに動画を投稿するために必要なものでも揃えるか。

「ミツハ? 動画ようにカメラがほしいんだけどどうしたらいいと思う?」
「それなら我が24時間お主を追い回すカメラを作ってやろう。それなら編集もしなくていいし、見たい人が見たい時に見ることが出来るということで視聴者も多くなるんじゃないか?」
「寝る時間も配信するのか?」
「たしかに寝る時間は配信しても意味なさそうじゃな……必要ない時は我が配信を止めておいてやるのじゃ」
「任せたぜミツハ」


 これでカメラ問題はバッチリだな。初めに視聴者を増やすためには宣伝が必要だよな。どうしようか?

「なあミツハ? 視聴者をかせぐために何かやっといたほうがいい事とかあるかな?」
「なんで我に聞くのじゃ」


 たしかになんでもかんでもミツハたんに頼めばなんとかなるという考えはやめておいたほうがいいよな。反省だ。


「とりあえず我が宣伝しておくからお主は心配しなくていいぞ」


 おおっさすがミツハたん。こんなに出来る子いないよ、今も俺が召喚したスライムをこねて無理矢理くっつけようとしてるシャルティアたんとは大違いだ。動画は暇な時はシャルティアたんも写しておくことにしてもらうから、そういう層も引き込めるだろう。決して俺の趣味ではない。スライムと戯れているシャルティアたん可愛いなんて思ってないんだから!


 動画投稿が始まった。
 アーカイブを残して、どこからでも見れるようになってあるようだ。ハイライトだけを編集して投稿する動画方式も採用している。もちろん編集するのはミツハたんだ。い、いや、ここは俺も手伝おうかと言ったんだぞ!? ミツハたんがどうしてもと言うから仕方なく譲ってあげたんだぞ!? 俺は悪くないからな!?
 まあともかく、視聴者に挨拶でもしようかな?


「こんにちは!俺は、荒巻健治って言います!」
「ぶはっはっはっ」


 いきなりミツハたんが笑い出した。動画を見ているようだけどあれ俺の動画だよな? 画面は見えないからわからないけど、声が聞こえてきたからそのはずだ。


「ミツハ?なんでいきなり笑い出したんだ?」
「ひ、秘密じゃ」


 なんか気に食わないなー、動画も絶対見せてくれないし。自分のスマホで見ればいいじゃんと思うかもしれないが、俺のスマホにロックかけられてるのかその動画だけ見れないんだよ。ミツハたんに問い詰めてみたが、「自分の動画見ながら動画撮ってるのはおかしいじゃろ?」とかなんとか適当な理由で逃げられるんだよなー。まあいいんだけどさ、お金さえ稼げれば。


「明日こそは冒険行くからよろしくなー」


 そう言って俺は今までで1番長い1日を終えた。ベットがなくてちょっと怒ったのは内緒だぞ。明日の冒険でベットを買えるだけのお金を稼ごう。アスタさんがシャルティアたんのお金をもってるからそれを少しだけ借りてもいいんだけどね。そこまで俺はクズじゃないからさ。ちなみにシャルティアたんのお金をアスタさんが持ってる理由は察してくれ。
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