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「ついて来てくれて、ありがとう。
これで、義理は果たせた」

彼の部屋に帰り着いて、自分の事を話しだした。

佑樹さんが小学校5年生の時に、母親が亡くなった。
中学1年生の時に、父親が再婚して新しい母親が出来る。
義母は直ぐに妊娠して、彼に弟が出来た。
佑樹さんは中学卒業後、後継ぎの座を捨てる覚悟でアメリカの親族の元に向かった。

その年の9月からシカゴの高校に進学、寮生活を過ごす。
その後、ミネソタ州の大学を出て、ニューヨークで銀行に就職して今に至る。

中学時代は家にいるのが苦痛で、買い食いばかりしていたらしい。
彼は15歳で家を出て、独立していた。
それなら私が何を出しても、初めてのはずだ。

再婚相手の子供が後を継げるように、自分で流れを断ち切っていた。
今は、父親の戸籍から独立して分籍している。
母方の姓を名乗っているのも、義母への気遣いだった。
祐樹と同じ母親の妹も嫁いで、今は独立世帯になっている。

「俺は、弟たちが後継者になってくれることを喜んでいる。
あの家が平和でいるためには、俺は邪魔なんだ」

「家族の中に、邪魔な人間なんかいない。
お互いが理解し合うまで、猶予の時間が必要なだけだ」

「君は、俺を素直にさせてくれる。
隣にいてくれたお陰で、親父にはっきり言えたよ」

彼が立ち上がって、私を抱きしめる。
そのまま、キスされた。

「着替えたいわ、お昼も作りたい」

「判った」
離してくれたので、ベッドルームで訪問着を脱いだ。
長襦袢を脱ぐと、彼に押し倒される。

「この格好は、俺の理性を狂わせる」
腰のひもを解きながら、肌襦袢に手を入れてきた。

「脱がすのが、上手くなった」
私が言うと、キスされる。

「全部脱がせるより、ずっとセクシーだ」

肌襦袢を羽織った私は、彼の上で腰を振る。
両手を恋人繋ぎされて、下から突き上げられて責められる。

「ああ、ダメ」
彼の胸に倒れ込んだ私に、彼は下から噴き上げるように射精した。
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