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【本幕・第5章】あねしゃんぶる連撃っ 中編!
1.姉のミニスカ姿はエロフラグですかっ!
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五月一五日金曜日。
放課後、花穂姉ちゃんを迎えに生徒会室へ向かう。
この学校の生徒会室は、教室棟別館の三階にある。
今日はちょっとした会議があるらしい。
移動中、渡り廊下から窓の外を見上げると雨雲が西の空へ動いていた。
「失礼しま……」
生徒会室に失礼しますと入るのを躊躇したが、その言葉はすぐに遮られた。
「あ、蒼太。もう終わるから、ちょっとだけ待ってね」
長机を二つ並べ、その周りにパイプ椅子を設置している簡単な会議場のようだ。
漫画に出てくるような生徒会長様のデスクは見当たらない。
「わかった、ここで待つよ」
俺が外で待たず、なぜこの場所で待つと言ってしまったのか……
それは、この場の雰囲気が独特で、今までに感じた覚えのない空間だったからだ。
入り口から見て中心、一番奥の椅子に花穂姉ちゃん。
加奈子さんはその左脇に座し、四条春香先輩は右脇に座している。
ここまでは見慣れた顔なのだが、残りの二人は初見だ。
「体育祭の招待は……」
花穂姉ちゃんが議題を口にする。副会長加奈子さんと会計四条先輩はそれに注目。
四条先輩の隣に、どう見ても生徒会に相応しくなさそうな男子生徒が肘をついて座っている。制服のネクタイの色からして、四条先輩と同じ三年生だろう。真面目とはかけ離れた外見だが、話は聞いているようだ。
「それでは……今日はこれで終わります」
加奈子さんが会議の終了を宣言した。それほど難しい議題ではなかったようだ。
それにしても、加奈子さんの隣りに座っている女子生徒、まるで話を聞いていない。
会議に参加しようともせず、終始読書にふけっている。
短めのツインテール、超真面目そうな眼鏡っ娘。性格は根暗そうだ。
サイズは、紗月姉以下、花穂姉ちゃん以上と見た。
午後四時半。
花穂姉ちゃん、加奈子さんと共に帰路に着いた。
聞くべきなのかどうか、迷うところだが……先程の様子について聞いてみた。
「姉ちゃん。生徒会室にいた読書してた人? なんだあれ? 態度悪くない?」
「え? いつもあんな感じだけど? 話ちゃんと聞いてるからいいんだよ」
「……弟君、あの方は……とても頭のいい方です」
あのそっぽ向いて本しか見てなかった女が、ちゃんと話を聞いている……
それに頭がいい。とてもそうは見えなかった。あれは、もっと薄黒い感じだ。
「それより蒼太、今日は加奈ちゃんうちに泊まるよ! テスト勉強するんだ」
「え!? 加奈子さんが、俺といっしょに寝るの!?」
「……そこまでは言ってません……弟君」
大通りから住宅が建ち並ぶ小道へ入ると、前を歩く女性の姿が目に入った。
やや茶色のセミロング、白のトップスに薄ピンクのミニスカート。
後姿からでも充分にわかるスタイルのよさ……思わず走り寄って抱きついた。
「ん、いい匂い。あと、いい感触だな……おかえり、紗月姉」
「蒼ちゃん? 背後からいきなり抱きついて……投げ飛ばしそうになったよ」
「紗月姉!? 珍しいね、ミニスカ穿くの……蒼太が興奮してるよ?」
「弟君……目がいやらしいです……」
「いや、ほんとに珍しいだろ? 俺からは新鮮に見えるんだよ」
子供の頃からスカートが嫌いだった紗月姉のミニスカ姿は久しぶりだ。
長い足を露出している分、その魅力度が半端なく高い。
◇◇◇◇◇◇
午後六時過ぎ。
花穂姉ちゃんと加奈子さんは、夕飯の調理に取り掛かった。
俺はなぜか自室にいる紗月姉から、メールで呼び出されて部屋に向かっている。
「紗月姉、もうすぐ食事の用意できるぞ」
「蒼ちゃん、この姿どう?」
姿見の前に立ち、ミニスガ姿で腰をクネクネさせながら見せつけるようにポージング中だ。じっとしていればモデル並みなのだが、このおふざけがどうも品位を下げる要因になっている気がする。
「どうって……そのスカートをめくりたいな!」
「うわ、ひどっ! そこはきれいとか、似合ってるとか言うべきだよ?」
「わあ、きれい。超似合ってる。それでハイキックしたら丸見えだな」
その瞬間、風を切る音と共に、俺の顔の横に蹴り足が寸止め。
リクエスト通りの見事なハイキックで、紗月姉の長い足と黒いパンツが露わになった。
