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【番外編】
4.【大学三年生/冬】宇山と初めてのラブホ ②
しおりを挟む「……泡、すっごいね」
そうして俺は今、なぜか井田の股の間に抱かれて泡風呂に浸かっている。
せっかく鏡に囲まれてても、この状態の自分を客観的に見るのはなんだか落ち着かなくて、ひたすら目の前の泡を眺めるしかない。でかい男が二人入っても余裕なサイズのバスタブの中、今もジェットバスで泡がどんどこ生産されている。
「な。入浴剤って普通にそこら辺で売ってんのかなー」
「あー、うーんどうだろねー」
ていうか、ナチュラルに乳首いじるのはやめてください。七瀬みたいに乳首でイったりはしなくても、これが普通に気持ちいいから困る。泡で隠れてて全然見えないけど、実は二人とも完勃ちだし、腰にはずっと井田のちんこが当たってるし。
「……それ、一回舐めとく?」
「んー、もったいないからいいや。それに、今日は宇山が気持ちよくなる日だし?」
ちょっと前かがみになって振り向くと、井田の胸にもたれかかるように引き戻された。井田が泡風呂の支度をしてる間にトイレで尻の準備はしてきたし、まあ、俺もやる気ではあるんだけど……。
後ろから抱きしめた状態でしゃべられると、首筋の辺りに唇が当たってくすぐったい。ていうか、よく考えたら今まで井田と二人きりでHしたことなんてなくて、この甘くなりそうな空気をどうしたらいいのかが分からない。ぬるま湯なのに顔が熱い。助けてくれたためしはなくても、有川はそこにいるだけで役に立ってたんだって今さら気が付いた。
股の間に俺を囲ったままの井田は、左手でちんことタマをめくって、穴の外側を右手の指先でそっと撫でてくる。たったそれだけの動きがこんなに気持ちいいとか、ほんとなんでこんなことになってんだろ。
「井田」
「ん、ちょっとだけ。ほら、ローションなくても入りそうじゃね?」
ちょっとだけなんて言っておきながら、井田は俺のちんこやタマをさすりながら指をゆっくり挿れると、穴の中で指先だけを揺らし始めた。
「すげ。なあなあ、これ何本か分かる?」
「ん、んん、二本」
「当たりー。あー、こんなに入るようになって俺マジで嬉しいんだけど」
それから、外側にある親指で会陰をこすりながら、中に挿れた二本の指ではただ穴を拡げるようにぐるぐると円を描く。前立腺には触れてないのに、うなじに吸い付かれるとぞわぞわして力が抜けそうになった。
「あっ、ちょ、動かすの禁止。お湯入りそう」
「ええー。んじゃ、ちょっとそこに立ってみて?」
「ん」
とにかく吸い付いてくる井田の唇から逃れたくて、言われるがままに立ち上がった。
コーティングでもされてるのかまったく曇る気配のない大きな鏡には、ちんこガチガチで胸から上を上気させた俺が映っている。冷たい鏡に両手をついて少し尻を突き出すと、井田は風呂の泡をすくって自分のちんこに撫でつけ、さっきまで自分の指が埋まってた俺の尻の穴にその先端をあてがった。
「わ、それっ」
「なあ宇山、このまま挿れたい。誕生日だし生で挿れていい?」
「……お前の誕生日じゃないじゃん」
「ん、だから誕生日プレゼント。すっげえ気持ちよくしてやるし」
ええー、プレゼントが自分の生ちんこってどういう発想……。
でも、ちょっと腰を進めたら入ってしまいそうな井田のちんこが、俺も今すぐに欲しい。本当はお互いのためにゴムを着けた方がいいのはわかってるけど、その少しの時間すらも惜しい。
答えの代わりにこっちから穴を先端に押し付けると、井田は少しうつむいた俺のうなじに笑いながら吸い付いた。ああ、また力が抜ける。
「あ、あ、あ」
井田のちんこが後ろから俺の尻の穴に入ってくる。初めての生ちんこだ。ローションを使ってないせいかもしれないけど、いつもより内側を撫でられる感覚が強い。井田が時々戻りながらゆっくりと奥に進むと、そのたびにぞくぞくと肌が泡立った。
あー、もう何これ。本当はプラグやディルドなんかより井田のちんこの方が好きだとは思ってたけど、これはもっと好きかもしんない。
「あー、すげー気持ちいい。宇山、生で入ってんの分かる?」
「ん、分かる。見たい」
「マジで? 手すりつかまって。こっち、自分で足上げられそう?」
左側の一番大きな鏡で見えるように、手をついてた鏡の右側の手すりにつかまった。左足をバスタブのフチに乗せながら自分で左の尻たぶを割り開く。ちょっと右に身体を傾けてぐらついた俺を支えるように、井田も手すりにつかまって俺のへそ辺りを左手で抱えた。
「う、わ」
本当に井田とつながってる。初めて見たそれから目が離せない。
井田とやるようになってから毛が絡むのも剃るのも面倒で永久脱毛したけど、俺の黒ずんだ穴は七瀬と比べたら男の尻って感じが強い。だけど、そこにもっと黒いちんこが入ってるのを見ると、やっちゃいけないことをやってるみたいで興奮した。
そのまま井田がゆっくりと腰を引くと、カリで穴のフチがめくられるとこまでがはっきり見える。尻たぶをつかんでいる左手の指先を伸ばしてそこに触れてみたら、それは確かに俺の尻の穴で……。
「ん、ああ、すご。こんなに、井田のちんこで拡がってる」
「エッロ……。なあ宇山、俺がいつも見てんのこれだから覚えといてよ」
「んっ」
足を上げたまま滑らないように両手で手すりにすがりつくと、井田が浅い所──真ん中よりちょっと左にある俺の前立腺──を小刻みに突き始めた。ローションなんて使ってないのに穴の中をかき混ぜるような水音と、足元で泡風呂が波立つ音がバスルームに響く。
井田は最初にやった時から俺よりも俺の気持ちいい所を知ってて、今もそこを的確に攻めてくる。だけど、それだと今日はなんだかさみしい。
「あっあっあっあっ」
「は、すっげ。先走りだけでこんなに滑る」
「あ、井田っ、井田ぁ……っ、もっと、ちゃんと挿れてっ」
「宇山、奥の方がいいんだ?」
「んっ、全部がいいっ」
「……はあー、くっそかわいい。お前エロすぎー」
井田が一旦動きを止めて、俺の身体を両腕で抱きしめながらゆっくりとちんこを奥に挿れてきた。身体の中がじわじわと満たされる感覚に足が震える。
「なあ、どんな感じ?」
「は、あ、すご、井田でいっぱい。いっぱいで、気持ちい。動いてないのになんで? マジでこれやばい」
「あー俺もすげー気持ちいい。でものぼせたらまずいし、今は一回イっといて?」
手早く終わらせるために井田がまた浅い所を小刻みに攻め始めると、上下に揺さぶられる俺のちんこから先走りが飛び散って正面の鏡を汚した。最初の時のトコロテンは例外で、七瀬みたいに中イキできない俺はちんこにも刺激がいる。井田は俺の腰を支えていた手で俺のちんこを捕まえて、腰の動きとは逆にしごいてスパートをかけた。
「あーっ、ちんこ気持ちいい、井田ぁっ、ちんこ気持ちいっ! あっ、あ、あ、中も! あっああ、あ、駄目っ、駄目イきそっもうイくっ!」
「宇山っ、宇山、このままイっていい?」
「ん、出してっ、中に出してっ! やっ、ぁあっ、駄目イくっ、イくイく!」
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