25 / 169
第1章 Start
18
しおりを挟む 正しい制服の着用方法
まず制服のサイズだが、くるぶしが隠れる長さの物を選ぼう。
袖がダブっとしているのは、手元を見られにくくするためです。
攻撃用ロットは腰のベルトにさしましょう。
ダブっとした袖は、攻撃用ロットを隠すのにも効果的です。
足元は歩きやすいピタッとした長いブーツをはきましょう。サンダルは脱げたりして危険だし、足元を狙われると危険だから止めましょう。
ブーツの色は必ず黒にしましょう。
全体的に黒なのに足元だけ色が入る‥差し色とか洒落っ気出してる場合ではありません。
全体が黒だから、どこかに色を入れるとそれだけ目立って攻撃の的になりかねません。絶対に止めましょう。
行動は夜にするとより効果的です。
闇に紛れて、全く見えなくなります。
全く見えなくなるようにするためには、フードを目深にかぶり、ダブっとした袖で手首を隠し(左右それぞれ反対側の袖の中にいれると目立たなくなるでしょう。
制服に何故かついている、絶対に遊び半分で書いたとしか思えない説明書きを見て絶句する。
‥もしかして本気で書いたのか?
まさかな。そんなわけない。
おやっさんを振り向くとおやっさんは‥苦笑いしていた。
「これを書いた奴、俺の先輩なんだけど‥そういう奴だった」
そういう? どういうやつだ?
面白半分にこういうやつかくタイプ? それとも‥厨二なやつ??
「暗殺者っぽいっていうの? ‥とにかくダークな奴だった」
ああ‥暗殺者。
暗殺者は、こんな丈の長い動きにくい服は着ないよ。
僕はちょっと絶句して‥もう一度おやっさんを見た。
おやっさんは‥苦笑いしてるけど‥呆れたっていうより‥どこか懐かしそうな顔。
許してやってくれ、そういうやつなんだ。‥みたいな顔。
僕はそれ以上何かを言うのは止めた。
「わあああああ! 地獄からのお迎えが見える!(それも集団で!! ) 俺は死ぬのか?! それとも、もう死んでいるのか?? 」
「助けてくれ! 俺は悪くない! 俺はただこいつらに命令されて‥! 」
「何だと貴様! 裏切るつもりか!? 」
「ああ! 死神様、これからは心を入れ替えますから何卒地獄に送るのだけは‥! 」
「神様‥私が何をしたっていうんですか‥! 」
僕たちの登場と共に、その場は阿鼻叫喚の地獄絵図となる‥。
きっとそれが、僕たちを見た人の正しい感想だろう。
絶対に、「正義の味方が来てくれた! 」とは思わないだろう。
彼らが浮かべる表情は、ヒーローが来てくれたことに対する歓喜の表情なんかじゃない。絶望だとか畏怖だとかそういった表情だ。
いや‥考え過ぎか?
溺れる者は藁をもつかむ。‥苦しい時現れたなら、きっとどんな奴でも「助かった! 有難い! 」ってなるに違いない‥。
‥ちょっと前向きなこと考えてみるか‥
「わあ! 黒いヒーローが集団で来てくれた! 黒いお揃いかっこいい! 渋い! カラフルレンジャーとは違う落ち着きがある! 」
「お顔を隠すのはヒーローの基本だよね! レンジャーもんも絶対顔見せないしね! 間違いなくヒーローだよね!! 」
‥すみません。自分で言っておきながら自分で意味が解りません。
いいさ‥そういう表舞台の願望は持ったことない。‥きっとこれからも持つことはないだろう。
よい子の皆には「もうキラッキラでまごうことない正義の味方」を夢見て欲しい。
筋骨隆々、笑顔もさわやかで、発想も健全。‥そんなヒーローに助けを求め、更に言うなら「そういうヒーローになりたい! 」って夢見てもらいたい。
例えばザッカさんやシークさんみたいなね。
そっか‥僕はアンバーsideのダーク属性なんだ‥。
黒装束(もはや制服だとは思えない)に着替える仲間たちを見ながら、そんなことを思い‥なんだか「悲しくないのに」涙が流れた。
いいさ。
正義の味方になんてなれなくても、悪人に(地獄への)引導を渡す役目を担えればいい。
それは、きっと僕たちにしか出来ないし、裏方としてこれ以上ない重要な役割だ。
きっと一生、目の前で感謝する人を見ることは出来なくても、だ。
まず制服のサイズだが、くるぶしが隠れる長さの物を選ぼう。
袖がダブっとしているのは、手元を見られにくくするためです。
攻撃用ロットは腰のベルトにさしましょう。
ダブっとした袖は、攻撃用ロットを隠すのにも効果的です。
足元は歩きやすいピタッとした長いブーツをはきましょう。サンダルは脱げたりして危険だし、足元を狙われると危険だから止めましょう。
ブーツの色は必ず黒にしましょう。
全体的に黒なのに足元だけ色が入る‥差し色とか洒落っ気出してる場合ではありません。
全体が黒だから、どこかに色を入れるとそれだけ目立って攻撃の的になりかねません。絶対に止めましょう。
行動は夜にするとより効果的です。
闇に紛れて、全く見えなくなります。
全く見えなくなるようにするためには、フードを目深にかぶり、ダブっとした袖で手首を隠し(左右それぞれ反対側の袖の中にいれると目立たなくなるでしょう。
制服に何故かついている、絶対に遊び半分で書いたとしか思えない説明書きを見て絶句する。
‥もしかして本気で書いたのか?
