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28-1ひぇぇもう勘弁してください
しおりを挟むボルクはあのまま眠ってしまったらしい。
煌々と照らされていたろうそくはついに燃え尽き部屋には闇が訪れていた。
皇帝は満足してボルクを抱いて眠りについた。
夜明けが近付くころになると皇帝は先に目が覚めた。
隣にはボルクがまだ眠っていてギストロはうれしくなった。
側妃と戯れてそのまま数人と寝てしまう事もあったし、そんな女を朝から襲うなどと言うこともしばしばだったのだが。
こんなに満足した気分は初めてだった。
ああ、そうだ。女はうるさいからな。それにこざかしい。
朝から「へいかぁぁぁ、私ほしくなっちゃった。うっふん」などと甘い声で誘ってくる。
それもこれわしの気を引きたいがための口実だと気づかんとでも思っているのか。
下らん。そんな気のない誘いなどもう飽きたわ。
だがボルクは違う。
こいつ調教すればもっともっとわしの思い通りになるに違いない。
昨夜のあれはなんだ?まさかあれほどとは思わなんだ。
あれの滾りを擦ってやった時の。
あいつ3回も精を放ちおったな。
どれほど興奮したのやら、むふっ、可愛すぎるな。
自身もボルクの穴に入れて男のあそこがあのように気持ちいいとは知らなんだ。
女のあれより数倍も良かった気がする。締め付けられて性器が狂おしいほど高ぶってあんなに興奮したのは…
ああ…いかん。また興奮してしまった。
この年になって考えただけで朝からこのようになるとはボルクお前は最高じゃ。
皇帝はたまらずボルクの背中の肌を手のひらで撫ぜた。
それだけでは足りず今度はボルクの胸の先を指でつまむ。
クリクリしごくとすぐに胸の先が勃ちあがった。
なんだ?もう感じているのか。まだ寝ているのに?
おいおい、そっとボルクの股間を見る。
おお、勃起しておる。
皇帝はまたほしくなった。
だがさすがに昨夜初めて突き入れたばかりのナカに入れるのは無理だな。
でも、手はボルクの胸をいじるのをやめれなかった。
「うぅ、ん…」
ボルクは何度か身じろぎした。
なんだか胸に違和感を感じる気が。
意識はまだ眠りの中でなにか温かいぬくもりに気持ちがいいと感じながらも、さっきから感じる刺激に薄っすらと意識が目覚めて行った。
「…う‥ん?」
「おい」
「???」
誰の声だ?聞き覚えのない声に脳内が危険だ早く起きろと急かす。
「…だれだ?」
そう言いながら身を起こす。
部屋はベルベットのカーテンがきちんと締まっておらず隙間から幾筋もの光の筋が差し込んでいるがまぶしい光ではなくボルクはまぶたを開いた。
「起きたか?」
突然声を掛けられてその人の顔を見る。
見覚えのない顔?
いや、皇帝だ。
皇帝が自分のそばでくつろいでい、る?
おまけにここはベッドの上。
「ウグッ、なんだ。こ、これは…」
脳が錯乱する。何があった?
ボルクは周りを見た。
昨夜飲まされた液体の空になったグラスが見えた。
床には自分の脱ぎ捨てたシャツやトラウザーズ。しわくちゃのガウン。
ふと目を下ろすとシーツにはいくつもの染みが出来ていた。
「ボルク、昨夜は最高だったぞ。あんなに興奮したのは初めてだ。わしはお前が気に入った。あっ、そうだ。シエルはもういらん。その代りお前はわしにつくせ。いいな?」
皇帝はこの上ない笑みを浮かべた。
ピキッ!その微笑みに背すじが凍り付く。
ボルクの記憶が一気に押し寄せた。
昨晩?興奮?気に入った?つくせ?
「あつ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
思わず悲鳴が出た。
「わ、わたしはそんなつもりでは…あれは一度限りの…それにシエル姫に用がないなら私も一緒にお暇いとまさせていただきたく…」
ボルクはすっ裸のままでベッドから出ようと起き上がると急いで立つ。
その腕をぐっと皇帝が掴む。
「な、何を申すか。お前は何でも言うことを聞くと言っただろう?あの約束を破る気か?わしに逆らうつもりか」
皇帝は眉間にしわを寄せて怒りをあらわにする。
「と、とんでもありません。陛下に逆らうなど思ってもいません」
すっと皇帝の目が細められる。
「そうか。それならば」
皇帝の手がボルクの男性器に伸ばされる。
朝、いちばんに股間がどうなっているかは想像がついた。
男には生理現象で朝、男性器が勃起するのは仕方のない事なのだが…
「ほれ、もうこんなに」
ピンピン跳ねるように勃ったものをぎゅっと握る。
先を指で擦られ思わず「うっ…」息が漏れる。
「やめて下さい。わたしはそんなつもりはないんです。もう勘弁してください。皇帝にはたくさんの側妃ががいらっしゃるじゃないですか!」
苛立ちまぎれにその手をはねのける。
「ああ、あれか。まあそのうちにな。今はお前がいい。どうだ?もっと擦ってやろうか?それに昨晩は無理をさせたと思ってな。後ろには擦り傷にきく塗り薬を塗っておいてやったからな。まあ、さすがにわしも朝からは無理だとわかっておる。興奮のあまり気を失うとはお前、なりのわりにかわいいのぉ」
皇帝は嬉しそうに悪びれもせずまた股間の滾りを掴む。
ボルクはさらにぎょっとする。
そう言えば後ろの穴はあんな事をされたにも関わらずあまり痛みを感じない。
ち、違うだろう!そんな事されるとは想定外もいいところだ。
その光景が脳をよぎりさらにぞくっとする。
クッソ、このエロ皇帝すぐにでも潰してやりたい。
そんな事は言えるはずもなく。はぁぁと大きく息を吐く。
「結構です。それより私は部屋に戻りませんと」
とにかくここから逃げたい。皇帝とまた閨事だなんて勘弁してくれ。
あれは一生の不覚。
ボルクはまさか自分が男といや男に犯されるとは微塵も思っていなかった。
何よりいやなのは自分もかなり興奮して何度もイってしまった事だ。
ああ…なんてことだ。こんな事二度としたくない。
またこいつとなんて気が狂いそうになる。
うぅぅ、気分が悪くなってきた。
「まあ、そう遠慮するな。お前とはしゃぶりあった仲だろう。なあ、わしの事は名で呼べ。ギストロ様と。さあ言ってみろ」
皇帝はボルクの話ていることなど全く気にも留めない。
すべては自分の思い通りになる男なのだ。
何を言われようとかまわないのは当然だろう。
「ギストロ様、ですがこのようなところを見られてはとにかく部屋に戻らせて下さい」
ボルクは今この時を何とか逃げ切ることしか頭にない。
神様どうかわたくしをお助け下さいと。
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