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第1章 Start
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火曜日、授業の初めに新入生の1分間スピーチが有った。
聞きながら、メモを取る。
驚いたのは、日本人の藤林茉莉花がいたことだ。
アメリカの女子大生では珍しい、ショートボブの髪型が目を引く。
ちゃんとメイクもしていて、ロングスカートに小花柄のブラウスが似合っていた。
新入生がスピーチをした後、在校生が一人ずつ10秒スピーチをしていく。
俺が話している時、藤林が一瞬驚いた表情をしたのが見えた。
2時限目の学術英語の授業が終わると、彼女から日本語で話しかけられる。
『Amatoさん、日本人がいると思って無かったので驚きました』
「君と話すのは嬉しいけど、英語にしてくれる?
俺は英語が本当に身に付くまで、日本語は封印してるんだ」
「ごめんなさい、事情を知らなくて」
「いや、気にするな。俺が自分で決めてる事だから」
俺たちが話していると、みんながやってきた。
「Amato、彼女を紹介してよ」Cynthiaの機嫌が悪い。
「俺も今、話したばかりだ。Marikaでいいんだよな?」
「Marika Fujibayashi です。普段は、Maryでお願いします」
「Mary、歓迎するよ。Faruqだ、よろしく」
Cynthia、Minju、Jackyが続けて挨拶して、友達の輪が広がって行く。
友人は増えたが、課題は一人ですることが多い。
俺は常に発声しながら勉強するので、自習室に籠っている。
日曜日は天気が良かったので、外のベンチで課題をやっていた。
「Amatoが外で課題をしてるって、珍しいね」
「自習室が空いてなかったんだ」
エストニアから来ているAurelijaが話しかけて来た。
見慣れない女子と一緒だ、金髪碧眼で背が高い。
「美人から話しかけられたら、日本人は緊張して面白い事も言えないよ」
「モテるくせに。いつも周りに女の子がいるじゃない」
「あれは勉強仲間だ。アメリカに来て、誰ともデートしてない」
「本当に?」
「残念ながら、大学の外はWalmartとAsian Food to goしか行った事が無いよ」
「それは気の毒ね、私がデートしてあげようか?」
「せっかくのお誘いだ。二人に日本のお茶をご馳走したい」
「素敵、どうしたらいい?」
「お湯を沸かす必要があるので、キッチンルームを借りてくれる?」
「じゃあ、先に帰って部屋を確保するね」
二人が寮に戻って、すぐにメッセージが着た。
自分の部屋に戻り、茶器セットをキャリーバッグから取り出す。
ホームシックになった時に心を落ち着かせる為、祖母が待たせてくれたものだ。
俺は、収納ケースを抱えて女子寮に向かった。
聞きながら、メモを取る。
驚いたのは、日本人の藤林茉莉花がいたことだ。
アメリカの女子大生では珍しい、ショートボブの髪型が目を引く。
ちゃんとメイクもしていて、ロングスカートに小花柄のブラウスが似合っていた。
新入生がスピーチをした後、在校生が一人ずつ10秒スピーチをしていく。
俺が話している時、藤林が一瞬驚いた表情をしたのが見えた。
2時限目の学術英語の授業が終わると、彼女から日本語で話しかけられる。
『Amatoさん、日本人がいると思って無かったので驚きました』
「君と話すのは嬉しいけど、英語にしてくれる?
俺は英語が本当に身に付くまで、日本語は封印してるんだ」
「ごめんなさい、事情を知らなくて」
「いや、気にするな。俺が自分で決めてる事だから」
俺たちが話していると、みんながやってきた。
「Amato、彼女を紹介してよ」Cynthiaの機嫌が悪い。
「俺も今、話したばかりだ。Marikaでいいんだよな?」
「Marika Fujibayashi です。普段は、Maryでお願いします」
「Mary、歓迎するよ。Faruqだ、よろしく」
Cynthia、Minju、Jackyが続けて挨拶して、友達の輪が広がって行く。
友人は増えたが、課題は一人ですることが多い。
俺は常に発声しながら勉強するので、自習室に籠っている。
日曜日は天気が良かったので、外のベンチで課題をやっていた。
「Amatoが外で課題をしてるって、珍しいね」
「自習室が空いてなかったんだ」
エストニアから来ているAurelijaが話しかけて来た。
見慣れない女子と一緒だ、金髪碧眼で背が高い。
「美人から話しかけられたら、日本人は緊張して面白い事も言えないよ」
「モテるくせに。いつも周りに女の子がいるじゃない」
「あれは勉強仲間だ。アメリカに来て、誰ともデートしてない」
「本当に?」
「残念ながら、大学の外はWalmartとAsian Food to goしか行った事が無いよ」
「それは気の毒ね、私がデートしてあげようか?」
「せっかくのお誘いだ。二人に日本のお茶をご馳走したい」
「素敵、どうしたらいい?」
「お湯を沸かす必要があるので、キッチンルームを借りてくれる?」
「じゃあ、先に帰って部屋を確保するね」
二人が寮に戻って、すぐにメッセージが着た。
自分の部屋に戻り、茶器セットをキャリーバッグから取り出す。
ホームシックになった時に心を落ち着かせる為、祖母が待たせてくれたものだ。
俺は、収納ケースを抱えて女子寮に向かった。
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