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【本幕・第6章】あねとん堰止め乱撃っ 中編!
2.尻を突き出して誘うのは毎回ですねっ!
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五月一九日、火曜日。
中間テストの前日だけあって、教室内の雰囲気がいつもと違う。
姫咲高校はレベルの高い進学校ではないが、入学時はそこそこの偏差値を求められる。学期始め、中間、学期末の試験前となると殺伐とした空気に変わるのだ。
「蒼太、お前テスト勉強大丈夫なのか?」
「そう言うお前はどうなんだ? 学期始めのテスト、俺と同じぐらいだったろ?」
同じレベルの人間と勉強するのは、一見すると切磋琢磨しているように見える。
しかし、この朝峰里志は俺と同じ中の下ほどの成績だ。里志やスズとテスト勉強をしても成績は前回の二の舞になるだけで満足できる結果は得られない。
「みんな高校初の中間試験だけあって、気合入ってんな……って、おい蒼太!?」
「悪い……俺は寝るわ。授業始まったら起こしてくれ」
クラスのみなさん。精々、教科書を読んで勉強したまえ。
俺は昨日、ダメ人間にポケットから不思議道具を取り出す猫型ロボットのような、シークレットウェポンに出会ったのだよ。ちょっと変人で、かなりの変態だけど。
「蒼太! 蒼太! 起きろっ!」
「……ん、んん? 里志か。すまん、起こしてくれたんだな」
「いや……お前全然起きなかったぞ。疲れてるんじゃないのか?」
端末の時計を見ると三時半、授業は既に終わって放課後になっていた。
俺の本格的なテスト勉強は、今から来栖邸で始まる予定だ。
◇◇◇
途中まで里志やスズと下校し、分かれ道でひとりになったときに端末が鳴った。
来栖有紀からのメールらしい。現在の時刻は午後四時前、天気は曇り空が広がっている。
『四時以降に勝手口を開錠しています。そこから入ってください』
花穂姉ちゃんに対するカムフラージュに、勝手口を使用するのは仕方ない。
問題はあと数分の時間が余っていること。来栖邸に到着するまでに消化する必要がる。一度自宅に帰る手もありだが、姉にすり寄られて時間を浪費するのが目に見えている。
(――ちょっと歩くか)
来た道を引き返すのではなく、脇道に入って住宅の周りを歩いて時間を潰した。
時間は午後四時ジャスト、来栖が勝手口を開いて待っているだろう。
「ほんとにここから自宅が死角になってるな……」
来栖邸の勝手口から青山家の窓や出入り口は一切見えない。
こちらから見えないということは、あちらからも見えていない。しかし、気になるのは勝手口のガラス戸の向こうに人影が既に待機していることだ。
「来栖、あがるぞ……って、お前またそれか!」
「いらっしゃいませ、ご主人様って言えばいいのかしら?」
「いーや。違うぞ」
「おかえりなさいませ、ご主人様?」
「全然違うぞ」
「触手にする? アフロにする? それとも、タ・ワ・シ?」
「全力で却下申請待ったなしだな!」
勝手口を開いた俺を待っていたのは、スク水姿で土下座する来栖だった。
学校で見る姿とは大違いで、眼鏡を外して髪をおろしている。
「日本では旦那を出迎えるとき、裸エプロンや好きなコスチュームで出迎えるとアニメでやっていたわ。蒼太君、えっと……わたしを食べる? お風呂で食べる? それとも……ベッドで食べる?」
「お前のそれ、全部大間違い! 早くテスト勉強始めてくれ……」
来栖はうしろ手にノートを持ちながら、階段をあがって行く。俺もそれに続いた。部屋の前、ノートを持つ手がドアノブに移動したとき、来栖の異常な装いに気付いたのだ。
「日本では暑くなるとクールビズってやるじゃない? それをやってみたわ」
「……来栖、それはクールビズじゃないっ!」
ノートで隠れていた来栖の尻の部分は、生地が円形に切り取られて肌が見えている。成人雑誌のスク水グラビアで見たことがある、Oバックというやつだ。
「え、違った? 両胸の部分を切り取る方が正しいのかな?」
「お前、わざとやって楽しんでるだろ……」
部屋の中は昨日と変わらないが、黒い四角テーブルがベッド脇に用意されている。
どうやら、俺のテスト勉強はそこで開始されるらしい。
その前にこいつ、別の衣装に着替える気はないのか。
尻の切れ込みが見えるたびに気になってしょうがない。
「蒼太君、始めるわよ?」
「よし、なにからする?」
来栖は床に座らず、ベッドに手を着いた。
