女難の男、アメリカを行く

第３章 Sophomore

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日曜日の夕方、Artクラブの展示会は終了した。
俺の作品は観覧者投票で３位になり、プレゼント希望者は100人を超えている。

「Amato、この希望者から誰を選ぶんだよ？」

「アメリカ人女子学生なら、誰でもいいですよ。
後は、マネージャーに任せます」
後で聞いた話では、Natalie Yamaguchiという日系人にプレゼントされていた。
Cynthiaが書いた英訳文も、どうしても欲しいと一緒に持ち帰っている。
彼女が一番にプレゼントの申し込みに来た意欲を感じて、マネージャーは決定していた。

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「Amato、約束を覚えてる？」

「ああ、覚えてるさ。Cynthiaの英訳文は素晴らしかった」

「Halloweenの夜は、私と一緒に居て欲しい」

「判った、予定しておくよ」
俺は、Cynthiaを大学内のHalloween Partyに同伴すればいいと軽く考えていた。

秋休みを作倉舞美と一緒にMinneapolisで過ごして、俺はJUWに戻っている。
次に彼女とデートするのは、Thanksgiving Day（感謝祭）の休暇をNielsen家で過ごす約束になっていた。
Halloweenは平日なので、舞美と一緒には過ごせない。
彼女は、大学の仲間とPartyに参加すると話していた。

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「Cynthia、Partyは仮装して行くのか？」

「誰がPartyに行くって言ったのよ、Amatoは私の部屋に来ればいいの」

「それって、どういう意味だよ？」

「私に最後まで言わせないで。判るでしょ」

「そんな約束してないぞ」

「私は覚悟が出来てる。女に、ここまで言わせて逃げるの？」

「Cynthiaがそこまで言うなら、部屋に行くよ。
後で後悔しても知らないからな」
売り言葉に買い言葉で、彼女とHalloweenの夜を過ごす事になってしまった。
啖呵を切った手前、逃げるわけにはいかない。

Halloween当日、講義の後にスーパーALDIに行ってフルーツ盛り合わせを買った。
部屋に戻って、シャワーを浴びてから着替える。
手土産のフルーツを持ってAllen Hallに向かうと、MinjuとMarikaに鉢合わせした。
二人共、俺をガン無視だ。今夜の事をCynthiaから聞いているんだろう。
彼女の部屋をKnockすると、直ぐにドアが開いた。

「Amato、待ってたわ、中に入って」

「二人で食べようと思って、フルーツを買ってきた」

「後で一緒に食べよ。ルームメイトは帰ってこないから安心して」

彼女の覚悟は本物のようだ。