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2章 魔法と剣術

9.お願い

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王宮のお茶会から数日後、私はお父様にある〝お願い〟をするためにお父様の執務室に来ていた。
「お父様、私お願いがあるのです。」
「なんだい?」
そして私はとびっきりの笑顔で言った。
「私に魔法と剣術の先生をつけてください!」


その後私はとてもふて腐れていた!
「魔法はともかく、うちの可愛いロゼリアが剣を持つだなんて……けがをしたらどうするんだ!?」
とお父様の反対にあったからである。
「うっ…うう…お父様の意地悪……。」
「ロ、ロゼリア…。」
「何でですかあっ!!わ、私がお父様に何したって言うんですかあ!」
「……。」
「う、うわあああん」
私は大泣きしてやった。ええ、してやりましたとも。その瞬間、ドアがバーンと音を立てて開いた。
「そのお話、聞かせていただきましたわ!」
「えっ、お母様!?」
「ソフィア!」
というかお母様、そんなスプーンより重たい物は持てません!って感じの細い腕で、どうやってあんな音を立ててドアを開けることが?
「いいでしょう、アルバート。」
「だ、だが…。」
すると、お母様はため息をついて言った。
「私がまだマデリーン伯爵令嬢であったとき、もうロゼリアの歳には魔法を使い、剣を振り回してよく冒険者ギルドに乗り込んでいたわよ。」
「はい?お母様が?」
「私はマデリーンの猛撃者と呼ばれていたんだから。」
も、猛撃者とは…。儚げなお母様からは想像できません。
「ロゼリア、アルバートがダメだと言うのならお母様が先生を探してあげるわ。」
何ですと!?それはとてもありがたい。私はお母様にぎゅっと抱きついた。
「ありがとうございますお母様!大好きです!」
「しかし、ロゼリアがけがしたら…!」
「それもまた経験ですのよアルバート。」
「で、でも…。」
お母様と私は、呆れたように半目になってお父様を見た。
「アルバート……親バカも大概になさって。」
「お父様……カッコ悪いですわ。」
「バカ……カッコ悪い!?」


その後、お父様は相当ショックを受けたようで、しばらく部屋の隅で縮こまってぶつぶつ何か言っていた。それを見た執事達はとても引いていた。私とお母様はお父様を無視して、魔法と剣術の話で遠慮なく盛り上がっていた。

ごめんなさいお父様。これも私の将来のためなんですよ。
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