まさかな。そんなわけない。
おやっさんを振り向くとおやっさんは‥苦笑いしていた。
「これを書いた奴、俺の先輩なんだけど‥そういう奴だった」
そういう? どういうやつだ?
面白半分にこういうやつかくタイプ? それとも‥厨二なやつ??
「暗殺者っぽいっていうの? ‥とにかくダークな奴だった」
ああ‥暗殺者。
暗殺者は、こんな丈の長い動きにくい服は着ないよ。
僕はちょっと絶句して‥もう一度おやっさんを見た。
おやっさんは‥苦笑いしてるけど‥呆れたっていうより‥どこか懐かしそうな顔。
許してやってくれ、そういうやつなんだ。‥みたいな顔。
僕はそれ以上何かを言うのは止めた。
「わあああああ! 地獄からのお迎えが見える!(それも集団で!! ) 俺は死ぬのか?! それとも、もう死んでいるのか?? 」
「助けてくれ! 俺は悪くない! 俺はただこいつらに命令されて‥! 」
「何だと貴様! 裏切るつもりか!? 」
「ああ! 死神様、これからは心を入れ替えますから何卒地獄に送るのだけは‥! 」
「神様‥私が何をしたっていうんですか‥! 」
僕たちの登場と共に、その場は阿鼻叫喚の地獄絵図となる‥。
きっとそれが、僕たちを見た人の正しい感想だろう。
絶対に、「正義の味方が来てくれた! 」とは思わないだろう。
彼らが浮かべる表情は、ヒーローが来てくれたことに対する歓喜の表情なんかじゃない。絶望だとか畏怖だとかそういった表情だ。
いや‥考え過ぎか?
溺れる者は藁をもつかむ。‥苦しい時現れたなら、きっとどんな奴でも「助かった! 有難い! 」ってなるに違いない‥。
‥ちょっと前向きなこと考えてみるか‥
「わあ! 黒いヒーローが集団で来てくれた! 黒いお揃いかっこいい! 渋い! カラフルレンジャーとは違う落ち着きがある! 」
「お顔を隠すのはヒーローの基本だよね! レンジャーもんも絶対顔見せないしね! 間違いなくヒーローだよね!! 」
‥すみません。自分で言っておきながら自分で意味が解りません。
いいさ‥そういう表舞台の願望は持ったことない。‥きっとこれからも持つことはないだろう。
よい子の皆には「もうキラッキラでまごうことない正義の味方」を夢見て欲しい。
筋骨隆々、笑顔もさわやかで、発想も健全。‥そんなヒーローに助けを求め、更に言うなら「そういうヒーローになりたい! 」って夢見てもらいたい。
例えばザッカさんやシークさんみたいなね。
そっか‥僕はアンバーsideのダーク属性なんだ‥。
黒装束(もはや制服だとは思えない)に着替える仲間たちを見ながら、そんなことを思い‥なんだか「悲しくないのに」涙が流れた。
いいさ。
正義の味方になんてなれなくても、悪人に(地獄への)引導を渡す役目を担えればいい。
それは、きっと僕たちにしか出来ないし、裏方としてこれ以上ない重要な役割だ。
きっと一生、目の前で感謝する人を見ることは出来なくても、だ。
3
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる