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後日、アベル様が私の所に来ました。

「幼馴染とリリを迎えに行く前に会ってて、そしたら彼女が倒れちゃって......その場に俺しか居なかったから、事情説明とか心配だったからリリを迎えに行けなかったんだ.....」

「それで?幼馴染さんを優先させるしかなかったのは分かりました。ですが、私の方に使いを送れなかったのですか?」

「えー、そんな頭回んないよ。でもさ、そんなに怒んないでよ。リリもずっと待ってた訳じゃないでしょ?そんな事よりケーキ買ってきたから一緒に食べよ?好きでしょ、ケーキ」


「アベル様、お嬢様はケーキはお好きではありません」

「マドリートっ」

「あっ、ミスった。ごめん~」

気まずい。ただ一言気まずい。私はケーキが好きではないのは本当なんだけど、どうこの空気を変えよう.....

「まーさ、ごめんって事!」

「あ、はい。分かりました」

「じゃっ、帰るね~!このケーキは使用人の子達にでもあげて欲しいな。バイバイ~」

これだけの為に来たのかしら。

「何だったのでしょうか.........」

「何だったのかしらね…………」

「あっ、お嬢様!」

え、普段大人しいマドリートがどうしたの!?

「ケーキ頂いてもよろしいでしょうか?」

「え、ええ!どうぞどうぞ」

「有難うございます、美味しく頂いときますね」

それにしても、アベル様はどうしてケーキを買って来たのかしら?
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