姉らぶるっ!!

藍染惣右介兵衛

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【本幕・第6章】あねとん堰止め乱撃っ 前編!

4.秘密を知る天才少女って危険ですねっ!

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 来栖はおふざけなのか本気なのか、スク水を着用してベッドに誘おうとした。
対する俺はというと、先刻からのふざけた態度に報復するべく行動に出たのだ。
ブレザーを脱ぎ捨て、来栖を背後から突き刺した……

「来栖! ふざけてないで、質問に答えろっ! でないと、こうするぞっ!」

 さらにその突き刺したものを、こねくり回すようにグリグリねじってみる。
驚きの声をあげた来栖だが、直後にガクリと力が抜けてしまった。

「あはっ! き、気持ちい……い……エクスタシ……そ、蒼太君……」

 今日出会ったばかりの女の子に、こんなことをするのはどうかと思ったが……
尻に秘技カンチョー攻撃をお見舞いしたのだ。

 水着越しに、組んだ四本の指先が尻にブッスリ突き刺さった。
危険なのである程度手加減はしたが、柔らかい感触が指先に残っている。

「お前が変態を超越しているのがよくわかった」
「ヘンタイ? あれでしょ? ジャパニーズアニメ!」
「もう帰っていいか? アホらくしくて付き合ってられない」
「ダメよ。君が家から出れば、青山姉妹が変態超ブラコンだってばらすわ!」
「うちの姉ちゃんは、変態超ブラコンじゃない!」

この女、怖い。普通のブラコンだと言うならまだいい方だ。
変態プラス超がつくブラコンということは……
知られてはいけないなにかを知っている!




 来栖有紀はベッドからおりて、パソコンデスクの椅子に腰掛けた。
薄笑みを浮かべながら眼前に立ちすくむ俺を見据えている。

「青山花穂も結城加奈子もテスト勉強に必死でしょう?」
「テスト前だからな、それがどうした?」
「必死なのはなぜだかわかる? わたしが編入して、学年一位を奪われたからよ」

 金曜日の帰り道に、そんな話を花穂あねと加奈子さんから聞いたような気がする。
だと言っていた。

「それとブラコンは関係ないよな?」
「わたしはね、知能指数と嗅覚、聴覚が他人より優れてるの。この部屋の窓は青山家の二階の窓と近いでしょ? 聞こうと思えば話し声も聞こえるのよ」

 俺はベッドの向こう側にあるバルコニーのガラス戸を開いた。見えるのは青山家二階の紗月姉の部屋の窓、そして花穂姉ちゃんの部屋のガラス戸だった。

「俺や姉ちゃんの話が聞こえたって言うのか?」
「君さ、金曜日と土曜日の夜中なにしてた? この季節は微妙に暑いから窓を開けてるよね? 金曜は豪雨だったけど、雨音と声を聞き分けるぐらい簡単だよ」
「金曜と土曜の夜は紗月姉の部屋で勉強してたけど?」
「部屋を消灯して? お姉さんがよがり声をあげながら? 君の声も聞こえてたけど? もっと詳しく会話の内容まで話そうか? ブラコン姉弟の寸止め情事ごっこについて」




 五月一八日、月曜日の午後六時前。
革製の立派なリクライニングチェアに腰掛けた来栖有紀は語り出した。
それは、青山姉妹の家でのブラコンっぷりの内容と、会話から予測される行動……

「お前……盗聴器仕掛けてないだろうな!?」
「違うよ。ほんとに耳がいいだけ。頭とルックスも最高にいいけど」
「自分で言うな……で、おつぎは、お前が俺を脅迫するってことか?」
「君、健気だね。あんな変態ブラコン姉妹を守ろうとするのね」
「守る? だいたい、証拠がないじゃないか! 本当に声が聞こえて――」
「お姉さんの名前、紗月さんだったよね。声が出ちゃう、そこが気持ちいい、もう少し上、優しく揉んで、パンツ濡れちゃったって言ってたわね。蒼太君、射精することを爆発って言ってるのね」

 俺は青ざめた。脳内で危険信号が、最高レベルに達している。
この危険度はかつての誰よりも高い。異質なものを感じる。
俺の浅はかな知識をフル稼働させると、推理小説でのある一節が思い出される。

「外部ストレージに保存した。お前の図書室での醜態をな……」

 確か推理小説で犯人に無理矢理データを消されたときに、こう言い返していた。
事実、あの居眠り自爆オナニー動画は、ミニマイクロSDに保存されている。
端末を来栖に確認させる前に抜き取って、今はポケットの中だ。

「予測はしてたけどね。秘密を保持し合う仲ってわけね」
「ばらす気はない。お前もないくせに……」
「うん、ないよ。君に嫌われたくないもん……というわけで、抱きなさいっ!」
「またそれか。いいぞ、来い!」
「え!? ちょっと引っ張らないで!」

 なめきった態度を見せる来栖の手を強引に引いて、ベッドの上に押し倒した……
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