大きな騎士は小さな私を小鳥として可愛がる

月下 雪華

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夜の後

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 ベアトリスは体にぐるぐると布団を巻き付けベッドからウォルターを見下ろした。
 ウォルターは床に頭を付け、正座をしている。

「けほっ、こほっ。あの、しろと言ったのは私ですけれど、いきなり最初からがっつきすぎではありませんか」
 気絶後、目が覚めたと思えば彼に付き合い、また更に気をやり、また続ける。そんな活動を続けた彼女は全く立てなかったし、声はガサガサだった。

「す、すまない。分かっていたのだが歯止めが効かなくて!本当にすまなかった!……次は優しくする。ゆっ、許してくれないか?」
「……私が言いましたから、考えていなかった私が悪かったんです。今後はちゃんと私の体のことも考えてください」
 顔を上げた彼の瞳がキラリと光る。
 私としてはそうそうに絆されてしまうから、そんな子供みたいな顔をしないで欲しい。

「ああ。もちろん。愛してるよ、俺の小鳥ビー
 なんなのか分からない彼は今もよく分からないが、私は小鳥として愛されていた訳では無かったらしい。


(完)
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