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6女神の降臨?
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私はルドルフの待っている待機室に行くと一緒に王宮を出た。
「どうでしたか?」
「引き留められたわ。でも、何とか断った。それに私公爵家を除籍になったわ。ルドルフともこれが最後かもしれないわ…」
「そんな…公爵がお嬢様を手放すはずがありません。もしそうなれば私はソルティ様にお仕えします。これからもあなたをお守りします。ご安心ください」
「気持ちはすごくうれしいわ。でもね、あなたに迷惑はかけられないから…本当にありがとうルドルフ」
ルドルフはしゅんとなりまるで飼い主に叱られた子犬みたいになった。
それ以上会話は続かなかった。
そのままメアリーの所に向かった。
メアリーはフィアグリット公爵家の二女。姉のミラ様は第3王子アルガン殿下の妻だ。
「ソルティどうだった?」
「ええ、国王もアルフォン殿下もひどいのよ。ジャネットはどうでもいいみたい。子供は養子にでも出すとか…そんな話許せるわけない。ましてあの愚男と結婚なんて‥それなのに…だからこれ以上はジャネットを同席させてくれなければ話をしないって、そしたらお父様が怒って私を公爵家から除籍するって言ったの。私は喜んでって言ったわ。それに公爵家の娘でなくなれば殿下との婚姻も無理だもの。だから国王にも言っておいたわ。これで婚約はなしですねって。でも慰謝料は頂きますよって…」
「まあ、すごいじゃない。でも、このまま国王やおじ様が黙ってると思う?」
「きっと無理でしょうね。実はもう少しで言い任されそうになっていたの。父がいなかったら危なかったわ。でもこれで引き下がるとは思えないわね。それに慰謝料だって頂かなくちゃこれからの生活に困るし…メアリーしばらく厄介になるの迷惑じゃない?父だってきっとこのまま黙っているとは思えないしきっと何か策を立ててくるはずだわ…はぁぁぁぁ、頭が痛いわぁ」
「ええ、きっとそうなると思うわ。だから私お母様に相談したほうがいいと思うの。うちの母は女性問題にはちょっとうるさいの。夫の浮気に困っている婦人の悩みを聞いたり愛人の産んだ子供を引き取りたくないって悩んでいる人の相談に乗ったり、婚約中に不貞を働いて解消したい人の相談なんかにも乗ってるの。今は昔のように夫が好き放題に浮気をしたり愛人を作ったり子供を他で作るなんて時代じゃないわ。そもそもアルパード王国は時代錯誤なのよ。他の国では一夫一妻制が主流になっているのよ。この国は今も昔の考えから変らない。この国に必要なのは男の去勢かも知れないわね」
私はおかしくて噴き出した。
でもメアリーの言いたいことはよくわかる。
「ええ、そうかも…でも根本的な結婚制度の見直しや女性の地位の向上は必要よね。身分が低いからって理由で何をしてもいいなんて許せないもの。それに妻がいるのに次々に愛人とか許せないから」
「でも、国王は何も言えないわね」
「まったく…あの国王何とかならないのかしら…」
国王アルパーシは今もあちこちの女性と関係を持っていると聞く。
噂では子種がなくなる薬を手に入れたとかいないとか。まあ、子供はこれ以上絶対に作れないだろう。
「まあ、ミア姉さまの情報によると王子はアルフォン殿下以外みんな国王を嫌っているらしいわ。女性に対して失礼だって。それに王妃様だっていい気はしないと思うわ」
「まあ、そうなの。王妃様の気持ちかわるわぁ…」
「そんな事よりソルティ?また殴られたのな。顔が赤いわ」
メアリーは最初から頬の赤身にいづいていたのだろう。
「うん、平気。今朝、逆らったから…でもおかげで決心がついたの。もう、お父様の言いなりになんかならないって決めたの。だからあんなにはっきり言えたんだと思う」
「ソルティ偉い!あなたは私の大切な親友よ。私が力になるからね」
「ありがとうメアリー」
★***★
アルパード王国は100年ほど前にパシオス帝国から独立した。
元々この辺りは4つの領主がいた。
フィアグリット家
リスティーネ家
ヴェロリーヌ家
ヴィオレッテ家
この4つの領主が協力して支配されていたパシオス帝国に反旗を翻し独立した。
そして最初に反旗を翻し一番の功績をあげたフィアグリット家のアルパードが国王になり4つの領地を一つの国アルパード王国とした。
もともとフィアグリット家は領地が他の領地より倍の敷地面積があったのも一つの理由だろう。
