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キメラ娘は深緑に悼む
珀 2
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明日、ちょっと付き合え。
羽子にそう言われたのは、風呂を出て番台脇の扇風機に当たりながら、束早を待っているときだった。
午前は、クラスで文化祭準備の予定があった。
春香と学校へ行く。
今にも降り出しそうな天気だった。
夏休みとはいえ部活や他に用事のある生徒もいて、集まるのは半分ほどだ。
文化祭実行委員の秋久の姿はあった。
大吉は内装用のベニヤ板を加工するため、同じチームのメンツと中庭に降りた。
二時間ほど作業し、小休止を取っていると、春香が様子を見に来た。
春香と、教室組の進捗の話をする。
全体的に順調なようだ。
「中学の頃、北海道で牧場やってる春香の親戚のところに、一緒に連れてってもらったことあったろ。あそこ、確か民宿もやってたよな」
大吉は話題を変えた。
「うん、牧場の副業でね。懐かしいなぁ。もう三年ぐらい前かぁ」
「今度剣道部で夏合宿をすることになって、宿泊先を探してるんだ。近くに道場みたいなものもあるといいんだけど」
「確かあそこなら、町の方に市営の体育館があったと思うよ。確認してみる?」
「ああ、頼むよ」
「わかった。それにしても、合宿やるんだね。初めてだよね」
「先輩が思い出を作ろうってさ。来年には卒業だから」
「そっか。そうしたら部員、大吉だけになっちゃうね」
「後輩が来なきゃな。俺は一人でもいいけど」
「あはは、先輩たちの方が気にしてそうだね。でも、いいなぁ。合宿なんて楽しそう」
「来ればいいじゃないか」
「え、いいのかな」
「ちょくちょく道場に顔を出してたから、先輩たちとも仲良いだろ」
「お邪魔じゃなければ行きたい!」
「そっちは俺が聞いておく」
教室に戻り、鑢がけなどの作業をした。二時間ほどして解散となった。
一階の昇降口に降りると、グラウンドが雨で煙っていた。
「む」
「どうしたの?」
「傘がなくなってる」
昇降口の置き場に差していた傘が、なくなっていた。
「誰かに使われちゃったのかな。私の傘、小さいけど一緒に入ってく?」
「このあと羽子に呼ばれてて、『mix』に行くんだ」
「そうなんだ。そういえば、私まだ左門君のバイト先行ったことないや」
「ふむ。春香、このあと何か予定あるか?」
「特にないよ」
大吉は少し考え、春香の傘に入れてもらうことにした。
『mix』がある雑居ビルの軒下に入り、春香が傘を畳むのを待つ。
「おまたせ」
「ん、こっちこそ助かった」
春香のドット柄の傘は二人で入るのには少し小さかった。右肩は濡れているが、それでもずぶ濡れになるよりはマシだった。
地下への階段を降り、扉を押して店内に入った。
羽子がテーブル席で待っていた。向かいに、ビジネスワンピースを着た見知らぬ女が座っている。
「あなたが、新田大吉さんですか」
「あなたは?」
「私は竜驤傭兵団情報部の、遊佐由里です」
赤味がかった髪を頭の後ろでまとめ上げ、バレッタで束ねている。
遊佐が名刺を差し出してくる。受け取ると、名刺ではなかった。ぐでんと仰向けに寝転がった、犬の写真だ。
「これは」
「すみません、間違えました」
遊佐はクールな表情を変えず、しかし手早く大吉の手元から写真を回収する。
名刺を受け取った大吉は、遊佐に促され椅子にかけた。
その隣に、春香も座った。
「なんでその女が一緒なんだ」
腕を組んで目を瞑っていた羽子が、片目を開け、春香をじろりと見る。
「傘がなくてな。入れてもらってきたんだ」
羽子は短く溜息をついて再び瞼を閉じた。
「仲がよろしいんですね」
遊佐はそう言って、カウンター奥の徹平を呼ぶ。
重症だった徹平は、普通に働けるぐらいには回復していた。
「お二人は甘いもの平気ですか。ケーキとか」
「好きです!」
「俺も平気です」
遊佐は頷き、ケーキセットを四つ注文する。
ケーキに紅茶が添えられたセットが、各々の前に出される。
「それで、俺はなんでここに?」
状況からして、羽子は遊佐と大吉を引き会わせるため、この席を設けたようだ。
「私が羽子に頼みまして。一度あなたにお会いしたいと」
案の定、遊佐が答えた。
「それはまた、どうしてでしょう?」
「端的に言ってしまえば、興味です。美食家アレッシオ・ロマンティに勝利したという噂も気になりますが、羽子との戦闘の最中にオーラを発現させたとか。それまでは全く使えなかったのですか?」
「はぁ」
大吉はなんと答えていいかわからない。
「そいつはオーラがなにかも知らないぞ。先日まで、ずぶの素人だったんだ」
羽子がケーキをザックリと切り分けフォークを突き指す。
「そうでしたか。大抵オーラは修行で身につくものと聞きますが、こういうケースもあるものなのですね」
