姉らぶるっ!!

藍染惣右介兵衛

文字の大きさ
上 下
73 / 217
【本幕・番外編】ぼーいず・びー・でんじゃらすっ 壱

0.パイオツカイデー作戦おっ始めますっ!

しおりを挟む
まえがき
※間に挟むショートストーリーです。
________________________

 五月十日正午過ぎ。
俺はある人物と、ウェアラブル端末でコンタクト取った。
そして、ある作戦の決行を決意して、その男は俺の部屋へやって来たのだ。
作戦概要『下着姿で昼寝中の青山紗月のブラをめくって、巨乳を拝謁至極みてしごく

「作戦コードネームを『パイオツカイデー』とする!」

 高らかに俺の部屋で自滅宣言をするこの男、悪友の朝峰里志あさみね さとしである。
小学生の頃から紗月姉にべた惚れ。何度も告白するが、毎回振られている。
テレビ電話で紗月姉が来ていること、下着姿で昼寝していること、会いに来ても昼寝中は起きないことを話すと、ロケット砲のように家にぶっ飛んで来たのだ。

「里志、ばれたらお前死ぬぞ……」
「死んでも悔いはねえっ! 紗月さんのおっぱい、おっぱい!」

これはもう手遅れだ。死地へ赴こうとする戦士を俺には止めることができない。
いや、むしろサクッと死ね。

「紗月姉の部屋はこっちだ。知ってるだろ?」

 俺たちは部屋を出て、紗月姉の部屋の前にスタンバイした。
今日は日曜日、今朝の喧騒から解放された花穂姉ちゃんは友人と出掛けている。

「蒼太! ドアちょっと開いてるぞ!」

 開いたドアの隙間から中を確認すると、布団の上に大の字で寝ている姉がいる。
その下着は上下白色だが、ブラジャーの肩紐は黒で、胸の部分にバラが刺繍されたデザインだ。パンツも同様にバラの刺繍があり、サイド部分が紐になっている。

「紗月姉の下着エロいな……ん? 里志?」
「はひぃ、ふひゅう……ふぁ、はぁ、な、なんだあのエロ下着は!?」

 なんなんだお前のその呼吸音は……
このエロ勝負下着、今晩俺の部屋に来る気満々だな。
紗月姉は忘れ物の課題を取りに帰って来た。明日の午前中には帰る予定だ。




  足音を殺して、まず俺が部屋の中へ潜入する。
そして、里志に合図して姉の寝床へ導き入れる。
目標を視認、そこいらのモデルより美人な我が姉紗月がいびきをかいて爆睡中。

「うわっ! このパンツ、見ろよ。横側この二本の紐だけ……里志?」
「んぐほっ……ひゅぽっひゅっ……た、たまらんっ!」

 だから、なんなんだお前のその呼吸音は……しっかり呼吸しやがれっ!
さて、ここからが本番だ。ブラジャーをずりさげて、胸を露出させねばならない。

「里志! お前言い出しっぺだろ? ブラめくれ!」
「ぉいっ! 蒼太、いいのか?」
「見つかって、死ぬのはお前だけで充分だろ? 行け!」

 里志はビシッと敬礼をして、紗月姉のそばに近寄る。
さらば相棒、さらば親友。無言の別れを告げるように、敬礼を返した。

「殉職しても悔いはねえっ! 行くぞ……」

 里志は寝息を立てる紗月姉のブラジャーに手をかけた。
それをゆっくりと引きおろすと……

「やばい……里志、これはやばい……」

 胸を露出させる作戦に、想定外のアクシデント発生。
里志が引っ張ったブラは、肩紐を残して外れてしまい紗月姉の胸がブルンと零れた。
ホックの留め具が歪んで壊れている。
辛うじて肩紐が、ブラの位置を保っているという危うい状態だ。

「う、うお、紗月さんのおっぱい……でけえっ」
「やばいぞ里志! 元に戻せない。どうする?」

 里志は忠告に耳を貸さず、食い入るように紗月姉の巨乳を凝視している。

「はぁ、はぁ……蒼太、ホックを閉じるのは無理だ。胸の上に置いておくしかないっ」
「真剣な顔して冷静な意見を言う前に、股間の盛り上がりをなんとかしろ!」

 ブラをなるべく元の位置に戻して、退避するべきだろう。

「んぁ……ソー……セ……ジ……き……も……ちぃ」
「紗月姉の寝言か!?」
「紗月さんはソーセージ食う夢でも見てんのか?」

 違うな、これはソータセージ……つまり俺の夢を見ているんだろう。
ソータセージ気持ちいいって、どんな夢見てるんだろうな。
後で聞……けるわけないか。

「蒼太! ブラを戻すぞ……」

 里志は紗月姉の胸の上にブラを戻す。
やはり、破損した部分のせいで、完全に元通りとはいかないようだ。

「急げ! 部屋出るぞ、里志!」

 作戦は成功した……と思ったが……
部屋から出ようとした瞬間、背後に肉食獣のような恐ろしい気配を感じた。
下着姿の紗月姉がゴキュバキュと指を鳴らして近づいて来る。

「蒼ちゃん、里志っ! 新技と必殺技どっちがいい!?」

 パイオツカイデー作戦。
安物ブラ破損という想定外の事態が起こり、標的に捕捉され失敗。
……殉職者二名をもって終了っ!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

かつて僕を振った幼馴染に、お月見をしながら「月が綺麗ですね」と言われた件。それって告白?

久野真一
青春
 2021年5月26日。「スーパームーン」と呼ばれる、満月としては1年で最も地球に近づく日。  同時に皆既月食が重なった稀有な日でもある。  社会人一年目の僕、荒木遊真(あらきゆうま)は、  実家のマンションの屋上で物思いにふけっていた。  それもそのはず。かつて、僕を振った、一生の親友を、お月見に誘ってみたのだ。  「せっかくの夜だし、マンションの屋上で、思い出話でもしない?」って。  僕を振った一生の親友の名前は、矢崎久遠(やざきくおん)。  亡くなった彼女のお母さんが、つけた大切な名前。  あの時の告白は応えてもらえなかったけど、今なら、あるいは。  そんな思いを抱えつつ、久遠と共に、かつての僕らについて語りあうことに。  そして、皆既月食の中で、僕は彼女から言われた。「月が綺麗だね」と。  夏目漱石が、I love youの和訳として「月が綺麗ですね」と言ったという逸話は有名だ。  とにかく、月が見えないその中で彼女は僕にそう言ったのだった。  これは、家族愛が強すぎて、恋愛を諦めざるを得なかった、「一生の親友」な久遠。  そして、彼女と一緒に生きてきた僕の一夜の物語。

将棋部の眼鏡美少女を抱いた

junk
青春
将棋部の青春恋愛ストーリーです

処理中です...