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【本幕・第4章】あねらぶるーれっとっ
2.生足膝枕で尻撫で回して添い寝ですっ!
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五月十一日の午後一〇時半。
床に布団を敷いて、花穂姉ちゃんを待っている。
シーリングライトを常夜灯に落とし、加湿器と空気清浄器も用意した。
なにかと忙しい姉なので、風邪をうつすのは避けたいところだ。
「――マスクするか」
思い返せば、俺自身も忙しない一日だった。
四条先輩の頼みで夏本と話し合い、これを追い払った。
雨に打たれ、四条邸で爆乳混浴手コキ、帰宅後ぶっ倒れる……
「蒼太、起きてる? 入るよ?」
布団に寝転んだままドアへ視線を移すと、枕を持った姉が立っている。
白いTシャツは着ているが、廊下の光で薄ピンクのブラが透けて見える。
「姉ちゃんって、寝るとき下はパンツだけ?」
「え? うん、このぐらいの季節はそうだよ。微妙に暑いしね」
Tシャツの下は薄ピンクで黒いリボン飾りが付いたのパンツのみ。
絶不調とは言え、花穂姉ちゃんの可愛らしいパンツは刺激が強い。
それに、なぜか枕だけで布団を持って来ていない。
「あれ? 花穂姉ちゃんの布団は?」
「蒼太の布団大きいし、いっしょに寝るよ」
花穂姉ちゃんが俺の隣りに座り、額に手を置いて体温を確認する。
まだ熱は下がっていないようだ。体中が熱を帯びた妙な感覚が続く。
「あんまり近くで寝ると、俺の風邪うつるよ?」
「ん、大丈夫! マスク持って来た!」
俺と同じ使い捨てマスクをつけた花穂姉ちゃんは、合図するように横座りした自分の膝の上をポンポンと叩いている。どうやら、膝枕に来いという合図らしい。
「パンツと……生足で膝枕って……ゴホッ! ゴホッ!」
布団の上を這うように膝に辿り着き、前のめりに力尽きた……フリをしている。
膝枕は後頭部を膝に乗せるが、俺はそんな当たり前のことはしない。
以前、プールで四条先輩の膝にダイブしたように、顔面から突入したのだ。
「……蒼太、それ膝枕違うよね? あと手つきがエッチ!」
横座りした膝の上に顔を埋め、両手で花穂姉ちゃんの尻を鷲掴みにして撫で回している。なめらかで薄いパンツの生地、その中にある柔らかな膨らみの感触を味わう。
「お尻柔らかい……紗月姉より小さいな……姉ちゃん……ゴホッ……」
「蒼太は熱出ると甘えるよね? 昔から変わらないね」
母と姉二人だけが知る、俺の弱点。
高熱を出して寝込んだとき、甘えん坊になること。
これが未だに姉からヘタレンジャー扱いされている要因でもある。
「……ゴホッゴホッ……もう横になるよ」
「熱下がらないね? 額の冷却シートも替えるからね」
熱のこもった冷却シートを交換したあと、横に花穂姉ちゃんが寝転んだ。
掛布団の中が髪の匂いと、石鹸の匂いで満たされていく。
ここで一発尻から誤爆したいが、ムードがぶち壊しになるのでやめておこう。
「そういえば……花穂姉ちゃんは風邪ひかないよな? なんで?」
「基礎体温の違いじゃないかな? わたしは体温高めだから」
なんとなく言いたいことはわかる。
俺は体温が低いから菌に弱いってことだろう。
花穂姉ちゃんが風邪で寝込んでいるのを見たことがない。
数年前、インフルエンザに感染したときでさえ、家でピンピンしていた気がする。
「姉ちゃん、学校も家も忙しいのに……ごめんな……」
「うわっ、蒼太が超弱気になってる。こりゃ熱下がってないね!」
横向きで向かい合うように寝転んで、額と額がくっつく。
鼻先が触れ、お互いの瞳の奥がのぞき込める至近距離、口元にはワイヤーマスク。
花穂姉ちゃんがマスクをしたまま、口元を接触させて来る……
「風邪うつるよ姉ちゃん……」
「え? お互いマスクしてるんだから大丈夫だって……んっ」
何個の細菌がこの二枚のマスクを通り抜けるだろうか。
互いの唇を探り合うような、マスク越しの口づけにしばし興じた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
五月十二日、時刻は午前八時過ぎ。
花穂姉ちゃんの姿は既にない。端末に未読メッセージが一通入っている。
送信者 花穂『今日は、よく休んでね。先生には連絡済み』
「――頭フラフラする」
まだ熱が下がっていないようだ。
熱が下がらないとき、昔からどうしていたっけ……
働きに出ていた母さんの代わりに、紗月姉がやっていたような気がする。
(ん? なんだっけ?)
