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第五章【愚者の時逆流】
第一幕『男はタイムリーパー』
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「親方……こんなボロの事務所しかなかったのかよ……」
男はぶつぶつ文句を言いつつも部屋の清掃をしていた。
村山徹《むらやまとおる》五十歳、イベント会社である長岡興業勤務。
イベントがあるたびに屋台道具をトラックに積んで商売を行っている。
表向きは的屋稼業だが、本来はヤクザと呼ばれる部類の人間である。
村山の所属する組は少数の弱小組織であったため、資金繰りも厳しく事務所の移転を余儀なくされたのだ。
都会の片隅、高架下の路地に建つ雑居ビル、そのビルの二階が移転先と決められた。
「まったく、なんでこんなボロの雑居ビルしかないんだ。しかも、高架下ときた。やかましくてかなわん」
給湯室、風呂、トイレ、部屋が二つ、構成員が8人の組事務所にはちょうどよい広さだが、電車が通過するたびに騒音が酷い。
村山が床拭きをしていると、階下から足音が聞こえてきた。
「よお、村山の。すまんのぅ、一人で掃除なんかさせて。若いもんは商売で遠方でな」
恰幅がよくパンチパーマで背広姿の男が事務所に入って村山に声を掛ける。
「親方、お疲れ様です!ここ、ちょっとボロですけど綺麗にしますんで辛抱してくださいね」
村山は中腰で親方に挨拶をした。
「おい、村山。知ってるか? 不動産屋に訊いたんだけどな、ここ家賃かなり安かっただろ? いわくつきの物件らしいぜ」
親方は部屋の天井をぐるりと見渡している。
「いわくつきって言うと、殺しや自殺ですかい?」
「前によ、占い師のババアが住んでたんだけどよ。そのババアが原因不明の変死してるんだってよ」
「その事件なら前に新聞で読みました。なんでも七十歳の老婆が深夜徘徊して、洋服屋のショーウィンドウの前で倒れて死んでたっていうやつですね。名前は失念しましたけど、確かここは占い館ミザリーって店だったような……」
村山は数ヶ月前に読んだ新聞記事を思い出していた。
「まあ、この部屋で死んだわけじゃねぇ。気にするな村山。これから若い衆の手伝いに行ってくる。すまんが掃除の方は今日だけ頼むわ。明日は若い者にやらせるからよ」
「わかりました親方。いってらっしゃいませ!」
村山は親方が出た後も入念に部屋を掃除していた。
階下の路地を見下ろせる窓、その床付近を掃除しているときだった。
「――うん? なんだこりゃ?」
文字がびっしりと書き込まれたメモ用紙が部屋の隅っこに落ちている。
「前の住人の落しもんか? なに? タイムトリップの正しい……はぁ?」
村山は箇条書きに書かれた文章を読んでいるうちに馬鹿馬鹿しくなってきた。
「占い師のババアがトチ狂って書いたんだろうなぁ……過去に戻ってやり直せたらよ、もっと大きなシノギで稼いでるって!株とかよ、競馬も、ロトくじも当て放題じゃねぇか」
「いや、待てよ……。ここの占い師の噂は聞いたことがあるな。客の入りは少なかったが、過去をよく当てられるとか言ってたな。……とするとこれもあながち嘘っぱちとは……」
村山はもう一度紙に書かれた文章を読んでみた。
「いやいやいや!どこのSF物語だ。時間を遡って借金返せるなら万々歳だな!やれやれ……」
落胆しつつも村山は無意識のうちにメモをポケットに入れていた。
その日の晩、事務所に大型のソファと布団を運び込んで眠る前だった。
ゴロリと寝転んだ村山は先程拾ったメモを読んでいた。
「手順その一、明晰夢を自在に操る方法……ほう……手順その二、音無しの世界での行動方法……痛《つ》っ!」
