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第2章 Freshman
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「月に1万ドル、年総額12万ドルで契約期間は1年間、Option2年契約の話を持って来ました」
土曜日の朝から俺とBraydenは、ハイウェイを飛ばしてBucolics Cheese FactoryのOfficeに駆けつけた。
Officeでは、工場長、Braydenの親父、Nielsen家の祖父を前に日本から直行して来た蓮央兄貴が話し始める。
日本の外食企業と高級食品販売ネットワークに、Bucolicsの商品を売り込むことに成功したようだ。
「これは基本契約で、売れても売れなくても全量当社が商品を引き取ります。
売り上げが良ければ追加発注をするケースも考えておく必要があるので、話し合いたい」
蓮央兄貴が畳みかける。
Bucolics側は戸惑っているのか、困惑しているようだ。
「どんな商品が高く評価されたんでしょうか?」
工場長は、自社の商品評価が気になるようだ。
「試作品で頂いたブルーチーズは、是非生産してください。
出来れば、全量、当社で買い占めたいほどです」
兄が話しているのは、チーズを葡萄の葉で包みリンゴのブランデーに漬け込んで熟成させているものだ。
芳醇なブランデーの香りを直に感じることができる濃厚なチーズで、れっきとした青かびチーズはチーズ好きには堪らないはずだ。
「ヘーゼルナッツでスモークされたものや、コーヒーをコーティングしたものも高評価です。
工芸品のようなBucolicsの商品は、試食したバイヤーには大好評でした」
兄の報告に、工場側は満足そうだった。
「今、どれくらい用意出来ますか?」
さっそく、購入希望リストを見せながら交渉を開始した。
店側は在庫を確認して、リストを持って来た。
「現在、在庫数はこうなっています。
必要なものがあれば、製品化を急がせましょう」
売れるとなれば、Bucolics側も協力的だった。
最終的に、220ポンド(約100kg)購入して冷蔵便で送る事になった。
蓮央兄貴の提案は、販売契約の提案書としてBucolics側に手渡される。
Bucolics側の提案も検討して、1カ月後には契約を前提に話し合いをすることでお互いに合意した。
「Amato、Braydenと二人で、春休みには起業の手続きをしてもらう。
大学には起業窓口があるはずだ。そこに相談しろ」
「大学に戻ったら、すぐに二人で窓口に行って見るよ」
「進捗具合をメールしろ、こっちで出来ることは協力する」
兄は、俺と話した事を工場長とBrayden本人、親父、祖父に説明している。
向こう側も協力的な様子だ、みんなが握手をして再会を約束した。
兄はとんぼ返りで日本に帰国した。
俺とBraydenは、兄から渡された販売契約書の写しを持って大学に帰って行った。
土曜日の朝から俺とBraydenは、ハイウェイを飛ばしてBucolics Cheese FactoryのOfficeに駆けつけた。
Officeでは、工場長、Braydenの親父、Nielsen家の祖父を前に日本から直行して来た蓮央兄貴が話し始める。
日本の外食企業と高級食品販売ネットワークに、Bucolicsの商品を売り込むことに成功したようだ。
「これは基本契約で、売れても売れなくても全量当社が商品を引き取ります。
売り上げが良ければ追加発注をするケースも考えておく必要があるので、話し合いたい」
蓮央兄貴が畳みかける。
Bucolics側は戸惑っているのか、困惑しているようだ。
「どんな商品が高く評価されたんでしょうか?」
工場長は、自社の商品評価が気になるようだ。
「試作品で頂いたブルーチーズは、是非生産してください。
出来れば、全量、当社で買い占めたいほどです」
兄が話しているのは、チーズを葡萄の葉で包みリンゴのブランデーに漬け込んで熟成させているものだ。
芳醇なブランデーの香りを直に感じることができる濃厚なチーズで、れっきとした青かびチーズはチーズ好きには堪らないはずだ。
「ヘーゼルナッツでスモークされたものや、コーヒーをコーティングしたものも高評価です。
工芸品のようなBucolicsの商品は、試食したバイヤーには大好評でした」
兄の報告に、工場側は満足そうだった。
「今、どれくらい用意出来ますか?」
さっそく、購入希望リストを見せながら交渉を開始した。
店側は在庫を確認して、リストを持って来た。
「現在、在庫数はこうなっています。
必要なものがあれば、製品化を急がせましょう」
売れるとなれば、Bucolics側も協力的だった。
最終的に、220ポンド(約100kg)購入して冷蔵便で送る事になった。
蓮央兄貴の提案は、販売契約の提案書としてBucolics側に手渡される。
Bucolics側の提案も検討して、1カ月後には契約を前提に話し合いをすることでお互いに合意した。
「Amato、Braydenと二人で、春休みには起業の手続きをしてもらう。
大学には起業窓口があるはずだ。そこに相談しろ」
「大学に戻ったら、すぐに二人で窓口に行って見るよ」
「進捗具合をメールしろ、こっちで出来ることは協力する」
兄は、俺と話した事を工場長とBrayden本人、親父、祖父に説明している。
向こう側も協力的な様子だ、みんなが握手をして再会を約束した。
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俺とBraydenは、兄から渡された販売契約書の写しを持って大学に帰って行った。
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