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第一四章 挑戦
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ECサイト実現の為に、関連する会社を訪ねて要望や問題点を聞いて回る。
地味な作業だが、各部門を纏めていくためには必要な作業だ。
1カ月を過ぎた頃、事態は一気に動いた。
聖苑と一緒にプロジェクトの3人は、社長室長に呼ばれた。
「明日、東京で重要な会議がある。
全員、スーツで参加だ。
君たちのプロジェクトだけではなく、会社の命運が掛かっている。
勿論、守秘義務は守るように」
翌朝、新幹線で東京に向かった。
東京駅に支社から迎えが来ていて、車に乗せられる。
着いたのは、大手銀行の地下駐車場だった。
エレベーターで、上階に上がる。
案内されたのは会議控え室で、会議場の様子がモニターで見える。
「一ノ瀬様、会議室へ案内いたします」
秘書らしき女性が、聖苑を呼びに来た。
ついて行くと、父親の社長以下、専務、常務が座っていた。
末席に座ると、向こう側に4人が座っている。
その後、3人が入場して上座に座った。
司会者が、銀行の執行役員だと名乗る。
「只今より一ノ瀬流通グループによる株式会社フィーデス買収について、最終確認を行います」
突然の宣言に、驚いた。
株式会社フィーデスといえば、老舗のカタログ通販会社だ。
カタログからECサイトへ移行して、衣類やファッション小物の販売では中堅規模だ。
designがオシャレで、固定客をがっちり捕まえてると評判のはずだが。
それを一ノ瀬グループが買収するなんて、知らなかった。
ただ銀行の仲介が有った事は、容易に推測出来る。
銀行の執行役員が、資料を説明していく。
大まかに言えば、フィーデスはカタログからECサイトに移行するのが遅すぎた。
移行する期間に出した巨額の赤字とECサイト構築の投資負債に、耐えきれなくなった。
メインバンクが倒産する前に、新たなスポンサーを仲介する。
それに、ECサイト運営に乗り出そうとする一ノ瀬流通グループが選ばれた。
一の瀬側からすれば、一から立ち上げる手間も時間も省略出来る。
運営のノウハウもECサイトの知名度も、全て手に入ると言うわけだ。
地味な作業だが、各部門を纏めていくためには必要な作業だ。
1カ月を過ぎた頃、事態は一気に動いた。
聖苑と一緒にプロジェクトの3人は、社長室長に呼ばれた。
「明日、東京で重要な会議がある。
全員、スーツで参加だ。
君たちのプロジェクトだけではなく、会社の命運が掛かっている。
勿論、守秘義務は守るように」
翌朝、新幹線で東京に向かった。
東京駅に支社から迎えが来ていて、車に乗せられる。
着いたのは、大手銀行の地下駐車場だった。
エレベーターで、上階に上がる。
案内されたのは会議控え室で、会議場の様子がモニターで見える。
「一ノ瀬様、会議室へ案内いたします」
秘書らしき女性が、聖苑を呼びに来た。
ついて行くと、父親の社長以下、専務、常務が座っていた。
末席に座ると、向こう側に4人が座っている。
その後、3人が入場して上座に座った。
司会者が、銀行の執行役員だと名乗る。
「只今より一ノ瀬流通グループによる株式会社フィーデス買収について、最終確認を行います」
突然の宣言に、驚いた。
株式会社フィーデスといえば、老舗のカタログ通販会社だ。
カタログからECサイトへ移行して、衣類やファッション小物の販売では中堅規模だ。
designがオシャレで、固定客をがっちり捕まえてると評判のはずだが。
それを一ノ瀬グループが買収するなんて、知らなかった。
ただ銀行の仲介が有った事は、容易に推測出来る。
銀行の執行役員が、資料を説明していく。
大まかに言えば、フィーデスはカタログからECサイトに移行するのが遅すぎた。
移行する期間に出した巨額の赤字とECサイト構築の投資負債に、耐えきれなくなった。
メインバンクが倒産する前に、新たなスポンサーを仲介する。
それに、ECサイト運営に乗り出そうとする一ノ瀬流通グループが選ばれた。
一の瀬側からすれば、一から立ち上げる手間も時間も省略出来る。
運営のノウハウもECサイトの知名度も、全て手に入ると言うわけだ。
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