そしてこの時アルパードは新しい姓を名乗ることになった。
アルパード・ロットラータ。これが王家の姓となった。
4つの領地が一緒になることで他国からの侵略も防げるし何しろ一つずつの領地では規模が小さすぎた。
こうしてアルパードが最初の国王となりそれまでの慣習を引き継ぎ一夫多妻制のまま今に至る。
実はミア様の情報によると第1王子のアルバモント殿下。(ニンフェア国の王女と結婚)
第2王子のアルフ殿下。(チアーナ国に婿入り)
第3王子のアルガン殿下。(ミア様と結婚)
第4王子のアルバート殿下。(ただいま放浪の旅に出ている。王位継承権は放棄するのではと噂されている)
この4人すべての王子が国王である父の女性に対するやり方に嫌悪を抱いている。
実際、アルバモント王子も側妃はいないし、アルフ様も婿と言うこともあるが王妃にべったりだとか、アルガン王子はミア様一筋でアルバート王子は女に興味はなしらしい。
あのアルフォン殿下だけがなぜか国王の血を濃く受け継いでいるのだ。
だからアルパモント殿下が国王になればこの国にも一夫一婦制を取り入れれるのではと期待されているらしいとも。
★***★
メアリーが母親のフィアグリット公爵夫人のエミリアを紹介してくれた。
「フィアグリット婦人、ソルティ・ヴィオレッテでございます。どうぞよろしくお願いします」
「メアリーから話は聞いたわ。ソルティ遠慮はいらないわ。好きなだけ我が家にいていいわよ。それからアルフォン殿下との婚約解消。困った事があったらいつでも相談してね。私は常々王妃殿下たちともご相談しているの。この国の妻の存在意義を何とかしなくてはと思っているのよ。いざとなったら王妃殿下たちも助てくれるはずよ。大船に乗った気でいて」
「はい、心強い限りです。どうぞよろしくお願いします」
私はエミリア夫人が女神に見える。心の中で手を合わせていた。
そして脳内で王妃様の事を思い起こす。
そういえばアルフォン殿下のお母様は亡くなった。
嫁いできた王女様が第1王妃だったはず…
(確かパシオス帝国とがこれからは友好国として関係を築こうと打診があって…それなのに国王ったらこの様?まったく駄目じゃない…
残るはリスティーネ公爵家とスベトラーナ家の…あっ、じゃあ、ジャネットは第3王妃と親戚関係って事…ったく。この男どもの下半身を鎖でつないでおく必要が…)
「どうでしたか?」
「引き留められたわ。でも、何とか断った。それに私公爵家を除籍になったわ。ルドルフともこれが最後かもしれないわ…」
「そんな…公爵がお嬢様を手放すはずがありません。もしそうなれば私はソルティ様にお仕えします。これからもあなたをお守りします。ご安心ください」
「気持ちはすごくうれしいわ。でもね、あなたに迷惑はかけられないから…本当にありがとうルドルフ」
ルドルフはしゅんとなりまるで飼い主に叱られた子犬みたいになった。
それ以上会話は続かなかった。
そのままメアリーの所に向かった。
メアリーはフィアグリット公爵家の二女。姉のミラ様は第3王子アルガン殿下の妻だ。
「ソルティどうだった?」
「ええ、国王もアルフォン殿下もひどいのよ。ジャネットはどうでもいいみたい。子供は養子にでも出すとか…そんな話許せるわけない。ましてあの愚男と結婚なんて‥それなのに…だからこれ以上はジャネットを同席させてくれなければ話をしないって、そしたらお父様が怒って私を公爵家から除籍するって言ったの。私は喜んでって言ったわ。それに公爵家の娘でなくなれば殿下との婚姻も無理だもの。だから国王にも言っておいたわ。これで婚約はなしですねって。でも慰謝料は頂きますよって…」
「まあ、すごいじゃない。でも、このまま国王やおじ様が黙ってると思う?」
「きっと無理でしょうね。実はもう少しで言い任されそうになっていたの。父がいなかったら危なかったわ。でもこれで引き下がるとは思えないわね。それに慰謝料だって頂かなくちゃこれからの生活に困るし…メアリーしばらく厄介になるの迷惑じゃない?父だってきっとこのまま黙っているとは思えないしきっと何か策を立ててくるはずだわ…はぁぁぁぁ、頭が痛いわぁ」
「ええ、きっとそうなると思うわ。だから私お母様に相談したほうがいいと思うの。うちの母は女性問題にはちょっとうるさいの。夫の浮気に困っている婦人の悩みを聞いたり愛人の産んだ子供を引き取りたくないって悩んでいる人の相談に乗ったり、婚約中に不貞を働いて解消したい人の相談なんかにも乗ってるの。今は昔のように夫が好き放題に浮気をしたり愛人を作ったり子供を他で作るなんて時代じゃないわ。そもそもアルパード王国は時代錯誤なのよ。他の国では一夫一妻制が主流になっているのよ。この国は今も昔の考えから変らない。この国に必要なのは男の去勢かも知れないわね」
