謎を集めた短編集

剥製

それは、
大海の奥底に眠る遺跡のようで
街の片隅に忘れ置かれた小石のような話。

あなたは、
こんな話を知っていますか？

とある国の国立公園近くの
ログハウスの地下で
人間の剥製が見つかった。

被害者は、
捜索願いの出されていた
20代の男女7名で
口や腕につぎはぎ状の縫い跡がある事から
犯人は被害者を殺害後
口や腕を裂いて 皮を剥いだと言われている。

その後、
様々な操作網を敷かれたが
犯人は見つからないまま
5年の月日が流れたある日
1人の老婆が遺体となり
事件のあったログハウスの地下で
発見された。

第一発見者の若者は
肝試しでログハウスに友人と入り
地下へ続く階段を降りたところ
突然暗闇から老婆が現れ
襲いかかってきて
友人が老婆の持っていた
何かで切られたんだとか…。

その後 なんとか老婆から逃げた
若者の通報で来た警察に
老婆の遺体と足首を切られた友人が
発見された。

その際、
老婆の遺体はメスを握っており
ログハウスの地下2Fの奥の部屋からは
大量の人骨と思われる物と
作製中と思われる人間の剥製が
3体 発見され DNA鑑定の結果から
どの剥製も捜索願いの出されている
大学生である事がわかった。

なお、
現在 事件現場である
ログハウスは立ち入り禁止区域に
指定されており許可なく侵入すると
罰せられる可能性があります。


おしまい