ふいに凄まじい頭痛に襲われた。
「痛てて……なんだ、いきなり? しかし、このメモ……音無しの世界やら番人やら、いったいなにを書いてるのか解らんな。とてもまともな人間が書いたとは思えん……はぁー」
頭をさすりながらため大きな息をついた。
「だが、もしこれで過去に戻れたら借金もチャラにして家族でまた暮らせるんだろうな……」
村山は一年前に愛想を尽かされた妻や子どもの顔を思い浮かべながら眠りについた。
次に目を覚ました村山徹は意外な光景を目の当たりにする。
「なんだ? 目の前が赤いな……わしの目がおかしいのか?」
視界が薄い赤色のフィルムを通した色に変化していることに気付いた。
村山は洗面所に駆け込み、水で顔を洗おうとしたが水が出ない。
「これは変だぞ。なんの音も聞こえない……。電気も点かない、水も出ない」
ドサドサと慌てて路地へ出た村山はさらに驚愕する。
「おいおい……なんだこれは? 車一台通りゃしねぇ。人っ子ひとりいやしねぇ」
そこは、赤っぽい町並みに誰一人としていない光景が広がっていた。
「物音ひとつしないってのは変だな……物音ひとつ……物音? 音?」
村山は眠る前に読んでいたメモに書いてあった文字を思い出した。
「まさかなぁ……ここが音無しの世界だっていうのか?」
わけのわからないまま、村山は北西へ歩き出した。路地を抜け、大通りへ出て町外れの方へ向かっていた。
「やっぱりここは変だな。わし意外誰もいない。もう少し歩いてみるか」
どれぐらい歩を進めただろうか。いつの間にか村山は町外れまで来ていた。
「迷信なんか信じとらんが……これはあのメモに書いてあった通りじゃないのか? あれが占い師の落とし物で本当に過去に戻れる方法だとしたら……ここは音無しの世界か!」
村山はこれから自分がすべきことを確信した。
「あのメモにはこう書いてあったはずだ。音無しの世界で戻りたい過去を思い出して念じてみると……」
目を閉じて過去を思い出していた。
「わしは一年前の夏に戻りたい。博打で文無しになった挙句、カミさんと子どもに愛想を尽かされ、うまい投資話に乗せられて借金を背負った……」
すると、何もなかった空間に過去の映像が現れた。
「これだ!一年前の夏祭りの頃のわしだ!親方と若い衆と店を出して、カミさんと子どもも来ていたな」
「すると、やっぱりあのメモは迷信でもババアの世迷言でもなかったってことか……」
村山はさらに思い出した。タイムトリップを完成させるには、過去の壁を壊して過去の自分の意識を乗っ取らなければいけない。
「これが壁ねぇ……プニプニして気持ち悪いな!どうやって壊すんだ?」
力任せに殴ったり蹴ったり、体当たりをしてみたが壊れそうもない。
村山が壁を壊そうと悪戦苦闘しているときだった。
「誰だ……? 後ろに誰かいるような気配がする!」
よく見ると、十メートル程離れた道路脇に小学生ぐらいの女の子と20代半ばの女が何か喋っている。
「あの作業着……メモに書いてあった音無しの世界の番人か? ちぃっ!やっかいだな」
壁を一旦放置して番人と思しき二人がいる場所へ近づいた。
「こいつは……こいつはもう手遅れだ!」
小さい女の子が村山を見てがく然とした表情をする。
「なんだぁお前ら!邪魔だからどいてろ!」
村山は威嚇するように腕を振り回した。すると、二人はあっさり引き下がったようだ。
「ったく、なんだったんだ? あれが番人か?」
再び壁のあった場所に戻り体当たりを始める。
「そこだ!もうちょっとなんだ!もう手が届きそうだ!」
村山は壁に頭をめり込ませながら手で押していた。
やがて壁は小さな音を立てヒビ割れていく…。
――ピリピリ
――――ビリッ――ビリッ
