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第十二章 新機軸
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10月中旬、マスコミ嫌いで有名な一ノ瀬社長がnet biz todayに登場した。
今をときめく娘の聖苑と、一緒の登場である。
「お忙しい中、お二人をお迎え出来て大変光栄です」
「何でここまでニュースになるか、わからん」
一ノ瀬社長は不機嫌だ。
「solemnity買収が、世間を騒がせました」
「日本のM&A市場は21兆円ある。
80億の買収など、100位にも入らないだろう」
「企業レベルでは、そうでしょう。
ただ今回は娘さんの一ノ瀬聖苑さんに、社長個人が55億貸したことが話題になっています」
「勝算があったから貸した、それだけだ」
「勝算とは?」
「聖苑の企画書は、ほとんどうちの社員が考えていた。
あらゆる部門の若手が、手弁当で応援している。
2度目に持って来た事業計画書は、外資の投資銀行がお金を出すレベルだった」
「社長が貸さなくても、お金は集まった?」
「それぐらい、高レベルだったということだ」
「聖苑さん、これは合ってますか?」
「父の言う通りです。
私は質問しかしてません、解決策はみんなグループの仲間が考えてくれました」
「理想的なプロジェクト運営です。
55億円借りるって、怖くないですか?」
「solemnityの人達を見てると、不安は無かったです」
「肝が座ってらっしゃる」
「元々、黒字の企業でしたし、製品を疎かにしない限り成功するって思ってました」
「社長を断ったとか」
「いちファンでいたいんです。
一般のお客様のように、外から文句は言いますよ」
「社長の後継者として、どうでしょう?」
「まだまだ修行が足りません。まあ今回の事で卵から孵ったヒヨコですね」
「失敗した時の約束が話題ですが?」
「娘が言わない限り、言いません」
「聖苑さん、今やりたいことはありますか?」
「ええ、アイデアは父に話してます」
「社長いかがでしょう?」
「どうやってアイデアを実行するか、検討中です。
正式に決まった時はまた発表しますよ」
「本日は出演頂いて、ありがとうございました」
無事に放送は終った。
今をときめく娘の聖苑と、一緒の登場である。
「お忙しい中、お二人をお迎え出来て大変光栄です」
「何でここまでニュースになるか、わからん」
一ノ瀬社長は不機嫌だ。
「solemnity買収が、世間を騒がせました」
「日本のM&A市場は21兆円ある。
80億の買収など、100位にも入らないだろう」
「企業レベルでは、そうでしょう。
ただ今回は娘さんの一ノ瀬聖苑さんに、社長個人が55億貸したことが話題になっています」
「勝算があったから貸した、それだけだ」
「勝算とは?」
「聖苑の企画書は、ほとんどうちの社員が考えていた。
あらゆる部門の若手が、手弁当で応援している。
2度目に持って来た事業計画書は、外資の投資銀行がお金を出すレベルだった」
「社長が貸さなくても、お金は集まった?」
「それぐらい、高レベルだったということだ」
「聖苑さん、これは合ってますか?」
「父の言う通りです。
私は質問しかしてません、解決策はみんなグループの仲間が考えてくれました」
「理想的なプロジェクト運営です。
55億円借りるって、怖くないですか?」
「solemnityの人達を見てると、不安は無かったです」
「肝が座ってらっしゃる」
「元々、黒字の企業でしたし、製品を疎かにしない限り成功するって思ってました」
「社長を断ったとか」
「いちファンでいたいんです。
一般のお客様のように、外から文句は言いますよ」
「社長の後継者として、どうでしょう?」
「まだまだ修行が足りません。まあ今回の事で卵から孵ったヒヨコですね」
「失敗した時の約束が話題ですが?」
「娘が言わない限り、言いません」
「聖苑さん、今やりたいことはありますか?」
「ええ、アイデアは父に話してます」
「社長いかがでしょう?」
「どうやってアイデアを実行するか、検討中です。
正式に決まった時はまた発表しますよ」
「本日は出演頂いて、ありがとうございました」
無事に放送は終った。
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