ウェアラブル端末の通話アプリで紗月姉にコールする。
ワンコール終わらない間に姉の声が聞こえた。
まるで俺が連絡してくるのを予期していたかのような素早さだ。
『ヌプッとあそこに挿入っ!』
「……は!?」
『蒼ちゃんのおっきなチン――』
「……おいっ」
『だから、ズッブリと入れるんだって!』
「……さ、紗月姉……なに言ってんだ……ゲホッ!」
床に布団を敷いて、花穂姉ちゃんを待っている。
シーリングライトを常夜灯に落とし、加湿器と空気清浄器も用意した。
なにかと忙しい姉なので、風邪をうつすのは避けたいところだ。
「――マスクするか」
思い返せば、俺自身も忙しない一日だった。
四条先輩の頼みで夏本と話し合い、これを追い払った。
雨に打たれ、四条邸で爆乳混浴手コキ、帰宅後ぶっ倒れる……
「蒼太、起きてる? 入るよ?」
布団に寝転んだままドアへ視線を移すと、枕を持った姉が立っている。
白いTシャツは着ているが、廊下の光で薄ピンクのブラが透けて見える。
「姉ちゃんって、寝るとき下はパンツだけ?」
「え? うん、このぐらいの季節はそうだよ。微妙に暑いしね」
Tシャツの下は薄ピンクで黒いリボン飾りが付いたのパンツのみ。
絶不調とは言え、花穂姉ちゃんの可愛らしいパンツは刺激が強い。
それに、なぜか枕だけで布団を持って来ていない。
「あれ? 花穂姉ちゃんの布団は?」
「蒼太の布団大きいし、いっしょに寝るよ」
花穂姉ちゃんが俺の隣りに座り、額に手を置いて体温を確認する。
まだ熱は下がっていないようだ。体中が熱を帯びた妙な感覚が続く。
「あんまり近くで寝ると、俺の風邪うつるよ?」
「ん、大丈夫! マスク持って来た!」
俺と同じ使い捨てマスクをつけた花穂姉ちゃんは、合図するように横座りした自分の膝の上をポンポンと叩いている。どうやら、膝枕に来いという合図らしい。
「パンツと……生足で膝枕って……ゴホッ! ゴホッ!」
布団の上を這うように膝に辿り着き、前のめりに力尽きた……フリをしている。
膝枕は後頭部を膝に乗せるが、俺はそんな当たり前のことはしない。
以前、プールで四条先輩の膝にダイブしたように、顔面から突入したのだ。
「……蒼太、それ膝枕違うよね? あと手つきがエッチ!」
横座りした膝の上に顔を埋め、両手で花穂姉ちゃんの尻を鷲掴みにして撫で回している。なめらかで薄いパンツの生地、その中にある柔らかな膨らみの感触を味わう。
「お尻柔らかい……紗月姉より小さいな……姉ちゃん……ゴホッ……」
「蒼太は熱出ると甘えるよね? 昔から変わらないね」
母と姉二人だけが知る、俺の弱点。
高熱を出して寝込んだとき、甘えん坊になること。
これが未だに姉からヘタレンジャー扱いされている要因でもある。
「……ゴホッゴホッ……もう横になるよ」
「熱下がらないね? 額の冷却シートも替えるからね」
熱のこもった冷却シートを交換したあと、横に花穂姉ちゃんが寝転んだ。
掛布団の中が髪の匂いと、石鹸の匂いで満たされていく。
ここで一発尻から誤爆したいが、ムードがぶち壊しになるのでやめておこう。
「そういえば……花穂姉ちゃんは風邪ひかないよな? なんで?」
「基礎体温の違いじゃないかな? わたしは体温高めだから」
なんとなく言いたいことはわかる。
俺は体温が低いから菌に弱いってことだろう。
花穂姉ちゃんが風邪で寝込んでいるのを見たことがない。
数年前、インフルエンザに感染したときでさえ、家でピンピンしていた気がする。
「姉ちゃん、学校も家も忙しいのに……ごめんな……」
「うわっ、蒼太が超弱気になってる。こりゃ熱下がってないね!」
横向きで向かい合うように寝転んで、額と額がくっつく。
鼻先が触れ、お互いの瞳の奥がのぞき込める至近距離、口元にはワイヤーマスク。
花穂姉ちゃんがマスクをしたまま、口元を接触させて来る……
「風邪うつるよ姉ちゃん……」
「え? お互いマスクしてるんだから大丈夫だって……んっ」
何個の細菌がこの二枚のマスクを通り抜けるだろうか。
互いの唇を探り合うような、マスク越しの口づけにしばし興じた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
五月十二日、時刻は午前八時過ぎ。
花穂姉ちゃんの姿は既にない。端末に未読メッセージが一通入っている。
送信者 花穂『今日は、よく休んでね。先生には連絡済み』
「――頭フラフラする」
まだ熱が下がっていないようだ。
熱が下がらないとき、昔からどうしていたっけ……
働きに出ていた母さんの代わりに、紗月姉がやっていたような気がする。
(ん? なんだっけ?)
ウェアラブル端末の通話アプリで紗月姉にコールする。
ワンコール終わらない間に姉の声が聞こえた。
まるで俺が連絡してくるのを予期していたかのような素早さだ。
『ヌプッとあそこに挿入っ!』
「……は!?」
『蒼ちゃんのおっきなチン――』
「……おいっ」
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