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序章
第十話 家族
しおりを挟む「手先が器用なんだな」
私がほつれた衣服を手直ししているところを、あの子は興味深そうにまじまじと見ていた。
感心したように呟くあの子が愛おしくて、素直な気持ちで私を褒めてくれるのが嬉しくて、私の顔はだらしなく緩む。
「実はそんなことないのよ。今でも時々失敗するわ」
照れ隠しに私はあの子に昔話を聞かせる。
小さい頃はよく針を指に刺してしまったこと。頑張って刺繍を施したハンカチを受け取って貰えなくて悲しかったこと。それでも刺繍をするのは楽しくて好きだということ。
話すのが得意ではない私の拙い物語を、あの子はうんうんと頷きながら聞いてくれる。
「羨ましい、な」
一通り話が終わった後に、あの子はポツリと呟いた。
なにが?、と不思議に思った私が聞き返せば、あの子はどうやら無意識に言っていたようで、すこし焦りながらも私に答える。
「君の刺繍はとても、綺麗だから。
それを送って貰えるのは、羨ましいと思ったんだ」
はにかみながらもゆっくりとそう言ったあの子は、照れくさそうに頬をかいた。
その仕草になぜか私の胸はきゅう、と苦しくなる。でも、それが嬉しくもあって幸せで堪らない気持ちになる。
「もし、良かったらなんだけど……
貴方のハンカチに刺繍を施してもいいかしら」
「っ、もちろんだ!」
あの子は本当に嬉しかったようで、刺繍が完成するまでの数日間はずっと落ち着きがなかった。
完成品を渡した時のあの子の様子ったら、まるでずっと欲しかった玩具を手に入れた幼い子みたいで。
「これからも着るものがほつれたりしたら頼ってね」
「それは、心強いな」
ついでに可愛い刺繍も入れてあげるわ、と私が笑えば、
楽しみにしてる、と彼も笑った。
あの子はそれからずっとあのハンカチを肌身離さず持っていた。
私が死んだ後も持っていてくれたのかしら。
もしそうなら、嬉しいわ。
***
久しぶりに夢を見た気がする。
と言うのも、教官の授業があった日は疲れ果てて寝たらいつの間にか朝なんてことが多くて、夢を見る暇もなかった。
気分よく伸びをしながら、私はベッドから上体を起こす。
あの子の夢を見るだけでこんなにも幸せな気持ちになる自分の単純さに笑えてしまうわ。すぐに寂しくなるのだけどね。
でも、しょうがないわよね。だって私は知ってしまった。
本当の幸せを。あの甘美な時間を。
そして、それをもう一度手に入れられるかもしれないチャンスが今この手の中にある。
今度は絶対に手放したりしないわ。
邪魔をさせない。誰にも奪わせない。
ああ、はやく会いたいわ。
護身術と魔法術の授業を受けるようになってから早数日、私は今日も今日とて自主鍛錬に精を出す……
と、言いたいところでしたが、今日は久しぶりに父が帰って来るそうです。
前世ではあまり記憶にない父。
仕事にまじめで優秀で、更には王からの信頼もある。
一年のほとんどを他国で過ごしている彼とはただでさえ顔を合わせる機会が少ない。
それに加え前世の私は勉学に手一杯で、まともに会話できた覚えすらないですわ。
まあ、もう既に王家と婚約を結んだ私なんて彼にとっては用済みでしょうし。
家族関係を良くしようなどとは今更すぎて考えもしませんわね。
過去を思い出していれば、いつの間にか綺麗に着飾った私の姿が鏡に映っていた。
真っ赤なドレスに身を包んだ幼い私が面倒くさそうな顔をしている。
「わたくし、赤色って好きじゃないのよね」
なんとなく呟いただけだったのだが、周りにいた使用人たちはビクリと肩を震わせる。
「ですが、赤色は奥様のお好きな色で」
「違うドレスにいたしましょうか?」
「でも、よくお似合いですよ。ねえ?」
口々に私の顔色を窺う使用人たち。
なにをそんな大げさに……と思ったが、はたと原因に思い当たった。
もしかして、私が以前のように泣き喚くと思ってます?
まあ、失礼しちゃうわ!
あれは王子への嫌がらせと、母への反抗のためにやっただけですのに!
