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第1章 Start
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「誰よ、あのグラマーな茶髪女?」
「私たち、まったく無視されたよね?」
CynthiaとMinjuが追求してくる。
俺は、施設案内のボランティアで知り合った事を説明した。
会場にはディナーが用意されていて、カフェスタイルで好きなものを選べる。
来場したメンバーから順番に提供されるので、俺たちも列に並んで受け取った。
食べながら会場を見渡すと、30分ぐらいで留学生のメンバーが揃っている。
ステージに異文化交流サークルのメンバーが出てきて、スピーチの後に歓迎の歌を歌った。
大騒ぎのビンゴ大会を挟んで、Dance Nightになだれ込む。
留学生が20人くらいのはずだが、ダンスフロアには50人以上が踊っていた。
Nicoleたち南米3人娘は、極限まで露出したドレスで目のやり場に困る。
異次元のダンスを魅せる野郎もいて、みんなノリがいい。
30分ほどロックが流れていたが、DJが突然スローな曲を流した。
一瞬で周りの男女がカップルになり、チークダンスを踊り始める。
Cynthiaが俺に抱きついてきて、密着したままリードしてくれた。
スローな曲が終わるタイミングで、灯りが暗くなる。
「kissして」
Cynthiaの言葉に誘われて、俺は唇を重ねた。
灯りが戻りロックが流れて、みんながまた踊り始める。
「疲れたわ」「俺もだ」
俺達は、壁際の椅子が並んでいる場所に座った。
「Amatoが、本気でKissしてくれなかった」
「俺たち、まだそんな仲じゃないだろ」
「じゃあ、次はしてくれる?」
「その時次第だ」
「もう疲れた、帰りたい」
俺の返事が気に入らないのか、Cynthiaは機嫌が悪い。
「判った、送っていく」
JackieとMinjuを探して帰ると伝えたら、一緒に帰ることになった。
午後8時過ぎなのに夕焼けの中を、女子寮まで歩きながら俺は沈黙を守る。
「Amatoたちがkissしてた」Minjuが余計な事を言い出す。
「二人はしなかったのか?」俺は聞き返した。
「カップルダンス、踊ってないもん」
「Minju、許してくれ。俺はダンスが踊れないんだ」
Jackieが謝った。
「俺もCynthiaがリードしてくれなければ、踊れなかったよ」
「私が頑張ったのに、Amatoは本気でkissしてくれなかった」
Cynthiaは、まだ俺を責める。
気まずい空気の中、俺はもっと無口になって歩く。
やっと寮に到着すると、二人がエスコートを感謝するハグをしてくれた。
許された気がして、少し心が軽くなる。
自分の寮に戻り、疲れた体にシャワーを浴びて頭を冷やした。
ベッドに横になって今夜の事を考えていると、iPhoneがメッセージの着信を伝える。
【今すぐ、逢いたい】
「私たち、まったく無視されたよね?」
CynthiaとMinjuが追求してくる。
俺は、施設案内のボランティアで知り合った事を説明した。
会場にはディナーが用意されていて、カフェスタイルで好きなものを選べる。
来場したメンバーから順番に提供されるので、俺たちも列に並んで受け取った。
食べながら会場を見渡すと、30分ぐらいで留学生のメンバーが揃っている。
ステージに異文化交流サークルのメンバーが出てきて、スピーチの後に歓迎の歌を歌った。
大騒ぎのビンゴ大会を挟んで、Dance Nightになだれ込む。
留学生が20人くらいのはずだが、ダンスフロアには50人以上が踊っていた。
Nicoleたち南米3人娘は、極限まで露出したドレスで目のやり場に困る。
異次元のダンスを魅せる野郎もいて、みんなノリがいい。
30分ほどロックが流れていたが、DJが突然スローな曲を流した。
一瞬で周りの男女がカップルになり、チークダンスを踊り始める。
Cynthiaが俺に抱きついてきて、密着したままリードしてくれた。
スローな曲が終わるタイミングで、灯りが暗くなる。
「kissして」
Cynthiaの言葉に誘われて、俺は唇を重ねた。
灯りが戻りロックが流れて、みんながまた踊り始める。
「疲れたわ」「俺もだ」
俺達は、壁際の椅子が並んでいる場所に座った。
「Amatoが、本気でKissしてくれなかった」
「俺たち、まだそんな仲じゃないだろ」
「じゃあ、次はしてくれる?」
「その時次第だ」
「もう疲れた、帰りたい」
俺の返事が気に入らないのか、Cynthiaは機嫌が悪い。
「判った、送っていく」
JackieとMinjuを探して帰ると伝えたら、一緒に帰ることになった。
午後8時過ぎなのに夕焼けの中を、女子寮まで歩きながら俺は沈黙を守る。
「Amatoたちがkissしてた」Minjuが余計な事を言い出す。
「二人はしなかったのか?」俺は聞き返した。
「カップルダンス、踊ってないもん」
「Minju、許してくれ。俺はダンスが踊れないんだ」
Jackieが謝った。
「俺もCynthiaがリードしてくれなければ、踊れなかったよ」
「私が頑張ったのに、Amatoは本気でkissしてくれなかった」
Cynthiaは、まだ俺を責める。
気まずい空気の中、俺はもっと無口になって歩く。
やっと寮に到着すると、二人がエスコートを感謝するハグをしてくれた。
許された気がして、少し心が軽くなる。
自分の寮に戻り、疲れた体にシャワーを浴びて頭を冷やした。
ベッドに横になって今夜の事を考えていると、iPhoneがメッセージの着信を伝える。
【今すぐ、逢いたい】
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