「滅多にあることじゃない。なにかしら、素地はあったんだろう。幼少に特別な経験をしたりとかな。心当たりは?」
「ない、な」
父親と遊んだ記憶が、なぜか脳裏にちらついた。関係あるはずがない。
羽子はさっさとケーキを平らげ、しかめ面で紅茶を流し込んだ。甘い物はあまり好きではないようだ。
「あの、そのオーラってのは、なんなんですか」
「オーラとは、生命エネルギーを体内から表出した力のことを指します」
「はぁ」
「急に言われても、ピンとはきませんよね。ですがあなたは、羽子とオーラを纏って闘った。その力は、実体験として、認識されたでしょう?」
「あのときは、とにかく必死でしたから」
正直、よく覚えていない。
ただ、限界が来ていた躰が急に軽くなり、同時に薄い焔のようなものに包まれたことは、記憶にある。
あれが、オーラなのか。
「裏稼業の人間は、多くがオーラ遣いです。美食家ロマンティや、ストライカーとも闘ったのなら、魔術はご存知ですよね。あれも、オーラの一種です」
「あれが」
アレッシオの『ナイフtoフォーク』
ストライカーの『ハイテンション』
フェンガーリンも魔術を使う。
ということは、オーラは人間だけの力ではないのだろう。
「俺も、オーラってやつに目覚めたんですよね。てことは、魔術を使えるんですか?」
影に物を出し入れする力は、フェンガーリンの吸血鬼としての力だ。その力を大吉が使えたのは、フェンガーリンが魔術で自分の影と大吉の影を繋げてくれたからだった。
「ええと、それはですね」
「おい」
羽子が低い声で割って入った。
「そんな話はあとでしろ。それよりも遊佐。大吉に会わせてやったんだ。さっさと情報を教えろ」
「情報?」
「羽子に調べものを頼まれましてね。身内ならともかく、傭兵団を去った彼女の頼みを、タダで聞く義理はありませんから。私からも条件を出したんです」
「あぁ、それで」
羽子はこの場を設けた、ということか。
「簫狼族の里は見つかったのか」
「ええ。しかし今更、その腕と脚の出所を探して、一体どうするつもりですか」
「お前には関係ない」
「これでも、探すのに苦労したんですけどね。彼ら人狼も、他の亜人同様に隠れて生きていますし」
遊佐は紅茶に口を付け、湿った吐息を洩らした。
「あなたのお探しの里は、山間にありました。北海道です」
「北海道!」
これまで空気を読んで黙ってケーキをつついていた春香が、顔を上げる。
羽子と遊佐の、注目を浴びる。
「あ、ごめんなさい。つい」
気持ちはわかるよ。タイムリーだったもんな。
大吉は春香の肩にポンと手を添えた。
羽子にそう言われたのは、風呂を出て番台脇の扇風機に当たりながら、束早を待っているときだった。
午前は、クラスで文化祭準備の予定があった。
春香と学校へ行く。
今にも降り出しそうな天気だった。
夏休みとはいえ部活や他に用事のある生徒もいて、集まるのは半分ほどだ。
文化祭実行委員の秋久の姿はあった。
大吉は内装用のベニヤ板を加工するため、同じチームのメンツと中庭に降りた。
二時間ほど作業し、小休止を取っていると、春香が様子を見に来た。
春香と、教室組の進捗の話をする。
全体的に順調なようだ。
「中学の頃、北海道で牧場やってる春香の親戚のところに、一緒に連れてってもらったことあったろ。あそこ、確か民宿もやってたよな」
大吉は話題を変えた。
「うん、牧場の副業でね。懐かしいなぁ。もう三年ぐらい前かぁ」
「今度剣道部で夏合宿をすることになって、宿泊先を探してるんだ。近くに道場みたいなものもあるといいんだけど」
「確かあそこなら、町の方に市営の体育館があったと思うよ。確認してみる?」
「ああ、頼むよ」
「わかった。それにしても、合宿やるんだね。初めてだよね」
「先輩が思い出を作ろうってさ。来年には卒業だから」
「そっか。そうしたら部員、大吉だけになっちゃうね」
「後輩が来なきゃな。俺は一人でもいいけど」
「あはは、先輩たちの方が気にしてそうだね。でも、いいなぁ。合宿なんて楽しそう」
「来ればいいじゃないか」
「え、いいのかな」
「ちょくちょく道場に顔を出してたから、先輩たちとも仲良いだろ」
「お邪魔じゃなければ行きたい!」
「そっちは俺が聞いておく」
教室に戻り、鑢がけなどの作業をした。二時間ほどして解散となった。
一階の昇降口に降りると、グラウンドが雨で煙っていた。
「む」
「どうしたの?」
「傘がなくなってる」
昇降口の置き場に差していた傘が、なくなっていた。
「誰かに使われちゃったのかな。私の傘、小さいけど一緒に入ってく?」
「このあと羽子に呼ばれてて、『mix』に行くんだ」
「そうなんだ。そういえば、私まだ左門君のバイト先行ったことないや」
「ふむ。春香、このあと何か予定あるか?」
「特にないよ」
大吉は少し考え、春香の傘に入れてもらうことにした。
『mix』がある雑居ビルの軒下に入り、春香が傘を畳むのを待つ。
