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恋の女神様
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あるところに黒猫のチョコと白犬のミントがいました。
チョコとミントはいつも仲良く遊んでいましたが、ある事が原因で言い合いをしていました。
そのケンカの原因は、2匹とも1人の人間の女の子に恋をしてしまったのです。
チョコとミントは「あの子を一番好きなのは自分だ」とか。
「あの子に一番可愛がられるのは自分だ」とか。
「あの子は犬派だ」
「いや猫派だ」
などと言い合いになっていました。
そんなときでしたどこからか爽やかな薄荷の香りがしてきました。
すると突然2匹の目の前に小さな妖精が現れました。
「私は恋の女神メンテー。」妖精はそう自己紹介をしました。
チョコとミントもメンテーに自己紹介をしました。
そしてメンテーは「あなた達の恋を叶えてあげましょう」と言いました。
チョコとミントは突然の事で驚きましたがメンテーの言葉に素直に喜びました。
「あなた達はあの子に恋をしているのですね?」とメンテーが聞くと2匹とも頷きました。
「では、私が代わりに思いを伝え、あの子からの返事を聞いて差し上げましょう。」
チョコとミントは恥ずかしそうな素振りを見せましたが、メンテーに「お願いします」と言いました。
それを聞いてメンテーは、すぐにその女の子の所に向かいましたがすぐに戻って来ました。
「どうでしたか?」と戻って来たメンテーに2匹が聞くと
「あなた達の彼女への想いはすでに届いていましたよ」とメンテーは言いました。
「え?どういう事ですか?」と2匹が聞くと
「あの女の子は『チョコとミントを愛する』とそう言っていました。
ですので、あなた達の恋はあの女の子と両想いと言うこととなり成就されましたよ。おめでとうございます!」
チョコとミントは呆気に取られ首を傾げていました。
そこへあの女の子が2匹の元にやって来ました。
女の子は母親と一緒でした。
左手は母親と手を繋ぎ、右手にはアイスクリームを持っていました。
「ママ、この子たちお家で飼いたいの。」
「さっき言ってた子猫と子犬ね。ちゃんとお世話出来るの?」
「うん!お世話出来るぅ!」
「じゃぁ良いわ。今日から家族が増えるわね。」
「やった~!ありがとうママ~!」
そうです、チョコとミントは捨てられた子猫と子犬だったのです。
女の子が通りがかりに2匹を見つけて母親に話していたのです。
そしてメンテーから聞いた女の子と両想いだった事には間違いではなかったのですが。
『チョコとミントを愛す』と言うのは一体どう言う事なのでしょう?
それは女の子の右手のアイスクリームをよく見ると謎が解けました。
女の子の右手のアイスクリームをよく見ると。
なんとそれはミントグリーンのアイスにチョコチップが散りばめられた『チョコミントアイス』でした。
差し詰め、女の子が母親に大好きなチョコミントアイスをおねだりしている時にメンテーがそれを聞いて勘違いをしたに違いありませんが。
まぁ結果オーライ。
おっちょこちょいな恋の女神様のおかげで、チョコとミントは女の子の家で末永く幸せに暮らしました。
おしまい。
チョコとミントはいつも仲良く遊んでいましたが、ある事が原因で言い合いをしていました。
そのケンカの原因は、2匹とも1人の人間の女の子に恋をしてしまったのです。
チョコとミントは「あの子を一番好きなのは自分だ」とか。
「あの子に一番可愛がられるのは自分だ」とか。
「あの子は犬派だ」
「いや猫派だ」
などと言い合いになっていました。
そんなときでしたどこからか爽やかな薄荷の香りがしてきました。
すると突然2匹の目の前に小さな妖精が現れました。
「私は恋の女神メンテー。」妖精はそう自己紹介をしました。
チョコとミントもメンテーに自己紹介をしました。
そしてメンテーは「あなた達の恋を叶えてあげましょう」と言いました。
チョコとミントは突然の事で驚きましたがメンテーの言葉に素直に喜びました。
「あなた達はあの子に恋をしているのですね?」とメンテーが聞くと2匹とも頷きました。
「では、私が代わりに思いを伝え、あの子からの返事を聞いて差し上げましょう。」
チョコとミントは恥ずかしそうな素振りを見せましたが、メンテーに「お願いします」と言いました。
それを聞いてメンテーは、すぐにその女の子の所に向かいましたがすぐに戻って来ました。
「どうでしたか?」と戻って来たメンテーに2匹が聞くと
「あなた達の彼女への想いはすでに届いていましたよ」とメンテーは言いました。
「え?どういう事ですか?」と2匹が聞くと
「あの女の子は『チョコとミントを愛する』とそう言っていました。
ですので、あなた達の恋はあの女の子と両想いと言うこととなり成就されましたよ。おめでとうございます!」
チョコとミントは呆気に取られ首を傾げていました。
そこへあの女の子が2匹の元にやって来ました。
女の子は母親と一緒でした。
左手は母親と手を繋ぎ、右手にはアイスクリームを持っていました。
「ママ、この子たちお家で飼いたいの。」
「さっき言ってた子猫と子犬ね。ちゃんとお世話出来るの?」
「うん!お世話出来るぅ!」
「じゃぁ良いわ。今日から家族が増えるわね。」
「やった~!ありがとうママ~!」
そうです、チョコとミントは捨てられた子猫と子犬だったのです。
女の子が通りがかりに2匹を見つけて母親に話していたのです。
そしてメンテーから聞いた女の子と両想いだった事には間違いではなかったのですが。
『チョコとミントを愛す』と言うのは一体どう言う事なのでしょう?
それは女の子の右手のアイスクリームをよく見ると謎が解けました。
女の子の右手のアイスクリームをよく見ると。
なんとそれはミントグリーンのアイスにチョコチップが散りばめられた『チョコミントアイス』でした。
差し詰め、女の子が母親に大好きなチョコミントアイスをおねだりしている時にメンテーがそれを聞いて勘違いをしたに違いありませんが。
まぁ結果オーライ。
おっちょこちょいな恋の女神様のおかげで、チョコとミントは女の子の家で末永く幸せに暮らしました。
おしまい。
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