丸く切り取られた部分からは尻の割れ目が見えている。
「保健体育の実習からね。突きなさいっ!」
中間テストの前日だけあって、教室内の雰囲気がいつもと違う。
姫咲高校はレベルの高い進学校ではないが、入学時はそこそこの偏差値を求められる。学期始め、中間、学期末の試験前となると殺伐とした空気に変わるのだ。
「蒼太、お前テスト勉強大丈夫なのか?」
「そう言うお前はどうなんだ? 学期始めのテスト、俺と同じぐらいだったろ?」
同じレベルの人間と勉強するのは、一見すると切磋琢磨しているように見える。
しかし、この朝峰里志は俺と同じ中の下ほどの成績だ。里志やスズとテスト勉強をしても成績は前回の二の舞になるだけで満足できる結果は得られない。
「みんな高校初の中間試験だけあって、気合入ってんな……って、おい蒼太!?」
「悪い……俺は寝るわ。授業始まったら起こしてくれ」
クラスのみなさん。精々、教科書を読んで勉強したまえ。
俺は昨日、ダメ人間にポケットから不思議道具を取り出す猫型ロボットのような、シークレットウェポンに出会ったのだよ。ちょっと変人で、かなりの変態だけど。
「蒼太! 蒼太! 起きろっ!」
「……ん、んん? 里志か。すまん、起こしてくれたんだな」
「いや……お前全然起きなかったぞ。疲れてるんじゃないのか?」
端末の時計を見ると三時半、授業は既に終わって放課後になっていた。
俺の本格的なテスト勉強は、今から来栖邸で始まる予定だ。
◇◇◇
途中まで里志やスズと下校し、分かれ道でひとりになったときに端末が鳴った。
来栖有紀からのメールらしい。現在の時刻は午後四時前、天気は曇り空が広がっている。
『四時以降に勝手口を開錠しています。そこから入ってください』
花穂姉ちゃんに対するカムフラージュに、勝手口を使用するのは仕方ない。
問題はあと数分の時間が余っていること。来栖邸に到着するまでに消化する必要がる。一度自宅に帰る手もありだが、姉にすり寄られて時間を浪費するのが目に見えている。
(――ちょっと歩くか)
来た道を引き返すのではなく、脇道に入って住宅の周りを歩いて時間を潰した。
時間は午後四時ジャスト、来栖が勝手口を開いて待っているだろう。
「ほんとにここから自宅が死角になってるな……」
来栖邸の勝手口から青山家の窓や出入り口は一切見えない。
こちらから見えないということは、あちらからも見えていない。しかし、気になるのは勝手口のガラス戸の向こうに人影が既に待機していることだ。
「来栖、あがるぞ……って、お前またそれか!」
「いらっしゃいませ、ご主人様って言えばいいのかしら?」
「いーや。違うぞ」
「おかえりなさいませ、ご主人様?」
「全然違うぞ」
「触手にする? アフロにする? それとも、タ・ワ・シ?」
「全力で却下申請待ったなしだな!」
勝手口を開いた俺を待っていたのは、スク水姿で土下座する来栖だった。
学校で見る姿とは大違いで、眼鏡を外して髪をおろしている。
「日本では旦那を出迎えるとき、裸エプロンや好きなコスチュームで出迎えるとアニメでやっていたわ。蒼太君、えっと……わたしを食べる? お風呂で食べる? それとも……ベッドで食べる?」
「お前のそれ、全部大間違い! 早くテスト勉強始めてくれ……」
来栖はうしろ手にノートを持ちながら、階段をあがって行く。俺もそれに続いた。部屋の前、ノートを持つ手がドアノブに移動したとき、来栖の異常な装いに気付いたのだ。
「日本では暑くなるとクールビズってやるじゃない? それをやってみたわ」
「……来栖、それはクールビズじゃないっ!」
ノートで隠れていた来栖の尻の部分は、生地が円形に切り取られて肌が見えている。成人雑誌のスク水グラビアで見たことがある、Oバックというやつだ。
「え、違った? 両胸の部分を切り取る方が正しいのかな?」
「お前、わざとやって楽しんでるだろ……」
部屋の中は昨日と変わらないが、黒い四角テーブルがベッド脇に用意されている。
どうやら、俺のテスト勉強はそこで開始されるらしい。
その前にこいつ、別の衣装に着替える気はないのか。
尻の切れ込みが見えるたびに気になってしょうがない。
「蒼太君、始めるわよ?」
「よし、なにからする?」
来栖は床に座らず、ベッドに手を着いた。
丸く切り取られた部分からは尻の割れ目が見えている。
「保健体育の実習からね。突きなさいっ!」
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