私はおかしくて噴き出した。
でもメアリーの言いたいことはよくわかる。
「ええ、そうかも…でも根本的な結婚制度の見直しや女性の地位の向上は必要よね。身分が低いからって理由で何をしてもいいなんて許せないもの。それに妻がいるのに次々に愛人とか許せないから」
「でも、国王は何も言えないわね」
「まったく…あの国王何とかならないのかしら…」
国王アルパーシは今もあちこちの女性と関係を持っていると聞く。
噂では子種がなくなる薬を手に入れたとかいないとか。まあ、子供はこれ以上絶対に作れないだろう。
「まあ、ミア姉さまの情報によると王子はアルフォン殿下以外みんな国王を嫌っているらしいわ。女性に対して失礼だって。それに王妃様だっていい気はしないと思うわ」
「まあ、そうなの。王妃様の気持ちかわるわぁ…」
「そんな事よりソルティ?また殴られたのな。顔が赤いわ」
メアリーは最初から頬の赤身にいづいていたのだろう。
「うん、平気。今朝、逆らったから…でもおかげで決心がついたの。もう、お父様の言いなりになんかならないって決めたの。だからあんなにはっきり言えたんだと思う」
「ソルティ偉い!あなたは私の大切な親友よ。私が力になるからね」
「ありがとうメアリー」
★***★
アルパード王国は100年ほど前にパシオス帝国から独立した。
元々この辺りは4つの領主がいた。
フィアグリット家
リスティーネ家
ヴェロリーヌ家
ヴィオレッテ家
この4つの領主が協力して支配されていたパシオス帝国に反旗を翻し独立した。
そして最初に反旗を翻し一番の功績をあげたフィアグリット家のアルパードが国王になり4つの領地を一つの国アルパード王国とした。
もともとフィアグリット家は領地が他の領地より倍の敷地面積があったのも一つの理由だろう。
そしてこの時アルパードは新しい姓を名乗ることになった。
アルパード・ロットラータ。これが王家の姓となった。
4つの領地が一緒になることで他国からの侵略も防げるし何しろ一つずつの領地では規模が小さすぎた。
こうしてアルパードが最初の国王となりそれまでの慣習を引き継ぎ一夫多妻制のまま今に至る。
実はミア様の情報によると第1王子のアルバモント殿下。(ニンフェア国の王女と結婚)
第2王子のアルフ殿下。(チアーナ国に婿入り)
第3王子のアルガン殿下。(ミア様と結婚)
第4王子のアルバート殿下。(ただいま放浪の旅に出ている。王位継承権は放棄するのではと噂されている)
この4人すべての王子が国王である父の女性に対するやり方に嫌悪を抱いている。
実際、アルバモント王子も側妃はいないし、アルフ様も婿と言うこともあるが王妃にべったりだとか、アルガン王子はミア様一筋でアルバート王子は女に興味はなしらしい。
あのアルフォン殿下だけがなぜか国王の血を濃く受け継いでいるのだ。
だからアルパモント殿下が国王になればこの国にも一夫一婦制を取り入れれるのではと期待されているらしいとも。
★***★
メアリーが母親のフィアグリット公爵夫人のエミリアを紹介してくれた。
「フィアグリット婦人、ソルティ・ヴィオレッテでございます。どうぞよろしくお願いします」
「メアリーから話は聞いたわ。ソルティ遠慮はいらないわ。好きなだけ我が家にいていいわよ。それからアルフォン殿下との婚約解消。困った事があったらいつでも相談してね。私は常々王妃殿下たちともご相談しているの。この国の妻の存在意義を何とかしなくてはと思っているのよ。いざとなったら王妃殿下たちも助てくれるはずよ。大船に乗った気でいて」
「はい、心強い限りです。どうぞよろしくお願いします」
私はエミリア夫人が女神に見える。心の中で手を合わせていた。
そして脳内で王妃様の事を思い起こす。
そういえばアルフォン殿下のお母様は亡くなった。
嫁いできた王女様が第1王妃だったはず…
(確かパシオス帝国とがこれからは友好国として関係を築こうと打診があって…それなのに国王ったらこの様?まったく駄目じゃない…
残るはリスティーネ公爵家とスベトラーナ家の…あっ、じゃあ、ジャネットは第3王妃と親戚関係って事…ったく。この男どもの下半身を鎖でつないでおく必要が…)
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