ヒビ割れた壁に手を突っ込んで、さらにヒビを広げると小さな穴になった。
「これで戻れるぞ!」
村山は勢いを付けてその穴に飛び込んだ。
――そして、男は遡る……。
男はぶつぶつ文句を言いつつも部屋の清掃をしていた。
村山徹《むらやまとおる》五十歳、イベント会社である長岡興業勤務。
イベントがあるたびに屋台道具をトラックに積んで商売を行っている。
表向きは的屋稼業だが、本来はヤクザと呼ばれる部類の人間である。
村山の所属する組は少数の弱小組織であったため、資金繰りも厳しく事務所の移転を余儀なくされたのだ。
都会の片隅、高架下の路地に建つ雑居ビル、そのビルの二階が移転先と決められた。
「まったく、なんでこんなボロの雑居ビルしかないんだ。しかも、高架下ときた。やかましくてかなわん」
給湯室、風呂、トイレ、部屋が二つ、構成員が8人の組事務所にはちょうどよい広さだが、電車が通過するたびに騒音が酷い。
村山が床拭きをしていると、階下から足音が聞こえてきた。
「よお、村山の。すまんのぅ、一人で掃除なんかさせて。若いもんは商売で遠方でな」
恰幅がよくパンチパーマで背広姿の男が事務所に入って村山に声を掛ける。
「親方、お疲れ様です!ここ、ちょっとボロですけど綺麗にしますんで辛抱してくださいね」
村山は中腰で親方に挨拶をした。
「おい、村山。知ってるか? 不動産屋に訊いたんだけどな、ここ家賃かなり安かっただろ? いわくつきの物件らしいぜ」
親方は部屋の天井をぐるりと見渡している。
「いわくつきって言うと、殺しや自殺ですかい?」
「前によ、占い師のババアが住んでたんだけどよ。そのババアが原因不明の変死してるんだってよ」
「その事件なら前に新聞で読みました。なんでも七十歳の老婆が深夜徘徊して、洋服屋のショーウィンドウの前で倒れて死んでたっていうやつですね。名前は失念しましたけど、確かここは占い館ミザリーって店だったような……」
村山は数ヶ月前に読んだ新聞記事を思い出していた。
「まあ、この部屋で死んだわけじゃねぇ。気にするな村山。これから若い衆の手伝いに行ってくる。すまんが掃除の方は今日だけ頼むわ。明日は若い者にやらせるからよ」
「わかりました親方。いってらっしゃいませ!」
村山は親方が出た後も入念に部屋を掃除していた。
階下の路地を見下ろせる窓、その床付近を掃除しているときだった。
「――うん? なんだこりゃ?」
文字がびっしりと書き込まれたメモ用紙が部屋の隅っこに落ちている。
「前の住人の落しもんか? なに? タイムトリップの正しい……はぁ?」
村山は箇条書きに書かれた文章を読んでいるうちに馬鹿馬鹿しくなってきた。
「占い師のババアがトチ狂って書いたんだろうなぁ……過去に戻ってやり直せたらよ、もっと大きなシノギで稼いでるって!株とかよ、競馬も、ロトくじも当て放題じゃねぇか」
「いや、待てよ……。ここの占い師の噂は聞いたことがあるな。客の入りは少なかったが、過去をよく当てられるとか言ってたな。……とするとこれもあながち嘘っぱちとは……」
村山はもう一度紙に書かれた文章を読んでみた。
「いやいやいや!どこのSF物語だ。時間を遡って借金返せるなら万々歳だな!やれやれ……」
落胆しつつも村山は無意識のうちにメモをポケットに入れていた。
その日の晩、事務所に大型のソファと布団を運び込んで眠る前だった。
ゴロリと寝転んだ村山は先程拾ったメモを読んでいた。
「手順その一、明晰夢を自在に操る方法……ほう……手順その二、音無しの世界での行動方法……痛《つ》っ!」
ふいに凄まじい頭痛に襲われた。
「痛てて……なんだ、いきなり? しかし、このメモ……音無しの世界やら番人やら、いったいなにを書いてるのか解らんな。とてもまともな人間が書いたとは思えん……はぁー」
