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【本幕・第8章】四条先輩爆乳要撃っ 後編!
3.爆乳先輩と過ごす一夜の始まりですっ!
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五月二五日、月曜日の午後一〇時前。
先に風呂場から出て脱衣場で着替えをしようとするのだが、Tシャツはサイズ的に大丈夫だ。問題は、四条先輩の使用感たっぷりの白いボクサーパンツ。これは、男性用と違ってサイズも小さく、前開きがない。
「――先輩のパンツか」
着用してみると、予想外に穿き心地がいい。
二重布つきと前開きがないこと以外は、男性用と変わらないようだ。
ガラガラと風呂場のドアが開く音がして、先輩が脱衣場へ出て来た。
咄嗟に背中を向けて、湯上りの柔肌を見ないよう自重。
「そんな着替えしかなくてすまない。父は大柄でサイズが合わないと思ってな。蒼太郎は体型が細いのでわたしの衣類と……どうしたのだ?」
「いえ、なんでも……この着替えで大丈夫です」
大丈夫なわけがない。今、先輩の方を振り返ることができないのだ。
なぜなら、俺は四条春香の穿き込んだ借り物のパンツに、過敏に反応している。この股浅パンツ、いつかの競泳パンツのように、亀頭さんが飛び出してしまう。
「ああ、わたしが着替えるから気を遣っているのだな。ありがとう」
「いえ……あ、はい」
急いでワイシャツを羽織り、制服のズボンを穿いて誤魔化した。
背後で先輩が着替える音がする。じっくり見たいが、ここは我慢しよう。
「コンビニにアイスを買いに行こうと思う。蒼太郎、なにか欲しいものは?」
「え? 俺もいっしょに行きますよ。ひとり歩き危ないし」
午後一〇時過ぎ、四条邸近くのコンビニへ向かうために外へ出る。
先輩は長袖長ズボンのグレーのジャージ、俺はワイシャツと制服のズボン姿だ。
「コンビニまで手をつないでもいいか?」
「いいですけど、顔見知りに見られるかもしれませんよ?」
無言で差し伸べられた右手を取り、左手と絡めるようにつないで歩いた。
隣りに寄り添う先輩の髪は少し湿っている。はた目から見れば湯上りのカップルに見えるのだろうか。こうして、手を接触させても先輩は怯えなくなった。
「不思議だな。蒼太郎は特別なのか、震えが来ない」
「それは、いいことじゃないですか。一歩前進ですね」
「これで、あとは君のトラウマさえなければ……」
赤い顔をした先輩から出た言葉の意味を考えながら歩いた。
俺のトラウマ、恋愛感情曖昧さと先輩に肉体欲を感じない。しかし、それが幸いしているからこそ、今日泊まることができるのだ。肉体欲が込み上げれば、自制心など瓦解するだろう。
「先輩、さっきから気になってるんですが……胸元のファスナーあげてください」
開き過ぎではないが、谷間とブラがチラチラと見える。
「これぐらい、いいんじゃないのか?」
「なんか嫌なんです。他の男がやらしい目で先輩の胸元見ると思うと」
「そうか。承知した……」
胸元のファスナーをあげる先輩に対する思いが今日一日で変化した。
愛されたい欲望と、独占したい欲望、それが同時に込み上げて来る。
「すみません。勝手に彼氏ヅラしてますよね……」
「いや、蒼太郎は彼氏に決定済みだが」
「決定されても困りますよ」
「困らない日が来るといいな――」
ギュっと手を強く握り返される。言葉はそれ以上必要なかった。
近くて遠いコンビニへの道。街灯の明かりが届かない暗闇で、立ち止まってキス。また少し歩いてはキスをするという、愛情欲と独占欲を満たす行動を取っている。
◇◇◇
コンビニに入って、まず気になるのは知合いがいないかどうかだ。
特にこの辺りは、里志の行動範囲である。目撃されると後々面倒くさい。
「アイスは……先輩?」
店内を見回すと、四条先輩は雑誌コーナーでなにか見ているようだ。
しばらく立ち読みして、雑誌を一冊手に持ってこちらに歩いて来た。
「蒼太郎、アイスはそれでいいか? 会計はわたしが済ますから外で待ってくれ」
「俺、払いますよ?」
「大丈夫だ。それに、他にも見たいものがある」
「わかりました。待ってますね」
先にコンビニから出て待っていると、先輩はまた化粧品コーナーに入って行った。
女性の買い物は、コンビニでも長いのだろうか。
「お待たせしたな。帰ろうか」
会計を済ませた先輩が出てきて、俺が荷物を持つ。
そして、袋の中の物体に気づいてしまったのだ。
一つは、ハイティーン向けの女性雑誌だ。
特集の内容が紹介された表紙に、人気AV男優が爽やかな笑顔で載っている。
もう一つは、コンドームだろう。ピンクの派手な小箱だ。
「こ……これは……」
「わたしも女だぞ。いざというときの防衛策だ」
「防衛策って、俺は――」
「確証はないだろう? いきなり野獣化するかもしれないぞ?」
「もし、そうなっても我慢しますよ」
