女難の男、アメリカを行く

灰色 猫

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第2章 Freshman

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「彼方たちに会いたかったわ。海人がいつも話題にしていたのよ」

Marika、Minju、Cynthiaの3人に会った母は、少し興奮気味に話していた。
さっそくお土産を出して、まずMarikaに渡す。

「Marikaちゃんは、やっぱり桜だと思った」
扇子を広げたら、ピンク地に白の山桜が描かれていた。

「とっても綺麗、ありがたく頂きますね」

「大事にしないで、どんどん使ってね。
Minjuさんにはソウルが梅の街だと聞いたので、紅梅の扇子にしました」
扇子を受け取ったMinjuの顔が明るくなった。

「私の事を考えて、選んでくれたことが嬉しいです。
ありがとうございます」

「3人には、桃の花、山桜、紅梅と春の花を選んだの。
みんなの仲がずっと続くように」
母の言葉に、3人が感動していた。

連絡が着かなかったNicollやAurelijaたちの分を、母から預かって部屋に置いてきた。
家族で最後の夕食を取る為に、今夜はホテルに泊まる。
着替えて向かったのは、母が予約していたベトナム料理の店だった。

「ホテルのスタッフに聞いたら、日本料理の店は無かったの。
アジア料理では、ここが一番だと聞いて予約しておいた」
生春巻きから始まって、パパイヤと海老の炒め物が出て来た。
フォーが久しぶりで嬉しい、久しぶりにちゃんとした麺類を食べた。
メインの肉の串焼きより米が食べたかったので、焼き飯も注文して舞美と分ける。

「海人はお米が食べたかったのね。炊飯器を買ってあげようか?」

Best Buy家電量販店に象印の炊飯器があると、netに出ていた。
買うなら、日本製がいい」
明日は午前中にチェストと炊飯器を買って、大学に行くことにした。

ホテルに戻って、入浴する。
このホテルを両親が選んだのは、部屋にプライベートバスが付いているからだ。
両親がアメリカに来てから、ホテルは全てバス付きだった。
バスタブにお湯を満たして、ゆっくり出来る幸せを感じる。

「海人が楽しそう」
俺の前に舞美が入ってくる、背中を向けているので後ろから抱きしめた。

「明日から正月明けに帰るまで、シャワー生活なんだ。
ゆっくり味わっても、いいだろう?」

「私と一緒なのも今夜までなのよ。ゆっくり愛して」

「もちろんさ。舞美のお陰で誰も俺には近づいて来ないよ」

「Minjuには気をつけて。彼女は海人が好きだわ」

「Minjuとは、一度も二人だけになった事が無いよ」

「彼女はCynthiaに遠慮してるの。本人も奥手のようだし、遊びで手を出しちゃダメよ」

「気をつけるよ」

湯当たりする前に、バスタブから上がった。
バスローブを着て、足元を拭きあげる。
舞美をベッドまで連れて行くと、押し倒してkissをした。


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