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第23話
システム
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養豚家であり、ピギー・ジョン・バンクの社長であり、マーブル博士の弟でもあるジョンが強力な協力メンバーとして加わった事で、今は亡きメデオとその息子メデルが叶えようとしていた「ドングリとゴキブリを通貨にして地球と人を救いたい」という夢へと一歩前進しようとしていた。
そんな中、ジョンは白いアゴ髭をつまみなら何やら考え込んでいると何かを閃いたように口を開いた。
「兄さんの為なら、私に出来る事は何でも協力させて頂きます。その上で、まずは、そのメデルマネーという通貨を管理するためのシステム構築をする必要がありますね。」
「なるほど!それはそうじゃな!」
マーブル博士は右手の握りこぶしを左手に打ち付けた。
そしてジョンはおもむろに携帯電話を取り出しながら言った。そして誰かにメールを送っている。
「これで良しと。今、ネルソンくんにシステムのプログラミングをお願いしておきましたので少々お待ちくださいね。」
ジョンはそう言うとニコッと笑った。
「えっ?ネルソンくんって?誰のことじゃ?」
「ああ、一緒に来ていた私のボディガードですよ。ガッチリ体格の良い方のね。彼の本業はSEでね、プログラミングのプロなんですよ。」
「ほほ~ぉ!それは頼もしいのぉ。人は見かけによらんもんじゃな。しかしその何とかという仕事がのにどうしてジョンのボディガードなんかしとるんじゃ?」
「ボディガードは趣味みたいなもので、昔から憧れていたそうですよ。まぁ今の時代は復業は好きな仕事を2つ持つなんて事はみんな当たり前にしてますからね。それに私にとっても彼は逸材なのでとても助かってるんですよ。」
「複業ねぇ、今は本業だけではいかん時代なんじゃなぁ。」
「そうですよ。そういえば兄さんも研究をしながらも畑仕事してるじゃないですか。畑仕事も立派な仕事ですよ。」
「確かにそうじゃな。わしも復業しとったなぁ!わはははは!」
「ねぇアイ?ジョンさんが言ってたプロなんとかって何のこと?」
「プログラミングね。どうやらメデルマネーを使用するためのシステムを作ってくれるそうよ。」
「へぇ~そうなんだ!それってもしかしてアイにも出来るんじゃないの?」
「ええ、もちろん出来るわ。でもプログラミングはその人のセンスが伴うから、人によって出来上がりに違いがあるの。ネルソンさんの作るシステムがどうなるのか楽しみね。」
「なるほどねぇ。それは楽しみだね。」
「それと、このメデルマネーという現時点では『架空の通貨』は、言わば電子マネーである事が好ましいという点。それと、これは法定通貨ではないので、限定通貨であるという点を踏まえてシステム開発をしていきたいと考えています。アイさん異論は?」
「いえ、ありません。システムに関しては私はジョンさんにお任せします。良いですよね、マーブル博士?」
「もちろんじゃとも!ジョン頼んだよ!」
「はい、かしこまりました。お任せください。」
「やっぱ頼りになるなぁ!ジョンさん。さすがマーブル博士の弟さんだけはあるね。」
「メデタくん、ありがとうございます。そんなに褒められると照れちゃうじゃないですか。」
「いや、本当に!頼りにしてます!僕たちデターも出来る限りの事なんでもやりますんで!」
「あっそうだ!早速なのですが、メデタくんに協力して欲しい事があるのですが。」
「はい、何でも言ってください!」
「兄さんにもお願いしたいのですが。」
「ああ、何でも言ってくれ。」
「メデタくんのように、他にもデターを人化する事は可能ですか?出来れば10人程。」
「もちろん可能じゃよ。メデタはメデルくんの培養液じゃが、今までにも元研究員の培養液も保存している分があるはずじゃから、それを使えば10人分くらいは大丈夫なはずじゃ。」
「本当ですか、それは助かります。早速取り掛かって頂けますか?」
「よし分かった!それじゃぁ、ワシは培養液を用意するるからメデタは仲間のデターから人化しても良い10名を連れてきてくれるか?」
「博士、それならすでにここに連れていますよ。ほら!みんなも乗り気みたいですよ。」
メデタは白衣のポケットから10匹のデターを手に取り出した。
「そうじゃったな!こやつらが名乗り出てくれるなら話がはやいのぉ。わしもこうしてはおれん!培養液を取ってくる!」マーブル博士は自分の研究室へと小走りで向かって行った。
「ところでジョンさん、デターを10名を人化してどうされるんですか?」
アイはジョンに聞いた。
「さすがはアイさん、良い質問ですね。システムが出来上がったらまずは使ってみないと分かりませんよね?その上で良い点と悪い点が必ず出てきます。良い点は更に向上させ、悪い点は改善する必要があるのですが、肝心の使う人がいないと始まりません。まぁ、いわゆる実験というかテストですね。試運転をしておいた方がリリース出来ませんからね。」
「なるほど。でも、メデタがそうだったんですが、デターが人化したばかりの時は言葉を話せませんでした。」
「えっ?そうなんですか?考えてみればそれはそうですよね。元々は昆虫ですからね。でもメデタくんは流暢に話されていますが?もしかして?」
「ええ、私が言葉と知識を教えました。」
「そう、僕はアイから言葉や文字の読み書き、話し方を本やテレビやネットから吸収しました。」
「ほほ~!それは興味深い!ちなみに習得期間は?」
「3日はかかりました。」
「喋れるのはね。でも意味は1日で覚えたよ。」
「なんという習得能力の高さ!ゴキブリ のIQは高いとは聞いた事はあったが、人化するとIQも人間サイズになってさらに高くなるのか?面白い!」
「なんか紳士なジョンさんがそこまで興奮して喜んでくれると僕、嬉しいです。」
「こちらこそだよメデタくん!僕は今感動しているんだよ。生きているうちに君達に会えた事を!長生きはするもんだね。」
ジョンは感動の涙を堪えて右手で顔を覆っている。
「すまない、喜びで感情が高ぶってしまったね。話を戻そうか。」
「ジョンさん、それで僕の仲間達が人化した後のことを聞かせてください。」
「そうですね。全てはシステムのテスト版が出来上がってからの話なのですが、とにかく、人化したデター10名と私達で試運転をします。
そしてまずはドングリ、その後デターを電子マネーに両替します。そして両替の仕方は専用のスキャナーを使用してドングリとデターの価値情報を数値化します。その数字がメデルマネーとして使用できるのですが、先程も言った様に、これは限定通貨です。限定通貨というのはこのグループの中でしか使用出来ない通貨という事です。ここまでは大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫です。」
「はい、なんとか。」
「そして、その限定通貨がそれぞれ手元にあるスマートフォンのアプリに入ります。この時にQRコードで読み取るとメデルマネーが貯まる様にすると便利でしょうね。とりあえず現段階はここまでにしておきましょう。実際に試してみてエラーがあれば改善していきましょう。」
「はい、分かりました!」
「はい!なんだか難しいけど頑張ります。」
「君はIQが高いからすぐに理解出来るはずだよ、宜しくね!」
「ありがとうございます。なんだか褒められると照れちゃいますね。」
「それさっき私が言ったやつ。」
「ははははは!そうでしたね。」
こうして、ジョンのアイデアと迅速な行動力によってシステム案が形になろうとしていた。
そんな中、ジョンは白いアゴ髭をつまみなら何やら考え込んでいると何かを閃いたように口を開いた。
「兄さんの為なら、私に出来る事は何でも協力させて頂きます。その上で、まずは、そのメデルマネーという通貨を管理するためのシステム構築をする必要がありますね。」
「なるほど!それはそうじゃな!」
マーブル博士は右手の握りこぶしを左手に打ち付けた。
そしてジョンはおもむろに携帯電話を取り出しながら言った。そして誰かにメールを送っている。
「これで良しと。今、ネルソンくんにシステムのプログラミングをお願いしておきましたので少々お待ちくださいね。」
ジョンはそう言うとニコッと笑った。
「えっ?ネルソンくんって?誰のことじゃ?」
「ああ、一緒に来ていた私のボディガードですよ。ガッチリ体格の良い方のね。彼の本業はSEでね、プログラミングのプロなんですよ。」
「ほほ~ぉ!それは頼もしいのぉ。人は見かけによらんもんじゃな。しかしその何とかという仕事がのにどうしてジョンのボディガードなんかしとるんじゃ?」
「ボディガードは趣味みたいなもので、昔から憧れていたそうですよ。まぁ今の時代は復業は好きな仕事を2つ持つなんて事はみんな当たり前にしてますからね。それに私にとっても彼は逸材なのでとても助かってるんですよ。」
「複業ねぇ、今は本業だけではいかん時代なんじゃなぁ。」
「そうですよ。そういえば兄さんも研究をしながらも畑仕事してるじゃないですか。畑仕事も立派な仕事ですよ。」
「確かにそうじゃな。わしも復業しとったなぁ!わはははは!」
「ねぇアイ?ジョンさんが言ってたプロなんとかって何のこと?」
「プログラミングね。どうやらメデルマネーを使用するためのシステムを作ってくれるそうよ。」
「へぇ~そうなんだ!それってもしかしてアイにも出来るんじゃないの?」
「ええ、もちろん出来るわ。でもプログラミングはその人のセンスが伴うから、人によって出来上がりに違いがあるの。ネルソンさんの作るシステムがどうなるのか楽しみね。」
「なるほどねぇ。それは楽しみだね。」
「それと、このメデルマネーという現時点では『架空の通貨』は、言わば電子マネーである事が好ましいという点。それと、これは法定通貨ではないので、限定通貨であるという点を踏まえてシステム開発をしていきたいと考えています。アイさん異論は?」
「いえ、ありません。システムに関しては私はジョンさんにお任せします。良いですよね、マーブル博士?」
「もちろんじゃとも!ジョン頼んだよ!」
「はい、かしこまりました。お任せください。」
「やっぱ頼りになるなぁ!ジョンさん。さすがマーブル博士の弟さんだけはあるね。」
「メデタくん、ありがとうございます。そんなに褒められると照れちゃうじゃないですか。」
「いや、本当に!頼りにしてます!僕たちデターも出来る限りの事なんでもやりますんで!」
「あっそうだ!早速なのですが、メデタくんに協力して欲しい事があるのですが。」
「はい、何でも言ってください!」
「兄さんにもお願いしたいのですが。」
「ああ、何でも言ってくれ。」
「メデタくんのように、他にもデターを人化する事は可能ですか?出来れば10人程。」
「もちろん可能じゃよ。メデタはメデルくんの培養液じゃが、今までにも元研究員の培養液も保存している分があるはずじゃから、それを使えば10人分くらいは大丈夫なはずじゃ。」
「本当ですか、それは助かります。早速取り掛かって頂けますか?」
「よし分かった!それじゃぁ、ワシは培養液を用意するるからメデタは仲間のデターから人化しても良い10名を連れてきてくれるか?」
「博士、それならすでにここに連れていますよ。ほら!みんなも乗り気みたいですよ。」
メデタは白衣のポケットから10匹のデターを手に取り出した。
「そうじゃったな!こやつらが名乗り出てくれるなら話がはやいのぉ。わしもこうしてはおれん!培養液を取ってくる!」マーブル博士は自分の研究室へと小走りで向かって行った。
「ところでジョンさん、デターを10名を人化してどうされるんですか?」
アイはジョンに聞いた。
「さすがはアイさん、良い質問ですね。システムが出来上がったらまずは使ってみないと分かりませんよね?その上で良い点と悪い点が必ず出てきます。良い点は更に向上させ、悪い点は改善する必要があるのですが、肝心の使う人がいないと始まりません。まぁ、いわゆる実験というかテストですね。試運転をしておいた方がリリース出来ませんからね。」
「なるほど。でも、メデタがそうだったんですが、デターが人化したばかりの時は言葉を話せませんでした。」
「えっ?そうなんですか?考えてみればそれはそうですよね。元々は昆虫ですからね。でもメデタくんは流暢に話されていますが?もしかして?」
「ええ、私が言葉と知識を教えました。」
「そう、僕はアイから言葉や文字の読み書き、話し方を本やテレビやネットから吸収しました。」
「ほほ~!それは興味深い!ちなみに習得期間は?」
「3日はかかりました。」
「喋れるのはね。でも意味は1日で覚えたよ。」
「なんという習得能力の高さ!ゴキブリ のIQは高いとは聞いた事はあったが、人化するとIQも人間サイズになってさらに高くなるのか?面白い!」
「なんか紳士なジョンさんがそこまで興奮して喜んでくれると僕、嬉しいです。」
「こちらこそだよメデタくん!僕は今感動しているんだよ。生きているうちに君達に会えた事を!長生きはするもんだね。」
ジョンは感動の涙を堪えて右手で顔を覆っている。
「すまない、喜びで感情が高ぶってしまったね。話を戻そうか。」
「ジョンさん、それで僕の仲間達が人化した後のことを聞かせてください。」
「そうですね。全てはシステムのテスト版が出来上がってからの話なのですが、とにかく、人化したデター10名と私達で試運転をします。
そしてまずはドングリ、その後デターを電子マネーに両替します。そして両替の仕方は専用のスキャナーを使用してドングリとデターの価値情報を数値化します。その数字がメデルマネーとして使用できるのですが、先程も言った様に、これは限定通貨です。限定通貨というのはこのグループの中でしか使用出来ない通貨という事です。ここまでは大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫です。」
「はい、なんとか。」
「そして、その限定通貨がそれぞれ手元にあるスマートフォンのアプリに入ります。この時にQRコードで読み取るとメデルマネーが貯まる様にすると便利でしょうね。とりあえず現段階はここまでにしておきましょう。実際に試してみてエラーがあれば改善していきましょう。」
「はい、分かりました!」
「はい!なんだか難しいけど頑張ります。」
「君はIQが高いからすぐに理解出来るはずだよ、宜しくね!」
「ありがとうございます。なんだか褒められると照れちゃいますね。」
「それさっき私が言ったやつ。」
「ははははは!そうでしたね。」
こうして、ジョンのアイデアと迅速な行動力によってシステム案が形になろうとしていた。
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