あの時の高揚感と言ったら!ああ、いま思い出してもーー。
「ふふっ」
つい笑みがこぼれてしまった。
使用人たちは先ほどまで忙しなく動かしていた口を一斉に閉じる。
「ごめんなさいね、ドレスはこれでいいわ」
続けてちょうだい、とお願いすれば使用人たちは慌てて元の作業に戻っていく。
まるで私の気が変わらない内にとでも考えてそうで面白い。別に文句なんて言わないのに。
鏡に映る私は可笑しそうに笑っていた。
***
そういえば、父の迎えをまともにするのはこれが初めてじゃないかしら。
前世では父が帰ってくる姿を見たらすぐに机に戻されていたし、食事の時も頭がいっぱいで何を話したのか全く覚えていませんわ。
まあ、どうせ他愛のない話でしょうし。
着替えが終わってから自室で紅茶とお茶菓子を楽しんでいれば、父の帰還を知らせるベルの音が聞こえてきた。
私を迎えに来た使用人にお礼を言いつつ玄関まで歩を進める。
もし、なにか話しかけられたらどうしましょう?
ちゃんと当たり障りのない会話ができるかしら?
そんな不安を少しだけ覚えたが、どうせ考えるだけ無駄だと頭を振る。父が私に興味を示すわけないもの。
私は既に玄関にいた母の少し後ろに隠れるようにして父の帰りを待った。
「「お帰りなさいませ、旦那様」」
「うん、ただいま。出迎えありがとね」
ドアの開く音と共に使用人たちの揃った挨拶が聞こえ、それに父がフランクに応えた。
少し驚いたが、どうやら父は使用人にも分け隔てなく接する人格者らしい。
知らなかったわ。自分の父親のことなのにね。
お互いにお互いを知ろうとさえしなかったのだから当たり前ですけど。
自嘲的な笑みを浮かべつつこっそりと影から父を観察していれば、彼は上機嫌に母へと近づいて行く。
「いま戻ったよ、僕の愛する人」
「お帰りなさい、あなた」
そうして二人はお互いを慈しむように抱き合い口づけを交わした。
・・・。
?!?!
私は先ほどの衝撃を軽く思うほどの衝撃に思わず目を見開いた。
驚きで開いた口がふさがりませんわ……私の両親ってこんなに良好な間柄だったの?!
だって前世の食卓では会話なんて碌になかったし、空気もピリピリしてたもの。もっと、なんといいますか……冷え切った仲だと思っていたわ。
抱き合う二人を幽霊でも見るような目で見ていれば、父が私に気が付いたようで駆け足でこちらにやって来る。
いや、なんでですの?!
まさか存在を認知されるとは思っていなかったし、先ほどの衝撃的な光景も相まって、私の頭は絶賛パニック中。
どうしようと考える間もなく、迫り来る父親に緊張で身体をギュッと縮こまらせていれば、次の瞬間、私はふわりと抱きあげられた。
「こんなところにいたんだね!僕の可愛いお姫様」
???
……ん?
今なにか、とんでもない言葉が父の口から聞こえたような…?
衝撃に次ぐ衝撃で私の思考回路は考えることを放棄してしまったようで、私の頭の中には綺麗な星空が広がっていた。
かわ、いい…?だれが?
おひめさま、とは…??
そんな私に気付いた父は「あれ?」と首を傾げたが、声をかけても私が固まったままなのを見ると焦ったように母に助けを求めだした。
「どうしよう!もしかして僕のこと忘れちゃった?!
君のお父様だよ?!パパだよ!」
「落ち着いてくださいな。きっと急に抱き上げられて驚いたのよ」
慌てる父を母が宥め、父はそれを聞いて「そうなの?ほんとに?」と涙目になって私を見つめてくる。
その頃になれば私の頭も落ち着きを取り戻してきて、ようやく思考がはっきりしてきた。
それでも先ほどの言葉は私にとって衝撃でした。
確か以前も王に謁見した際に目に入れても痛くないと言っていた気がするけど、あれは本心だったのかしら?
とりあえず今はこの疑問を一旦置いておきましょう。
そろそろ父に応えなければ泣いてしまいそうだわ。いい歳した大人なのに。
「…おかえりなさい、お父さま」
「~~!!」
感極まったのか父は泣きながら「僕の娘が世界一可愛い!!」と叫び出した。結局泣くのね。
それよりも死ぬほど恥ずかしいですわ。使用人たちのあの目線を見てちょうだい。あの、微笑ましいものでも見るような暖かい目を。
今すぐに降ろしてほしいわ、切実に。
経験したことのない羞恥心に私が内心で悶えていれば、視界の端で母が悪戯っぽく笑ったのが見えた。
「あら、じゃあ私は一番じゃないのかしら?」
「そんなわけないさ!君は世界一美しいよ!」
この人、こんな顔もできたのねと思ったのも束の間。
父は母に愛の言葉を囁き、母はそれに「お上手ね」と言いながらも満更でもない様子だった。
この人は本当に私の母なのかしら?印象が私の記憶の中の彼女と全く違うのですけど。
大人の、しかも両親のイチャツキを見せられるのは色々とキツ……いえ、気まずいですわ。
しかもこんな近距離で。あら?もしかして私の存在忘れられてます?
