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第1章:夏休み
第9話 ブリーチとブリーチ。
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居酒屋から、どうやって家まで辿り着いたのかわからない。気がつくと俺は、アパートの外に取りつけられた階段を、ふらつく足取りで上っていた。居酒屋での出来事も、あまり覚えていない。いままでの溜まりに溜まった鬱憤を、ひどく爆発させてしまったような気もする。
なんとかドアを開けると、月明かりがないぶん、部屋の中は外よりも暗かった。何度も俺の手は空を切り、壁を彷徨い続けた結果、どうにかスイッチが指先に触れる。明るくなった部屋を見渡すと、芽衣が卓袱台に突っ伏し寝ていた。
ただいま、と俺は起こさないよう、玄関で呟く。しかし靴を脱ごうとして、僅かな段差に躓き、派手にすっ転んでしまった。その物音によって、ビクッと身体を震わせた芽衣は、俺の存在に気がついたようで、目を擦りながら振り返る。
「大丈夫ですか」
台所に駆け寄った芽衣は、コップで水を汲みと、それを俺に手渡してくれた。それを一気に飲み干す。手慣れた行動に、なおさら若妻感を覚え、俺はちょっとだけ興奮してきた。
連絡のないまま、こんな時間まで待たせてしまって申し訳ない気持ちもある。謝りたい気持ちはやまやまだが、いまの状態で、滑舌よく伝えられる自信がない。
「肩、貸しますか?」
芽衣は自分の肩に寄りかからせて、俺を立たせようとする。ぐでんぐでんで脚に力の入らない俺は、思いきり体重を預けてしまった。芽衣はバランスを崩しかけ、なんとか支えようと、両手を広げて抱きつく形になる。
こんなに一生懸命、俺なんかを介抱してくれ、なんていい子なんだろう。改めて俺は思った。
朦朧とする意識の中で、辛うじて覚えている部分だけを抜粋すると、このとき肌に触れる口実ができた俺は、別の部分が起ちそうだった記憶はある。
もう、どうなったっていい。それほどまでに、俺は芽衣のことが好きになっていた。明日には、会えなくなる。アルコールのせいで記憶が飛んだのか、気がついたときには、芽衣のことを勢いに任せ抱き寄せていた。
「ちょ、ちょっと……」
戸惑った芽衣の声が、遠くのほうで聞こえる。……はは、こんな近くにいるのに、おかしいな、それ。
現実感をまるで伴わない意識の中で、俺は子供の温もりを感じる。いくら酒を飲んで体温が高くなったとはいえ、これは俺の体温だけではないよな? 子供って、こんなに体温が高いんだな。
芽衣の匂いを嗅ぎたいのに、鼻を突いてくるのは酒気だけだった。抱きしめた拍子によろめき、芽衣のことを押し倒してしまったが、止まることなく必死に匂いを嗅ごうとして、鼻をすんすんと彼女の肌に押しつけ続ける。
「お、お酒くさいですよ……」
ああ、ごめん。わかってはいるけど、どうしても離れることができないんだ。こんな無様な俺を許してくれ。
寂しさもあり酔いが回ったせいもあり、俺の理性が完全に崩壊するまで、そう時間はかからなかった。知らず知らずのうちに、アルコールのせいか芽衣の身体に密着しているせいか、俺の海綿体には血液が流れ込んでいく。
「甘えん坊なの?」……誰の声だ? いや、ここには俺と芽衣しかいないか。「おじいちゃんみたいになったり、赤ちゃんみたいになったり、大変だね」
俺は芽衣の顔を直視する。小悪魔的な笑顔が、そこにはあった。次の瞬間、俺の全身に快感が走る。
「あふっ」
思わず、声が漏れた。芽衣は微笑んだまま、いやらしい手つきで、俺の股間を弄っている。これは夢か? 小五とは思えない指使いで、触れられるたびに吐息が荒くなっていく。
いつの間にかチャックを下ろされ、陰茎が露わになっていた。それをさらに、執拗に撫でまわしてくれる。もう、我慢できない。イキそうだ。酔っているからか、いつも以上に気持ちがいい。
さっきまで少なからずあった罪悪感はこれっぽっちもなくなり、俺はとうとう興奮MAXの状態になってしまった。ほどなくして射出すると、芽衣の洋服へ、ほとんどの精液がかかる。
たった一日、オナニーをしていなかっただけで、これほど出るとは思っていなかった。しかし、まだ俺の陰茎は元気なまま。まるで、二十代に若返ったようだ。いや、もともとのポテンシャルなのか?
