女難の男、アメリカを行く

第３章 Sophomore

７ ＊

「今日は一日中、一緒に居られるね」

俺が日本に帰って来てから２週間、舞美を道玄坂のラブホテルに連れ込んだ以外は、ほったらかしだった。
その間は他の女と一緒だったんだから、最低の男だな。
埋め合わせるように、週末のスケジュールは全部舞美に合わせている。
今日は、彼女のリクエストで横浜デートだ。

土曜日の朝、彼女の家まで車で迎えに行く。
バスケットを持って出て来た舞美は、久しぶりの遠出が嬉しそうだ。

「玉子サンドを作って来たよ」

「それは楽しみだな、俺もアメリカに行って料理するようになったよ」
土曜日の午前中は、普段より車の流れがいい。
舞美は助手席で留学の話をしてきた。

「両親に泣きつかれて、交換留学に応じたわ」

「せっかく代々木学院に入ったんだ。
御両親からすれば、卒業までして欲しいと考えるよね」

「仕方が無いから、単位互換制度があるSt. Cloud Universityにしたの」

「いいと思うよ、それなら４年で卒業出来るはずだ」

話しているうちに、横浜みなとみらい地区に着いた。
ホテルに車を預けてチェックイン、ディユースなので午後１７時まで利用出来る。
部屋に荷物を置いて、新港中央公園から赤レンガ倉庫を二人で歩く。

「海からの風が心地いいわ」

「梅雨前の今が一番いい季節だね」

１時間ほど歩き回ってから、コンビニでコーヒーを買ってホテルに戻る。
シングルの部屋にセミダブルベッド、ユニットバスの造りだが、高層階なので眺望は良い。

「玉子サンドにしてみたよ、和風の方がいいでしょ？」
舞美が作ってくれたお弁当は、出汁巻き卵をパンで挟んだものだ。

「美味い、出汁の味が最高だ。アメリカでも作ってみたいな」

「誰に食べさせるのよ？」
舞美の顔が怖い。

「Faruqって、俺のルームメイトがMuslimムスリムなんだ。
ハラールっていう戒律で、食べ物に制限がある。
玉子は大丈夫だから、食べさせたいって思っただけだ」

「海人はそうやって、私を不安にさせるんだから」

「ごめん、無神経だった」

舞美を抱きしめると、抱きつき返してくる。
潤んだ瞳を見つめていると、kissをねだるように瞳を閉じた。
唇を合わせるともう止まらなくなる。

「舞美が欲しい」
狭い部屋だ、そのままベッドに押し倒す。

「ダメだって、服がシワになる」
彼女のワンピースを脱がせて、Kissを浴びせる。
俺も自分でTシャツを脱いで裸になった。

「可愛い顔して、猛獣なんだから」

「俺に食べられたいんだろ？」

「もう知らない」
これはOKサインだろう。
舞美の脚を抱えて、中心に肉棒を突き刺した。

「ああ、海人が入ってきた」
舞美の嬌声が心地いい、夢のような時間の始まりだ。