姉らぶるっ!!

藍染惣右介兵衛

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【本幕・第5章】あねしゃんぶる連撃っ 前編!

4.ラッキースケベ神が降臨しましたねっ!

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 五月十四日の午後六時。
リビングで生足を露出させ、目の前に寝転がる花穂姉ちゃん。
これから来るであろう痛みに耐えるためなのか、腕で顔を伏せて隠している。
俺は姉の表情を確かめながら、ゆっくりと動く。

「いっ……いたっ……痛いっ……痛いよ蒼太っ!」
「ちょっと我慢しろよ。新しい湿布に張り替えるから……」

 包帯を取り、学校で貼った鎮痛用の湿布をはがしている。
紗月姉の部屋で、スポーツ選手が使う上等な湿布を発見したのだ。

「蒼太、優しくしてね」
「うわっ、ちょっと腫れてるな。痛そう……」

 患部に湿布を貼って、再び包帯を巻いていく。
この怪我では、立ちっ放しの調理が大変だ。しばらく手伝うことにするか。

「ごめんね蒼太。ちょっと体育のバレーで張り切り過ぎて」
「花穂姉ちゃんも、パワフルなとこは紗月姉譲りだな……今日から調理手伝うよ」
「いいの? じゃあ、お願いするね」

 立ち上がってひょこひょこと歩きながら、俺の背中に抱きついて来る。
最近、この姉が子猫のように甘えてくるのは、属性変化か突然変異なのだろうか。




 食事は簡単なものを、花穂姉ちゃんの指示で作って済ませた。
午後八時、テスト勉強をする時間を設けるため、花穂姉ちゃんは風呂へ向かっている。
その直後、風呂場の方からガシャンと大きな物音が聞こえた。

「大丈夫か!?」
「うう……痛いよぉ……片足自由きかないと不便だね」

 脱衣場のドアを開くと、服を脱ぎかけの花穂姉ちゃんが倒れ込んでいる。
どうやら、服を脱ぐ際に痛めた足で踏ん張ってしまったようだ。

「姉ちゃん、洗い場で転ぶなよ……心配だな……」
「心配なら早く脱ぎなよ。お風呂も手伝えるし、テスト勉強できる。一石二鳥……いや、ひょっとしたらお姉ちゃんの裸も見せる、一石三鳥だよねっ!」

 そこ、……と言うべきだろ。もう見せる気満々なのか。
タイルの上ですっ転んで、大怪我すると大変だ。
不本意ながら、ここは入浴も手伝うしかないようだ。

「服は脱がしてやるよ。下着は自分で脱いでくれ」

 脱衣場で座り込んでいる花穂姉ちゃんのシャツと短パンを脱がせた。
すると、花穂姉ちゃんは立ち上がって背を向け、自分でブラを取り外す。

「バスタオルを巻いてっと……ん? 蒼太も脱ぎなよ」
「うん」

 俺がシャツを脱いでパンツ一枚になったとき、バスタオルを巻いたまま花穂姉ちゃんがパンツをおろし始めた。そして、床に落ちたパンツをなぜか俺に手渡す。
花穂姉ちゃんは目の前でキス顔をしている。なんの状況だこれは……

「蒼太、唇とパンツどっちが興奮する?」
「ちょっと汗の匂いして、汚れてるけど……パンツ」
「あれ? 昨日は唇に反応してたのにね」
「たぶん、一時的なものだったんだと思う」

 花穂姉ちゃんのパンツは、香水と制汗剤の匂いに汗臭さが混じっていた。
二重布の部分もやや汚れが付着している。姉の体よりパンツに興奮する。
ピンクのボクサーブリーフは、突き破れそうなほど前に膨らんだ。

「変態さんっ! パンツ何枚も突き破ったらダメだからねっ!」
「突き破ったことないって!」

 俺は腰巻きタオル一枚、姉はバスタオルを巻いて風呂場に入った。
花穂姉ちゃんがをしたせいで、腰にタオルを巻いている意味がない。
タオルからぶっ飛び出して、露出狂になった気分だ。

「蒼太? 隠すためのタオルなのに浮いちゃってますよ?」
「姉ちゃんがいきなり脱いだパンツ渡すからだろ!」
「そっか、脱ぎたては興奮度増すんだ? 毎日洗濯カゴ入れる前に水洗いするからね」
「うん、変態だよな……」
「蒼太なら全然いいよっ」

 洗い場に入ってすぐ花穂姉ちゃんはバスタオルを取って、身体を洗い始めた。
俺はその背後で尻を眺め……いや、転ばないようにバスチェアに腰掛けて監視している。

「きゃっ!」

 シャワーで泡を流し始めたとき、一瞬の悲鳴と共に足を滑らせた。
俺のいる背後へ倒れ込まず、体をひねらせて横へ転倒しそうになっている。
慌てて俺は立ち上がって、花穂姉ちゃんの体を支えた。

「大丈……あ……」

 ついにラッキースケベの神様は、俺に微笑んだ。
背後から伸びた左手は姉の左胸を握り、右手は股の間に手をあてて支えている。

「……んくっ! そ、蒼太!? そこは……」
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