「たくさん出たね」
ねっとりとした芽衣の声が聞こえた。これは、やっぱり夢なんじゃないか? 家へ辿り着くことなく、きっと、どこかの路上で爆睡してしまったに違いない。
起きたほうがいいのだろうか。そうだな、危険だ。……でも、やっぱり起きたくない。
「ふふ、まだまだ元気だね」吐息がかかるほどの距離で、芽衣は舌なめずりした。「もっと、気持ちよくさせてあげようか?」
そう言うと、今度は舐めだした。指使いに続き、その舌使いも、小学五年生とは思えない。また、すぐイキそうになったが、さすがに二回連続だと、濃いのが出せない気がした。それだったら、いっそのこと、中に出したい。
「めい……」俺は、芽衣の肩を掴んで引き剥がす。「なかに、入えたい」
それはさすがに断られるかと思ったが、芽衣はあっさり「いいよ」と言って陰茎を握る。そして、自ら進んで、自分の膣に押し込む。悲しいかな、短小のおかげで狭い膣にも、すんなり入れることができた。
「あンっ……!」
芽衣は喘ぎ声を漏らす。ここがアパートだということを忘れ、俺たちは愛し合おうとした。まあ、どうせ夢だろうし、別にいいか、と。そして早漏の俺は、二往復もピストンすることなく、ほぼ入れた瞬間に、フィニッシュを迎えていた。
ようやく、俺の陰茎も萎んでいく。芽衣を、白濁液によって、完全に汚してしまった。でも、夢の中の芽衣も優しい。疲れ切った俺の頭を、撫でてくれている感触がある。
たとえ、これが夢だったとしても、夢の中で、こんないい子を犯す妄想を抱いてしまった自分に、嫌気が差した。
なんとかドアを開けると、月明かりがないぶん、部屋の中は外よりも暗かった。何度も俺の手は空を切り、壁を彷徨い続けた結果、どうにかスイッチが指先に触れる。明るくなった部屋を見渡すと、芽衣が卓袱台に突っ伏し寝ていた。
ただいま、と俺は起こさないよう、玄関で呟く。しかし靴を脱ごうとして、僅かな段差に躓き、派手にすっ転んでしまった。その物音によって、ビクッと身体を震わせた芽衣は、俺の存在に気がついたようで、目を擦りながら振り返る。
「大丈夫ですか」
台所に駆け寄った芽衣は、コップで水を汲みと、それを俺に手渡してくれた。それを一気に飲み干す。手慣れた行動に、なおさら若妻感を覚え、俺はちょっとだけ興奮してきた。
連絡のないまま、こんな時間まで待たせてしまって申し訳ない気持ちもある。謝りたい気持ちはやまやまだが、いまの状態で、滑舌よく伝えられる自信がない。
「肩、貸しますか?」
芽衣は自分の肩に寄りかからせて、俺を立たせようとする。ぐでんぐでんで脚に力の入らない俺は、思いきり体重を預けてしまった。芽衣はバランスを崩しかけ、なんとか支えようと、両手を広げて抱きつく形になる。
こんなに一生懸命、俺なんかを介抱してくれ、なんていい子なんだろう。改めて俺は思った。
朦朧とする意識の中で、辛うじて覚えている部分だけを抜粋すると、このとき肌に触れる口実ができた俺は、別の部分が起ちそうだった記憶はある。
もう、どうなったっていい。それほどまでに、俺は芽衣のことが好きになっていた。明日には、会えなくなる。アルコールのせいで記憶が飛んだのか、気がついたときには、芽衣のことを勢いに任せ抱き寄せていた。
「ちょ、ちょっと……」
戸惑った芽衣の声が、遠くのほうで聞こえる。……はは、こんな近くにいるのに、おかしいな、それ。
現実感をまるで伴わない意識の中で、俺は子供の温もりを感じる。いくら酒を飲んで体温が高くなったとはいえ、これは俺の体温だけではないよな? 子供って、こんなに体温が高いんだな。