「我慢するかどうかは、その時によるだろう」
『極薄〇.二ミリ ラージサイズ』『女の子のHOW TO SEX』……
防衛策と言うより、やる気満々かも……
先に風呂場から出て脱衣場で着替えをしようとするのだが、Tシャツはサイズ的に大丈夫だ。問題は、四条先輩の使用感たっぷりの白いボクサーパンツ。これは、男性用と違ってサイズも小さく、前開きがない。
「――先輩のパンツか」
着用してみると、予想外に穿き心地がいい。
二重布つきと前開きがないこと以外は、男性用と変わらないようだ。
ガラガラと風呂場のドアが開く音がして、先輩が脱衣場へ出て来た。
咄嗟に背中を向けて、湯上りの柔肌を見ないよう自重。
「そんな着替えしかなくてすまない。父は大柄でサイズが合わないと思ってな。蒼太郎は体型が細いのでわたしの衣類と……どうしたのだ?」
「いえ、なんでも……この着替えで大丈夫です」
大丈夫なわけがない。今、先輩の方を振り返ることができないのだ。
なぜなら、俺は四条春香の穿き込んだ借り物のパンツに、過敏に反応している。この股浅パンツ、いつかの競泳パンツのように、亀頭さんが飛び出してしまう。
「ああ、わたしが着替えるから気を遣っているのだな。ありがとう」
「いえ……あ、はい」
急いでワイシャツを羽織り、制服のズボンを穿いて誤魔化した。
背後で先輩が着替える音がする。じっくり見たいが、ここは我慢しよう。
「コンビニにアイスを買いに行こうと思う。蒼太郎、なにか欲しいものは?」
「え? 俺もいっしょに行きますよ。ひとり歩き危ないし」
午後一〇時過ぎ、四条邸近くのコンビニへ向かうために外へ出る。
先輩は長袖長ズボンのグレーのジャージ、俺はワイシャツと制服のズボン姿だ。
「コンビニまで手をつないでもいいか?」
「いいですけど、顔見知りに見られるかもしれませんよ?」
無言で差し伸べられた右手を取り、左手と絡めるようにつないで歩いた。
隣りに寄り添う先輩の髪は少し湿っている。はた目から見れば湯上りのカップルに見えるのだろうか。こうして、手を接触させても先輩は怯えなくなった。
「不思議だな。蒼太郎は特別なのか、震えが来ない」
「それは、いいことじゃないですか。一歩前進ですね」
「これで、あとは君のトラウマさえなければ……」
赤い顔をした先輩から出た言葉の意味を考えながら歩いた。
俺のトラウマ、恋愛感情曖昧さと先輩に肉体欲を感じない。しかし、それが幸いしているからこそ、今日泊まることができるのだ。肉体欲が込み上げれば、自制心など瓦解するだろう。
「先輩、さっきから気になってるんですが……胸元のファスナーあげてください」
開き過ぎではないが、谷間とブラがチラチラと見える。
「これぐらい、いいんじゃないのか?」
「なんか嫌なんです。他の男がやらしい目で先輩の胸元見ると思うと」
「そうか。承知した……」
胸元のファスナーをあげる先輩に対する思いが今日一日で変化した。
愛されたい欲望と、独占したい欲望、それが同時に込み上げて来る。
「すみません。勝手に彼氏ヅラしてますよね……」
「いや、蒼太郎は彼氏に決定済みだが」
「決定されても困りますよ」
「困らない日が来るといいな――」
ギュっと手を強く握り返される。言葉はそれ以上必要なかった。
近くて遠いコンビニへの道。街灯の明かりが届かない暗闇で、立ち止まってキス。また少し歩いてはキスをするという、愛情欲と独占欲を満たす行動を取っている。
◇◇◇
コンビニに入って、まず気になるのは知合いがいないかどうかだ。
特にこの辺りは、里志の行動範囲である。目撃されると後々面倒くさい。
「アイスは……先輩?」
店内を見回すと、四条先輩は雑誌コーナーでなにか見ているようだ。
しばらく立ち読みして、雑誌を一冊手に持ってこちらに歩いて来た。
「蒼太郎、アイスはそれでいいか? 会計はわたしが済ますから外で待ってくれ」
「俺、払いますよ?」
「大丈夫だ。それに、他にも見たいものがある」
「わかりました。待ってますね」
先にコンビニから出て待っていると、先輩はまた化粧品コーナーに入って行った。
女性の買い物は、コンビニでも長いのだろうか。
「お待たせしたな。帰ろうか」
会計を済ませた先輩が出てきて、俺が荷物を持つ。
そして、袋の中の物体に気づいてしまったのだ。
一つは、ハイティーン向けの女性雑誌だ。
特集の内容が紹介された表紙に、人気AV男優が爽やかな笑顔で載っている。
もう一つは、コンドームだろう。ピンクの派手な小箱だ。
「こ……これは……」
「わたしも女だぞ。いざというときの防衛策だ」
「防衛策って、俺は――」
「確証はないだろう? いきなり野獣化するかもしれないぞ?」
「もし、そうなっても我慢しますよ」
「我慢するかどうかは、その時によるだろう」
『極薄〇.二ミリ ラージサイズ』『女の子のHOW TO SEX』……
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