その後、しばらく私は両親が仲睦まじくする姿を父の腕の中から見守っていた。
と言いますか、心を無にしてやり過ごしていましたわ。私の顔はきっと、いつか図鑑で見た微妙な顔をしている狐にそっくりだったに違いありませんわ。
あの私に無関心な父は、あの厳格な母は、どこに消えてしまったの?
いったい何がどうなっているのかしら?
***
「騎士団長の一人に色々と教わっているんだって?」
その日の夕食、私達はまるで普通の家族のように食事を楽しんでいた。
父は私の普段の様子を手紙で把握していたらしく「すごいじゃないか」と喜ばしそうにしている。
「でも、この子ったら最近わがままを言うようになって」
「はは、子供らしくて可愛いじゃないか」
母を宥めながら楽しそうに笑う父。
私の普段の様子を父に教える母。
張り詰めた空気など微塵もない空間。
なんですの、これは。
私は夢でも見ているの?それともこれは幻?
前世でずっと望んでいた光景が目の前に広がっている。
褒められて、気に掛けられて、まるで愛されているような。
それだというのに、私は喜ぶどころか恐怖を感じていた。
だって余りにも都合が良すぎるではありませんか。
もうこの状態になってからだいぶ時間が経っているから安心していたのに、今この瞬間、誰かにこれは私が死ぬ間際に見ている幻想だと言われたら納得してしまいそうだわ。
どうしてこんなにも態度が違うの?
私は同じ人生をやり直しているわけではない?
だとしたら、これからどうなるの?
あの子はちゃんと存在するの?また会えるの?
今まで見ないようにしてきた不安がどんどんと湧いてくる。
美味しいはずの食事の味が分からない。
息が、苦しくなっていく。
落ち着かなきゃ、おちつかなきゃ。
頭では分かっているのに、心臓の鼓動が速まって冷汗が出てくる。
指先が冷たくなって、持っているカトラリーが嫌に重く感じる。
「でも、本当に良かった」
私の心情とは正反対の明るい父の声が鼓膜を揺らす。
なにが良かったっていうの?もしこれが私の妄想だったら何も良くなんかないわ!
ほとんど八つ当たりのような感情を父に向けるが、彼はーー当たり前だがーー気付かずに話を続ける。
「少し教育が厳しすぎると思って心配していたんだ」
そう言って柔らかく微笑む父に、私は唖然とする。
心配?父が私を?そんな馬鹿な……いえ、でも前世では声をかけられる時は決まって「最近、調子はどうだい」と聞かれていた気がする。
てっきり勉学の成績が芳しくない私に圧力をかけているのかと思っていたが、もしかして心配をしていただけ?
「だってこの子ったら鈍くさくて他の子よりも出来が悪かったから……
心配だったのよ。いつか馬鹿にされて嫌な思いをしてしまうと思ったの」
は?
あの母が心配?わたくしを?
心配をしていたから厳しくしていた?
なんの冗談ですの?
燃え盛る激しい激情のような、それでいて重く濁った泥のような感情に思考が鈍くなっていく。
そんな私を置き去りにしながら、母はまるで独白でもするかのように語っていく。
「この子は殿下に嫁ぐ身の上、いつかは王宮で暮らさなくてはならない。
でも、あそこは天国でも楽園でもないわ」
確かに王宮には嫌味ったらしく、人の揚げ足を取るのが大好きな輩が大勢いる。
気を許せば蹴落とされ、利用され、骨の髄までしゃぶりつくされてしまうこともあるだろう。
「だから出来るだけ多くの知識と教養を身につけて、
非の打ち所がない立派な令嬢になってほしかったの。
そうすれば傷つくことも少なくなるはずなのだから」
母の言葉が右から左に流れていく。
まるで本当に私の身を案じているような優しい雰囲気と柔らかい声色に、それがあたかも本当であるように思えてくる。
「それでも色々なことに耐えなくてはならない時もあるでしょう。
そういったことにも今の内から慣れておいた方がいいと思ったの」
「僕は心配のし過ぎだと言ったのだけどね」
「私もこの子が本当はこんなに賢い子だって知っていたら、
あんなに厳しくはしなかったわ」
拗ねたように顔を逸らす母を揶揄うように父は言う。
家族団欒。子を案じる親。食卓を包む和やかな空気。
その全てに、吐き気がした。
つまり前世の私はあまりにもお粗末で出来が悪かったから、あそこまで厳しくされたと?