芽衣の匂いを嗅ぎたいのに、鼻を突いてくるのは酒気だけだった。抱きしめた拍子によろめき、芽衣のことを押し倒してしまったが、止まることなく必死に匂いを嗅ごうとして、鼻をすんすんと彼女の肌に押しつけ続ける。
「お、お酒くさいですよ……」
ああ、ごめん。わかってはいるけど、どうしても離れることができないんだ。こんな無様な俺を許してくれ。
寂しさもあり酔いが回ったせいもあり、俺の理性が完全に崩壊するまで、そう時間はかからなかった。知らず知らずのうちに、アルコールのせいか芽衣の身体に密着しているせいか、俺の海綿体には血液が流れ込んでいく。
「甘えん坊なの?」……誰の声だ? いや、ここには俺と芽衣しかいないか。「おじいちゃんみたいになったり、赤ちゃんみたいになったり、大変だね」
俺は芽衣の顔を直視する。小悪魔的な笑顔が、そこにはあった。次の瞬間、俺の全身に快感が走る。
「あふっ」
思わず、声が漏れた。芽衣は微笑んだまま、いやらしい手つきで、俺の股間を弄っている。これは夢か? 小五とは思えない指使いで、触れられるたびに吐息が荒くなっていく。
いつの間にかチャックを下ろされ、陰茎が露わになっていた。それをさらに、執拗に撫でまわしてくれる。もう、我慢できない。イキそうだ。酔っているからか、いつも以上に気持ちがいい。
さっきまで少なからずあった罪悪感はこれっぽっちもなくなり、俺はとうとう興奮MAXの状態になってしまった。ほどなくして射出すると、芽衣の洋服へ、ほとんどの精液がかかる。
たった一日、オナニーをしていなかっただけで、これほど出るとは思っていなかった。しかし、まだ俺の陰茎は元気なまま。まるで、二十代に若返ったようだ。いや、もともとのポテンシャルなのか?
「たくさん出たね」
ねっとりとした芽衣の声が聞こえた。これは、やっぱり夢なんじゃないか? 家へ辿り着くことなく、きっと、どこかの路上で爆睡してしまったに違いない。
起きたほうがいいのだろうか。そうだな、危険だ。……でも、やっぱり起きたくない。
「ふふ、まだまだ元気だね」吐息がかかるほどの距離で、芽衣は舌なめずりした。「もっと、気持ちよくさせてあげようか?」
そう言うと、今度は舐めだした。指使いに続き、その舌使いも、小学五年生とは思えない。また、すぐイキそうになったが、さすがに二回連続だと、濃いのが出せない気がした。それだったら、いっそのこと、中に出したい。
「めい……」俺は、芽衣の肩を掴んで引き剥がす。「なかに、入えたい」
それはさすがに断られるかと思ったが、芽衣はあっさり「いいよ」と言って陰茎を握る。そして、自ら進んで、自分の膣に押し込む。悲しいかな、短小のおかげで狭い膣にも、すんなり入れることができた。
「あンっ……!」
芽衣は喘ぎ声を漏らす。ここがアパートだということを忘れ、俺たちは愛し合おうとした。まあ、どうせ夢だろうし、別にいいか、と。そして早漏の俺は、二往復もピストンすることなく、ほぼ入れた瞬間に、フィニッシュを迎えていた。
ようやく、俺の陰茎も萎んでいく。芽衣を、白濁液によって、完全に汚してしまった。でも、夢の中の芽衣も優しい。疲れ切った俺の頭を、撫でてくれている感触がある。
たとえ、これが夢だったとしても、夢の中で、こんないい子を犯す妄想を抱いてしまった自分に、嫌気が差した。
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