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第3章 Sophomore
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Aurelijaは、千葉のテーマパークや原宿や六本木のような繁華街は好まない。
浅草寺や明治神宮は喜んでいたので、鎌倉に行くことにした。
報国寺、銭洗弁財天 宇賀福神社、高徳院など彼女が興味を示したところを廻ることにした。
「信じられないほど、正確だわ」
時間が読めない車より、電車を選んだ。
乗り換えアプリに従って、降りた電車から次のホームに向かうと電車が来る。
日本人からしたら、当たり前。
だが海外で生活すると時間通りに来ることはラッキー、それを受け入れないとやっていけない。
「5分以上遅れると、遅延証明をくれるんだ」
「それをどうするの?」
「学校や会社に出して、遅刻したのは自分のせいじゃないことを証明するのさ」
「Amatoと約束すると、必ず時間通りに来るのも関係ある?」
「日本では5分前に来ることが暗黙のマナーだ。
アメリカでは、自由なみんなに慣れるまで大変だった」
話しているうちに鎌倉駅に着いた、タクシーで報国寺に向かう。
拝観料を支払い、一緒に抹茶券も購入した。
「日本でデートしているのが、信じられないわ」
竹林の中を二人で散策していると、Aurelijaが独り言のように言った。
「楽しんでる?」
「ええ、人生で一番の体験だわ」
歩き回った後、休耕庵という茶席で抹茶と干菓子をいただく。
竹林を望みながら、抹茶を飲む。
Aurelijaがいなかったら、日本人の俺でも体験しなかっただろう。
「君のお陰で、俺も知らなかった日本の一面を経験したよ」
「こんな穏やかな時間ってあるのね、時の流れがゆっくりな気がする」
俺たちは、竹の間に差し込む日差しや影、通り抜ける風までも楽しんでした。
お茶を頂いた後、枯山水の庭や石畳を堪能してから鎌倉駅まで戻った。
ランチを食べる為に、カレー専門店に入る。
「日本に来て、一番好きになった食べ物がカレーライスだわ」
「母から作り方を習っていたもんね」
「お土産にカレールーを買ったから、リトアニアに帰ったら祖母と母親に食べさせるの」
話していると、カレーライスが運ばれてきた。
カレールーがライスとは別に出されるタイプで、ミニサラダがついたランチセットだった。
「美味しい、味が複雑でプロの味だね。でもAmatoママのカレーの方が好きだわ」
「褒めてくれて、ありがとう」
食後は山道を登って、銭洗弁財天宇賀福神社を目指す。
ゆっくりと歩いて、約30分。鳥居をくぐると地下道を中に入って行く。
受付で蝋燭とお線香代をお支払いしてから、お金を洗うザルをお借りします。
コインをザルに入れて、真剣に洗っているAurelijaが可笑しい。
「Amatoが言っていた、日本にはたくさんの神様がいるってことを堪能した」
「鎌倉だけで49の神社があるから、それだけ神様がいる」
帰る前に、高徳院で鎌倉大仏を見た。
大きさに驚いていたが、約800年前に作られたことを俺から聞いて余計に感動していた。
浅草寺や明治神宮は喜んでいたので、鎌倉に行くことにした。
報国寺、銭洗弁財天 宇賀福神社、高徳院など彼女が興味を示したところを廻ることにした。
「信じられないほど、正確だわ」
時間が読めない車より、電車を選んだ。
乗り換えアプリに従って、降りた電車から次のホームに向かうと電車が来る。
日本人からしたら、当たり前。
だが海外で生活すると時間通りに来ることはラッキー、それを受け入れないとやっていけない。
「5分以上遅れると、遅延証明をくれるんだ」
「それをどうするの?」
「学校や会社に出して、遅刻したのは自分のせいじゃないことを証明するのさ」
「Amatoと約束すると、必ず時間通りに来るのも関係ある?」
「日本では5分前に来ることが暗黙のマナーだ。
アメリカでは、自由なみんなに慣れるまで大変だった」
話しているうちに鎌倉駅に着いた、タクシーで報国寺に向かう。
拝観料を支払い、一緒に抹茶券も購入した。
「日本でデートしているのが、信じられないわ」
竹林の中を二人で散策していると、Aurelijaが独り言のように言った。
「楽しんでる?」
「ええ、人生で一番の体験だわ」
歩き回った後、休耕庵という茶席で抹茶と干菓子をいただく。
竹林を望みながら、抹茶を飲む。
Aurelijaがいなかったら、日本人の俺でも体験しなかっただろう。
「君のお陰で、俺も知らなかった日本の一面を経験したよ」
「こんな穏やかな時間ってあるのね、時の流れがゆっくりな気がする」
俺たちは、竹の間に差し込む日差しや影、通り抜ける風までも楽しんでした。
お茶を頂いた後、枯山水の庭や石畳を堪能してから鎌倉駅まで戻った。
ランチを食べる為に、カレー専門店に入る。
「日本に来て、一番好きになった食べ物がカレーライスだわ」
「母から作り方を習っていたもんね」
「お土産にカレールーを買ったから、リトアニアに帰ったら祖母と母親に食べさせるの」
話していると、カレーライスが運ばれてきた。
カレールーがライスとは別に出されるタイプで、ミニサラダがついたランチセットだった。
「美味しい、味が複雑でプロの味だね。でもAmatoママのカレーの方が好きだわ」
「褒めてくれて、ありがとう」
食後は山道を登って、銭洗弁財天宇賀福神社を目指す。
ゆっくりと歩いて、約30分。鳥居をくぐると地下道を中に入って行く。
受付で蝋燭とお線香代をお支払いしてから、お金を洗うザルをお借りします。
コインをザルに入れて、真剣に洗っているAurelijaが可笑しい。
「Amatoが言っていた、日本にはたくさんの神様がいるってことを堪能した」
「鎌倉だけで49の神社があるから、それだけ神様がいる」
帰る前に、高徳院で鎌倉大仏を見た。
大きさに驚いていたが、約800年前に作られたことを俺から聞いて余計に感動していた。
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