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「八神さん、お待たせしました」
製菓実習が終わって、立花妃奈がやって来た。
普段のパンツスタイルじゃなくて、スカートを履いている。
「さっきお話していた男性、素敵でしたね」
「アルバイトしているカフェの、お客様なの。
名刺、頂いちゃった」
「八神さん綺麗だから、ナンパですよ。
それじゃあ、今日は私に案内させて下さいね」
電車で東京駅まで行き、ビルの食堂街の一角にお目当ての店があった。
ポルトガル料理の店で、私はディナーの魚料理コースを頼む。
妃奈は、肉料理のコースを注文した。
私は白ワイン、彼女はノンアルコールのサングリアで乾杯する。
前菜のホタテのカルパッチョが、美味過ぎる。
グラスワインを追加する。
「何で、私は選ばれないんでしょう?」
ノンアルのはずだが、絡まれた。
「追いかけるからじゃない?」
「と、言いうと?」
「男は、自分が追いかけるのが好きなの。
特に稜也のような男は、追いかけるとウザく見られる」
「だから、天音さんが選ばれたんですか?」
「彼女は自立してたから、追いかけられたんじゃないかな」
「私はどうしたらいいでしょう?」
「妃奈はパン職人になるんでしょう。
プロになれば、誰も頼れないよ。
まずは自分で考える、何をすべきか自分で選ぶ。
男の子を追いかける暇が有ったら、技術や自分磨きに使う」
メインの料理が来た。
私はサーモンのグリル、彼女は牛肉のステーキだ。
パンが籠いっぱいに運ばれてくる。
「ここは、パンが持ち帰りできるんです」
妃奈が私を連れてきた理由が判った。
どっしりと重量があり、しっかりした噛み応えで素材の味がする。
めちゃめちゃ私好みだった。
「八神さんが、ふわふわのパンは好きじゃないって言ってたから。
ここのパン、どうですか?」
「最高! 私の大好きなパンよ」
製菓実習が終わって、立花妃奈がやって来た。
普段のパンツスタイルじゃなくて、スカートを履いている。
「さっきお話していた男性、素敵でしたね」
「アルバイトしているカフェの、お客様なの。
名刺、頂いちゃった」
「八神さん綺麗だから、ナンパですよ。
それじゃあ、今日は私に案内させて下さいね」
電車で東京駅まで行き、ビルの食堂街の一角にお目当ての店があった。
ポルトガル料理の店で、私はディナーの魚料理コースを頼む。
妃奈は、肉料理のコースを注文した。
私は白ワイン、彼女はノンアルコールのサングリアで乾杯する。
前菜のホタテのカルパッチョが、美味過ぎる。
グラスワインを追加する。
「何で、私は選ばれないんでしょう?」
ノンアルのはずだが、絡まれた。
「追いかけるからじゃない?」
「と、言いうと?」
「男は、自分が追いかけるのが好きなの。
特に稜也のような男は、追いかけるとウザく見られる」
「だから、天音さんが選ばれたんですか?」
「彼女は自立してたから、追いかけられたんじゃないかな」
「私はどうしたらいいでしょう?」
「妃奈はパン職人になるんでしょう。
プロになれば、誰も頼れないよ。
まずは自分で考える、何をすべきか自分で選ぶ。
男の子を追いかける暇が有ったら、技術や自分磨きに使う」
メインの料理が来た。
私はサーモンのグリル、彼女は牛肉のステーキだ。
パンが籠いっぱいに運ばれてくる。
「ここは、パンが持ち帰りできるんです」
妃奈が私を連れてきた理由が判った。
どっしりと重量があり、しっかりした噛み応えで素材の味がする。
めちゃめちゃ私好みだった。
「八神さんが、ふわふわのパンは好きじゃないって言ってたから。
ここのパン、どうですか?」
「最高! 私の大好きなパンよ」
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