「おまたせ」
「ん、こっちこそ助かった」
春香のドット柄の傘は二人で入るのには少し小さかった。右肩は濡れているが、それでもずぶ濡れになるよりはマシだった。
地下への階段を降り、扉を押して店内に入った。
羽子がテーブル席で待っていた。向かいに、ビジネスワンピースを着た見知らぬ女が座っている。
「あなたが、新田大吉さんですか」
「あなたは?」
「私は竜驤傭兵団情報部の、遊佐由里です」
赤味がかった髪を頭の後ろでまとめ上げ、バレッタで束ねている。
遊佐が名刺を差し出してくる。受け取ると、名刺ではなかった。ぐでんと仰向けに寝転がった、犬の写真だ。
「これは」
「すみません、間違えました」
遊佐はクールな表情を変えず、しかし手早く大吉の手元から写真を回収する。
名刺を受け取った大吉は、遊佐に促され椅子にかけた。
その隣に、春香も座った。
「なんでその女が一緒なんだ」
腕を組んで目を瞑っていた羽子が、片目を開け、春香をじろりと見る。
「傘がなくてな。入れてもらってきたんだ」
羽子は短く溜息をついて再び瞼を閉じた。
「仲がよろしいんですね」
遊佐はそう言って、カウンター奥の徹平を呼ぶ。
重症だった徹平は、普通に働けるぐらいには回復していた。
「お二人は甘いもの平気ですか。ケーキとか」
「好きです!」
「俺も平気です」
遊佐は頷き、ケーキセットを四つ注文する。
ケーキに紅茶が添えられたセットが、各々の前に出される。
「それで、俺はなんでここに?」
状況からして、羽子は遊佐と大吉を引き会わせるため、この席を設けたようだ。
「私が羽子に頼みまして。一度あなたにお会いしたいと」
案の定、遊佐が答えた。
「それはまた、どうしてでしょう?」
「端的に言ってしまえば、興味です。美食家アレッシオ・ロマンティに勝利したという噂も気になりますが、羽子との戦闘の最中にオーラを発現させたとか。それまでは全く使えなかったのですか?」
「はぁ」
大吉はなんと答えていいかわからない。
「そいつはオーラがなにかも知らないぞ。先日まで、ずぶの素人だったんだ」
羽子がケーキをザックリと切り分けフォークを突き指す。
「そうでしたか。大抵オーラは修行で身につくものと聞きますが、こういうケースもあるものなのですね」
「滅多にあることじゃない。なにかしら、素地はあったんだろう。幼少に特別な経験をしたりとかな。心当たりは?」
「ない、な」
父親と遊んだ記憶が、なぜか脳裏にちらついた。関係あるはずがない。
羽子はさっさとケーキを平らげ、しかめ面で紅茶を流し込んだ。甘い物はあまり好きではないようだ。
「あの、そのオーラってのは、なんなんですか」
「オーラとは、生命エネルギーを体内から表出した力のことを指します」
「はぁ」
「急に言われても、ピンとはきませんよね。ですがあなたは、羽子とオーラを纏って闘った。その力は、実体験として、認識されたでしょう?」
「あのときは、とにかく必死でしたから」
正直、よく覚えていない。
ただ、限界が来ていた躰が急に軽くなり、同時に薄い焔のようなものに包まれたことは、記憶にある。
あれが、オーラなのか。
「裏稼業の人間は、多くがオーラ遣いです。美食家ロマンティや、ストライカーとも闘ったのなら、魔術はご存知ですよね。あれも、オーラの一種です」
「あれが」
アレッシオの『ナイフtoフォーク』
ストライカーの『ハイテンション』
フェンガーリンも魔術を使う。
ということは、オーラは人間だけの力ではないのだろう。
「俺も、オーラってやつに目覚めたんですよね。てことは、魔術を使えるんですか?」
影に物を出し入れする力は、フェンガーリンの吸血鬼としての力だ。その力を大吉が使えたのは、フェンガーリンが魔術で自分の影と大吉の影を繋げてくれたからだった。
「ええと、それはですね」
「おい」
羽子が低い声で割って入った。
「そんな話はあとでしろ。それよりも遊佐。大吉に会わせてやったんだ。さっさと情報を教えろ」
「情報?」
「羽子に調べものを頼まれましてね。身内ならともかく、傭兵団を去った彼女の頼みを、タダで聞く義理はありませんから。私からも条件を出したんです」
「あぁ、それで」
羽子はこの場を設けた、ということか。
「簫狼族の里は見つかったのか」
「ええ。しかし今更、その腕と脚の出所を探して、一体どうするつもりですか」
「お前には関係ない」
「これでも、探すのに苦労したんですけどね。彼ら人狼も、他の亜人同様に隠れて生きていますし」
遊佐は紅茶に口を付け、湿った吐息を洩らした。
「あなたのお探しの里は、山間にありました。北海道です」
「北海道!」
これまで空気を読んで黙ってケーキをつついていた春香が、顔を上げる。
羽子と遊佐の、注目を浴びる。
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