私の話

ふんがまる

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前書き

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あなたもきっと一度は考えたことがあるはず。
もしも宝くじが当たったなら。
美味しいものを食べに行こう。
もしも時間を遡れたら。
あんな後悔やこんな後悔を正しに行こうと。
でも、その「もしも」というのは、ありえないが故に考えることができるのだ。
では「もしも」がもしもでなくなってしまったら、あなたはどうする?

都内にある古書店の本の裏に書かれていたあらすじ。
私はそんな謳い文句に惹かれて思わずその本を手に取ってしまった。
「これは買わなくてはいけない。」そう本能で感じた。
何かの運命的な出会いかもしれない。
私はこれを買わなかったが故にこれから一生後悔するかもしれない。
何故かそんな気がしてしまう本だった。
裏に値札も貼っていない為、古書店の主人に買いたいのだが…という旨を伝えた。
「値札がないなら好きに持っていくといい。」と優しい笑顔で言ってくれたので、最大限の感謝を伝えありがたくいただいた。


家に持ち帰り、本を開く。
前書きには更に興味深いことが書いてあった。

この話は私たちの体験談です。
そしてきっと、この本を読み終わった時にあなたにも不思議なことが起こるでしょう。

なんだろう。
すごく胸のあたりが熱くなり、気持ちが昂る。
こんな気持ちを抱いたのは小学生の時に隣町の廃墟を散策した時以来だ。
私は昂る感情を押さえつつ、ページをめくった。
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