上 下
100 / 322
第六章 イベント

11

しおりを挟む
栗栖千鶴のビキニの衣装グラビアは、男性週刊誌に決まった。
未公開だった男弓使いの真凛とペアで、マンガ週刊誌にも掲載される。
春木プロデューサーから直々に連絡が入って、結と千鶴のラジオとfortunaTVに出演する事になった。

「たった一言で世界が変わったな」田中氏が嬉しそうだ。
SNSも、アンチより味方が上回っている。
まあ、すぐに手のひらを返すんだろうが。
未公開だった男性弓使いの衣装で、千鶴の撮影を見ていた。

「CGが実写になったね」聖苑が言った。

「始めから千鶴だったら、俺は無名のままだった」

「いや、別のところから出て来てるよ」聖苑が言った。

「当然ですよね」月奈が言う。
どうやら俺の周りは、強気の女ばかりだ。

……

水無瀬結と栗栖千鶴のラジオに出演した。

「今日のゲストは、出雲真凛ちゃんです」

「真凛です、よろしくお願いします」

「今日の衣装が、可愛くて素敵」

「クラシックなセーラーワンピースです。五部袖が可愛いの」
立ち上がって、同時配信のカメラに見せる。

「みんなHPでも、見てね」

「solemnityの専属モデル、おめでとうございます」
二人が褒めてくれる。

「ありがとうございます」

「あの寸劇、私達も出たかった」結が言う。

「プロデューサーは、CMに出てる子は契約があるって言ってた」
俺が代弁した。

「今更だけど、何で莉緒だったの?」千鶴が尋ねてる。

「他のメンバーには無い気迫が伝わった、実は私も怖かった。
必死で誰にするか、考えたんだ」

「それが、あのシーンになったって事?」

「そう、偶然の産物だよ」

「綺麗だったよね」結が思い出していた。

「映画みたいだった。やっぱり私がやりたかった」
相変わらず、千鶴は欲張りだった。

「あれから莉緒ちゃん、明るくなった」結が教えてくれる。

「吹っ切れたのかな。積極的になって研究生を引っ張ってる」千鶴もよく見ていた。

「それは良かった、心配だったんだ」

「眠ってたお姫様を、真凛ちゃんがkissで起こしちゃった」
結の上手い締めで、番組は終わった。

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

感じやすいぼくの話

BL / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:873

君が望むなら、俺が全部叶えてみせる

BL / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:26

気づいたら記憶喪失だった

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:19

【毎日更新】元魔王様の2度目の人生

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:462pt お気に入り:92

みなしご白虎が獣人異世界でしあわせになるまで

BL / 完結 24h.ポイント:49pt お気に入り:435

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:975

処理中です...