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【本幕・第5章】あねしゃんぶる連撃っ 中編!
4.勉強中にエロい姉を布団へ誘いますっ!
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長い長い夢を見ていた。
いつぞや観た映画に出てくる食人族に縛られて運ばれる夢だ。
エッサホイサと運ばれて行く、パンツ一枚の俺。
そのパンツさえ、食い千切られている。
「――食われるっ!!」
勢いよくと起き上がると自室のベッドだった。
昨晩は紗月姉の部屋で寝たはず……
隣りに熱と肉厚を感じる。食べごろの二つの膨らみが、ブラから零れそうだ。
「おはよ、蒼ちゃん。昨晩は激しかったね」
「また俺を運んだのか……パンツも替えてあるし……怪力無双だな」
紗月姉が下着姿のまま、右隣に寝転んでいる。
こうして勝手にベッドへ運ばれて、パンツのお世話をしてもうらのは三度目。
照れくさいのを通り越して、感謝の念さえ湧いてくる。
「そんなとこで寝てると、花穂姉ちゃんが怒るぞ」
「花穂と加奈子ちゃんなら買い物に行った。もう九時半だよ」
枕元に置いてある端末の時計を見ると九時半過ぎ。
残念なことに、昨晩のプロレスで二度爆発したせいで朝の生理現象はなし。
「紗月姉、今日も勉強教えてくれるの?」
「うん、明日帰るからね。しっぽりねっぷり教えてあげるっ」
そこはしっかりたっぷりでいいだろ……
気付くと安堵している自分がいる。紗月姉がまだ帰らない。
ここで自分の世話を焼いてくれる。湧き上がるこの気持ちはなんだろう。
五月十六日土曜日。午後十二時過ぎ。
花穂姉ちゃんと加奈子さんが食卓に並べたものは……
俺があまり好きではない部類の食べ物だった。
絶対に自ら買って食うようなものではない。
「え? 蒼太ってドリア嫌いだったの?」
「……弟君……好き嫌いダメです」
「いや……組み合わせがどうもな……グラタンとご飯って……」
「せっかく花穂と加奈子ちゃんの手作りなんだから食べてあげなよ。蒼ちゃん」
パクリと一口放り込むと、ソースとチーズの味とご飯の食感が混じり合う。
俺が苦手なのはこのコラボだ。味は美味い、見た目もいい。
ただ、グラタンっぽい物体とご飯は別々に食べたい、それが本音だ。
「うまっ……うえっ」
「蒼ちゃん、そのリアクション超失礼」
「蒼太はお子様舌なんだよ。ソーセージやハンバーグ大好きだしね」
考えてみればその通りだ。俺は手の込んだ料理よりシンプルなものを好む。
いろんな味を組み合わせたり、具材をぶち込む料理は好きではない。
「弟君……大丈夫ですか……」
心配そうに俺の顔をのぞき込む加奈子さん。
長い髪を後ろでまとめ、白い七分丈のスポーツウェアを着ている。
どうやら、花穂姉ちゃんに服を借りているようだ。
清楚な女性が活動的な服装をするギャップ、これがたまらなくいい。
「大丈夫、美味しかった。ごちそうさま」
◇◇◇
「違う。蒼ちゃん、そこ三回目! ここはね……」
「う、難しいな……」
食後の片づけを済ませたあと、花穂姉ちゃんは自室で加奈子さんと勉強中だ。
俺は昨晩と同じく、紗月姉の部屋で丸テーブルを囲んで勉強を教わっている。
しかし、この姉……いつまで下着姿のままなんだろう。
「そんなに谷間が気になる?」
「紗月姉……頼むから服着てくれ! それか、せめて見せブラにしろよ!」
いつも下着姿と言っても、水着に近い見せブラと一分丈スパッツで徘徊する紗月姉。ここ数日で、明らかに見せるべきではない、表面積が狭いセクシーランジェリーに変化している。
「蒼ちゃんのパワーを引き出すにはこの格好が一番だよ? たぎるっしょ?」
「たぎるのは下半身な。おかげで頭に血がのぼらず冷静だ」
「膨らんでるね……」
なにがパワーを引き出すだ。
テーブルの上に、これ見よがしに大きな胸を乗っけている。
おかげで俺はたぎる欲望を、勉強への情熱にフル変換中だ。
「紗月姉は、俺のこと好き?」
「ん? いきなりストレートな質問だね。もちろん、大好きだよ。蒼ちゃんは、どう思ってる? あたしとどうしたいの?」
「……セックス」
「うわ、超ストレート。じゃあ、姉ちゃんは性欲だけの存在? したら終わり?」
「冗談だって。でも、紗月姉に対する感情が変化したかも?」
「どう変化した?」
「それを確かめたい……いいかな?」