母は私を想って、私が将来傷つかないように強く育ってほしかったと?そう言いたいのかしら?
想いが免罪符にでもなるとでも思っているの?
私がいったいどんな思いで、どれだけ必死に、貴方の期待に応えようとしたと思っているの?
貴方が言うご立派な知識と教養は発揮される前に無用の長物になり、耐え忍ぶことしか知らない私は誰にも相談できず誰にも頼れなかった。
そうして全部一人で抱え込んで、結果は断頭台。
全てが親のせいであるだなんて言わない。
けれど、余りにも身勝手ではありませんこと?
貴方の想いは分かりましたわ。では私の想いは?
私のこの感情は、いったいどうすればいいの?!
「おや、どうしたんだい?顔色が優れないようだけど」
「もしかして疲れているの?それなら早く休まないと」
彼らの優しい声が不愉快だった。なにを今更!!
激情に駆られるまま二人に顔を向ければ、どこまでも柔らかく、ただ私を案じている両親の瞳と目が合った。
先ほどまで膨らみ続けていた感情が急激に萎えていく。
そうして私は理解する。
この両親は何も知らないのだ、と。
前世で私に何があったのかも、私が何を想ったのかも、彼らには関係がない。
そもそも、それは"起こってすらいない"のだから。
この感情は、怒りや寂しさは、もうどうすることも出来ないのでしょう。
今の両親にそれをぶつけて、喚いても無意味だわ。だってこれは過去の彼らへの感情だもの。
でも、それでも。
胸の内で暴れまわる感情は消えるわけではない。
どうしろっていうのよ。
私が何も返せずに再び俯けば、先ほどまで賑わっていた食卓は途端に静かなものになる。
私がどうすればいいのか分からずに静止していれば、二人が席を立つ音が聞こえた。
そのまま足音は私の方に近づいてきて、すぐそばで止まる。
「なにかあったのかい?言ってごらん?」
父はしゃがんで椅子に座る私と目線を合わせる。その隣では母がこちらを心配そうに伺っていた。
私の手を握る父の大きな手から伝わってくる体温が、私の冷たくなった指先をじんわりと温めていく。
もし、前世で彼らがこうしていてくれたのなら。
もし、私がもっと優秀な人間だったのなら。
それがありえないことだと分かっていても考えてしまう。
もしそうであったなら、私はあんな想いをしないで済んだのかしら。
そうよ。そうなのよ。
私はずっとーーー。
「さみしかったわ」
気付いたら私の口は動いていた。
ぽろりと零れ落ちた私の言葉は、紛れもない私の本心だった。
「みとめてほしかった」
「うん」
「ほめてほしかったの」
「うん」
感情が言葉となって溢れる度に、連動するように涙が溢れてくる。
ずっとずっと、それこそ前世から蓋をしていた私の感情は、一度溢れてしまえば留まることを知らずに溢れ返ってくる。
それでも両親は嫌な顔など一つもしないで私の拙い言葉に耳を傾けていた。
そうして私が洗い流すように吐露する感情を、二人は受け止めていった。
私の感情が落ち着きを取り戻してきたのを見計らって、両親は口を開いた。
「寂しい思いをさせてしまったんだね。
気づいてあげられなくて、ごめんよ」
「私は貴方の未来を思うあまり今の貴方が見えていなかったんだわ。
ごめんなさい。でも、どうかこれだけは覚えていて」
私たちはいつだって貴方を大切に思っているわ。
そう言って彼女は私に口づけを一つ落とした。父も慈しむように私の手の甲にキスをした。
過去の仕打ちの全てを許すことは今はまだ出来ない。
未だに鮮明に思い出せるあの時の、一人でありもしない希望に手を伸ばしながらもがき続けていた時の感情は筆舌に尽くしがたい。
それでも、今の両親にどうこうしようとは思わない。
私はただ、これが夢でないことを願うばかりだった。
その夜はしつこく一緒に寝ようと言い寄って来る父からなんとか逃れて一人でベッドに横になった。
「あたたかかったわ」
当たり前と言えば当たり前のことなのだが、私はその日、初めてあの子以外に温もりがあるのを知った。
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