頭をさすりながらため大きな息をついた。
「だが、もしこれで過去に戻れたら借金もチャラにして家族でまた暮らせるんだろうな……」
村山は一年前に愛想を尽かされた妻や子どもの顔を思い浮かべながら眠りについた。
次に目を覚ました村山徹は意外な光景を目の当たりにする。
「なんだ? 目の前が赤いな……わしの目がおかしいのか?」
視界が薄い赤色のフィルムを通した色に変化していることに気付いた。
村山は洗面所に駆け込み、水で顔を洗おうとしたが水が出ない。
「これは変だぞ。なんの音も聞こえない……。電気も点かない、水も出ない」
ドサドサと慌てて路地へ出た村山はさらに驚愕する。
「おいおい……なんだこれは? 車一台通りゃしねぇ。人っ子ひとりいやしねぇ」
そこは、赤っぽい町並みに誰一人としていない光景が広がっていた。
「物音ひとつしないってのは変だな……物音ひとつ……物音? 音?」
村山は眠る前に読んでいたメモに書いてあった文字を思い出した。
「まさかなぁ……ここが音無しの世界だっていうのか?」
わけのわからないまま、村山は北西へ歩き出した。路地を抜け、大通りへ出て町外れの方へ向かっていた。
「やっぱりここは変だな。わし意外誰もいない。もう少し歩いてみるか」
どれぐらい歩を進めただろうか。いつの間にか村山は町外れまで来ていた。
「迷信なんか信じとらんが……これはあのメモに書いてあった通りじゃないのか? あれが占い師の落とし物で本当に過去に戻れる方法だとしたら……ここは音無しの世界か!」
村山はこれから自分がすべきことを確信した。
「あのメモにはこう書いてあったはずだ。音無しの世界で戻りたい過去を思い出して念じてみると……」
目を閉じて過去を思い出していた。
「わしは一年前の夏に戻りたい。博打で文無しになった挙句、カミさんと子どもに愛想を尽かされ、うまい投資話に乗せられて借金を背負った……」
すると、何もなかった空間に過去の映像が現れた。
「これだ!一年前の夏祭りの頃のわしだ!親方と若い衆と店を出して、カミさんと子どもも来ていたな」
「すると、やっぱりあのメモは迷信でもババアの世迷言でもなかったってことか……」
村山はさらに思い出した。タイムトリップを完成させるには、過去の壁を壊して過去の自分の意識を乗っ取らなければいけない。
「これが壁ねぇ……プニプニして気持ち悪いな!どうやって壊すんだ?」
力任せに殴ったり蹴ったり、体当たりをしてみたが壊れそうもない。
村山が壁を壊そうと悪戦苦闘しているときだった。
「誰だ……? 後ろに誰かいるような気配がする!」
よく見ると、十メートル程離れた道路脇に小学生ぐらいの女の子と20代半ばの女が何か喋っている。
「あの作業着……メモに書いてあった音無しの世界の番人か? ちぃっ!やっかいだな」
壁を一旦放置して番人と思しき二人がいる場所へ近づいた。
「こいつは……こいつはもう手遅れだ!」
小さい女の子が村山を見てがく然とした表情をする。
「なんだぁお前ら!邪魔だからどいてろ!」
村山は威嚇するように腕を振り回した。すると、二人はあっさり引き下がったようだ。
「ったく、なんだったんだ? あれが番人か?」
再び壁のあった場所に戻り体当たりを始める。
「そこだ!もうちょっとなんだ!もう手が届きそうだ!」
村山は壁に頭をめり込ませながら手で押していた。
やがて壁は小さな音を立てヒビ割れていく…。
――ピリピリ
――――ビリッ――ビリッ
ヒビ割れた壁に手を突っ込んで、さらにヒビを広げると小さな穴になった。
「これで戻れるぞ!」
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