女難の男、アメリカを行く

第３章 Sophomore

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翌日、ホテルをチェックアウトしてSt. Cloud Universityに向かった。

International Dormitory（留学生寮）では、Orientationに先行して留学生ミーティングが行われる。
アメリカ人の学生との文化、習慣の違いを認識させるためだ。
同時に両親の為に、歓迎ミーティングも行われる。
俺は通訳を兼ねて、舞美の両親と一緒にミーティングに参加した。


「ちゃんと食事をして、体には気をつけてね」

「ママ、心配しないで。気をつけるから」

「自分の事は、自分で守らなきゃいけない。
日本じゃない事を意識しておけ」

「具体的な注意を、海人から聞いてる。
ちゃんと危機管理をするから、安心していいよ」

どこの国の親でも、子供を心配する事は変わらない。
舞美と両親の別れは、長いものになった。
俺は彼女とハグをして軽くkissをしてから、離れる。
どうせ、３週間後にはまた逢えるんだ。

舞美は新入生の歓迎イベントに参加する為に、空港には行けない。
俺は両親を車に乗せて、セントポール国際空港に向かう。

「督木君、舞美に何かあったら頼む」

「俺に出来ることは何でもしますよ」

「君が近くにいるだけで、安心出来るよ」

話しているうちに、空港に到着した。
俺は、二人の出国手続きをお手伝いして無事に出発ゲートを通過させる。
ご両親がゲートの向こうからお辞儀されて、俺は手を振った。

俺は、JUWのMove in dayまでの４日間、Nielsen牧場で過ごした。
出発の前日、ここに預けていた俺とAurelijaの荷物を積み込む。
私物を預かって貰えたので買い直す必要が無い、Nielsen家には感謝しかない。

「Brayden、荷物を預かってくれてありがとう」

「ここは広いから、問題無い。何でも言ってくれ」
長かった夏休みも今日で終わり、明日からまた学生生活が始まる。

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大学に向かう長い車列をゆっくりと進んで、今日から住むことになるClark Hallに到着した。
Aurelijaがボランティアの学生と一緒に待っている。
車の後ろゲートを開けると、カート２台に俺の荷物と彼女の荷物を仕分けして積み込んだ。

「Amato、久しぶり。私の荷物も一緒に届けてくれて、ありがとう」

「車を手に入れたんだ。手間は一人分も二人分も変わらないよ」

「じゃあ、また後で逢おうね」

彼女は、自分の荷物を女子寮のJansen Hallに運んでいく。
俺は、駐車場に車を移動させた。