「蒼ちゃん、今夜部屋来てね。アレやるよっ」
「姉ちゃん……ミニスカでハイキックはないだろ……」
放課後、花穂姉ちゃんを迎えに生徒会室へ向かう。
この学校の生徒会室は、教室棟別館の三階にある。
今日はちょっとした会議があるらしい。
移動中、渡り廊下から窓の外を見上げると雨雲が西の空へ動いていた。
「失礼しま……」
生徒会室に失礼しますと入るのを躊躇したが、その言葉はすぐに遮られた。
「あ、蒼太。もう終わるから、ちょっとだけ待ってね」
長机を二つ並べ、その周りにパイプ椅子を設置している簡単な会議場のようだ。
漫画に出てくるような生徒会長様のデスクは見当たらない。
「わかった、ここで待つよ」
俺が外で待たず、なぜこの場所で待つと言ってしまったのか……
それは、この場の雰囲気が独特で、今までに感じた覚えのない空間だったからだ。
入り口から見て中心、一番奥の椅子に花穂姉ちゃん。
加奈子さんはその左脇に座し、四条春香先輩は右脇に座している。
ここまでは見慣れた顔なのだが、残りの二人は初見だ。
「体育祭の招待は……」
花穂姉ちゃんが議題を口にする。副会長加奈子さんと会計四条先輩はそれに注目。
四条先輩の隣に、どう見ても生徒会に相応しくなさそうな男子生徒が肘をついて座っている。制服のネクタイの色からして、四条先輩と同じ三年生だろう。真面目とはかけ離れた外見だが、話は聞いているようだ。
「それでは……今日はこれで終わります」
加奈子さんが会議の終了を宣言した。それほど難しい議題ではなかったようだ。
それにしても、加奈子さんの隣りに座っている女子生徒、まるで話を聞いていない。
会議に参加しようともせず、終始読書にふけっている。
短めのツインテール、超真面目そうな眼鏡っ娘。性格は根暗そうだ。
サイズは、紗月姉以下、花穂姉ちゃん以上と見た。
午後四時半。
花穂姉ちゃん、加奈子さんと共に帰路に着いた。
聞くべきなのかどうか、迷うところだが……先程の様子について聞いてみた。
「姉ちゃん。生徒会室にいた読書してた人? なんだあれ? 態度悪くない?」
「え? いつもあんな感じだけど? 話ちゃんと聞いてるからいいんだよ」
「……弟君、あの方は……とても頭のいい方です」
あのそっぽ向いて本しか見てなかった女が、ちゃんと話を聞いている……
それに頭がいい。とてもそうは見えなかった。あれは、もっと薄黒い感じだ。
「それより蒼太、今日は加奈ちゃんうちに泊まるよ! テスト勉強するんだ」
「え!? 加奈子さんが、俺といっしょに寝るの!?」
「……そこまでは言ってません……弟君」
大通りから住宅が建ち並ぶ小道へ入ると、前を歩く女性の姿が目に入った。
やや茶色のセミロング、白のトップスに薄ピンクのミニスカート。
後姿からでも充分にわかるスタイルのよさ……思わず走り寄って抱きついた。
「ん、いい匂い。あと、いい感触だな……おかえり、紗月姉」
「蒼ちゃん? 背後からいきなり抱きついて……投げ飛ばしそうになったよ」
「紗月姉!? 珍しいね、ミニスカ穿くの……蒼太が興奮してるよ?」
「弟君……目がいやらしいです……」
「いや、ほんとに珍しいだろ? 俺からは新鮮に見えるんだよ」
子供の頃からスカートが嫌いだった紗月姉のミニスカ姿は久しぶりだ。
長い足を露出している分、その魅力度が半端なく高い。
◇◇◇◇◇◇
午後六時過ぎ。
花穂姉ちゃんと加奈子さんは、夕飯の調理に取り掛かった。
俺はなぜか自室にいる紗月姉から、メールで呼び出されて部屋に向かっている。
「紗月姉、もうすぐ食事の用意できるぞ」
「蒼ちゃん、この姿どう?」
姿見の前に立ち、ミニスガ姿で腰をクネクネさせながら見せつけるようにポージング中だ。じっとしていればモデル並みなのだが、このおふざけがどうも品位を下げる要因になっている気がする。
「どうって……そのスカートをめくりたいな!」
「うわ、ひどっ! そこはきれいとか、似合ってるとか言うべきだよ?」
「わあ、きれい。超似合ってる。それでハイキックしたら丸見えだな」
その瞬間、風を切る音と共に、俺の顔の横に蹴り足が寸止め。
リクエスト通りの見事なハイキックで、紗月姉の長い足と黒いパンツが露わになった。
「蒼ちゃん、今夜部屋来てね。アレやるよっ」
「姉ちゃん……ミニスカでハイキックはないだろ……」
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