テーブルから窓際へ歩き、カーテンを閉め切った。
服を脱いで、パンツ一枚の姿で姉の布団をポフポフ叩いて誘う……
いつぞや観た映画に出てくる食人族に縛られて運ばれる夢だ。
エッサホイサと運ばれて行く、パンツ一枚の俺。
そのパンツさえ、食い千切られている。
「――食われるっ!!」
勢いよくと起き上がると自室のベッドだった。
昨晩は紗月姉の部屋で寝たはず……
隣りに熱と肉厚を感じる。食べごろの二つの膨らみが、ブラから零れそうだ。
「おはよ、蒼ちゃん。昨晩は激しかったね」
「また俺を運んだのか……パンツも替えてあるし……怪力無双だな」
紗月姉が下着姿のまま、右隣に寝転んでいる。
こうして勝手にベッドへ運ばれて、パンツのお世話をしてもうらのは三度目。
照れくさいのを通り越して、感謝の念さえ湧いてくる。
「そんなとこで寝てると、花穂姉ちゃんが怒るぞ」
「花穂と加奈子ちゃんなら買い物に行った。もう九時半だよ」
枕元に置いてある端末の時計を見ると九時半過ぎ。
残念なことに、昨晩のプロレスで二度爆発したせいで朝の生理現象はなし。
「紗月姉、今日も勉強教えてくれるの?」
「うん、明日帰るからね。しっぽりねっぷり教えてあげるっ」
そこはしっかりたっぷりでいいだろ……
気付くと安堵している自分がいる。紗月姉がまだ帰らない。
ここで自分の世話を焼いてくれる。湧き上がるこの気持ちはなんだろう。
五月十六日土曜日。午後十二時過ぎ。
花穂姉ちゃんと加奈子さんが食卓に並べたものは……
俺があまり好きではない部類の食べ物だった。
絶対に自ら買って食うようなものではない。
「え? 蒼太ってドリア嫌いだったの?」
「……弟君……好き嫌いダメです」
「いや……組み合わせがどうもな……グラタンとご飯って……」
「せっかく花穂と加奈子ちゃんの手作りなんだから食べてあげなよ。蒼ちゃん」
パクリと一口放り込むと、ソースとチーズの味とご飯の食感が混じり合う。
俺が苦手なのはこのコラボだ。味は美味い、見た目もいい。
ただ、グラタンっぽい物体とご飯は別々に食べたい、それが本音だ。
「うまっ……うえっ」
「蒼ちゃん、そのリアクション超失礼」
「蒼太はお子様舌なんだよ。ソーセージやハンバーグ大好きだしね」
考えてみればその通りだ。俺は手の込んだ料理よりシンプルなものを好む。
いろんな味を組み合わせたり、具材をぶち込む料理は好きではない。
「弟君……大丈夫ですか……」
心配そうに俺の顔をのぞき込む加奈子さん。
長い髪を後ろでまとめ、白い七分丈のスポーツウェアを着ている。
どうやら、花穂姉ちゃんに服を借りているようだ。
清楚な女性が活動的な服装をするギャップ、これがたまらなくいい。
「大丈夫、美味しかった。ごちそうさま」
◇◇◇
「違う。蒼ちゃん、そこ三回目! ここはね……」
「う、難しいな……」
食後の片づけを済ませたあと、花穂姉ちゃんは自室で加奈子さんと勉強中だ。
俺は昨晩と同じく、紗月姉の部屋で丸テーブルを囲んで勉強を教わっている。
しかし、この姉……いつまで下着姿のままなんだろう。
「そんなに谷間が気になる?」
「紗月姉……頼むから服着てくれ! それか、せめて見せブラにしろよ!」
いつも下着姿と言っても、水着に近い見せブラと一分丈スパッツで徘徊する紗月姉。ここ数日で、明らかに見せるべきではない、表面積が狭いセクシーランジェリーに変化している。
「蒼ちゃんのパワーを引き出すにはこの格好が一番だよ? たぎるっしょ?」
「たぎるのは下半身な。おかげで頭に血がのぼらず冷静だ」
「膨らんでるね……」
なにがパワーを引き出すだ。
テーブルの上に、これ見よがしに大きな胸を乗っけている。
おかげで俺はたぎる欲望を、勉強への情熱にフル変換中だ。
「紗月姉は、俺のこと好き?」
「ん? いきなりストレートな質問だね。もちろん、大好きだよ。蒼ちゃんは、どう思ってる? あたしとどうしたいの?」
「……セックス」
「うわ、超ストレート。じゃあ、姉ちゃんは性欲だけの存在? したら終わり?」
「冗談だって。でも、紗月姉に対する感情が変化したかも?」
「どう変化した?」
「それを確かめたい……いいかな?」
テーブルから窓際へ歩き、カーテンを閉め切った。
服を脱いで、パンツ一枚の姿で姉の布団をポフポフ叩いて誘う……
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