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39. 今はダメだ
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ジュエリアはナイトウェア姿の自分を鏡で見つめながら髪を梳かしていた。
「はぁー……」
自分を見れば見るほど溜息が出る。
本当は今日、トマスにもっと色気のあるナイトウェアや下着など選んでもらう予定だったのに、結局買えずに終わってしまった。リネンのナイトウェアは通気性が良く、ゆったりとした着心地が大のお気に入りだが、機能性重視の服はどうしても野暮ったく見えてしまう。
「本当は絹の触り心地の良いもので行きたかったけど……」
ジュエリアは練り香水を指に取り、耳の裏から首筋にかけてつける。ローズの良い香りが鼻をかすめ、少し自信が出て来た。
ジュエリアは立ち上がり、部屋を出て、目の前の部屋の扉をノックした。
扉が開くと、同じくリネンのナイトウェアを着ているシベリウスが出てくる。
「ジュエル?」
「……昼間トマスが言ったでしょ」
「え?」
戸惑い始めたシベリウスに、ジュエリアは顔を真っ赤にして伝えた。
「夜を一緒に過ごしたいの」
シベリウスも顔を赤くして、手で口を押えた。ジュエリアは真っ赤な顔を両手で覆う。
「レディにこんなこと言わせないで……」
「ジュ……ジュエル、とりあえず中へ」
シベリウスはジュエリアの背中に手をあて、部屋の中へと案内した。中に入ると、広い部屋の壁一面の本棚にびっしりと本が並べられており、大きな執務机の上には書類が山積みにされている。そして一時的に置かれているのが良くわかる、部屋には不釣り合いなハンガーラックが適当に配置されており、シベリウスの軍服や衣類が掛けられていた。ベッドはどこにも見当たらないが、長ソファの上にシーツが丸まってるのが見えた。
「ねえ、もしかして、シベリウスはソファで寝てるの?」
「ええ。この部屋はもともと私専用の書斎で、ベッドはないので」
ジュエリアはあんぐりと口を開いた。
「シベリウスは軍人で、訓練でかなり身体を動かすから、夜はベッドで寝たいんでしょ?」
「ええ、でも、寝室はジュエルに使ってもらっているから」
「ゲストルームとか絶対あるでしょ? なぜそこを使わないの?」
「なるべくジュエルのそばにいたくて」
シベリウスの表情に嘘くさい笑顔はなく、まじめに淡々と答えてくれる。だがその様子が、ジュエリアにはどこか突き放されているように感じ、こうなった原因を作り続けていた自分自身に悔いた。
「婚約者のあなたを蔑ろにし続けていた事、心から悔やんでる。しかもあなたはいつだって私の事を大切に扱ってくれていたのに、酷い態度ばかりで……本当にごめんなさい」
「ジュエル?」
「今さらあなたを好きだと言い出して、一緒の部屋がいいだなんて虫が良すぎるのもわかってる」
「ジュエル、ちょっと待て、何を謝って……」
「大聖堂での夜、嬉しかったのよ。想いが通じ合ったのだと思ったし、あなたと一緒なら何でも出来る勇気も出て来た……でも、シベリウスは本当はずっと私に怒っていたの? もう……私の事は好きじゃない?」
ジュエリアは悲痛な面持ちでシベリウスを見つめ、答えを求める。
シベリウスは黙ってジュエリアの手を引いて、長ソファに座らせると、自分も隣に座り、柔らかい笑顔をジュエリアに向けた。
「ジュエル、大好きだよ」
シベリウスは真っ直ぐにジュエリアを見つめている。
「ジュエルに袖にされるのに慣れすぎてて……その、自分の自制心を過信しすぎてたんだ」
ジュエリアは小首を傾げた。
「ごめんなさい、言ってることが良くわからないわ……」
「まさか、ジュエルに迫られる日が来るとは想像してなくて、ジュエルに拒まれないとわかったら、その……」
「その?」
「欲が……キスより先に進みたくなってしまって……」
「……別に、良くない? いずれ結婚するんだし。私もそのつもりだったわけだし」
眉を八の字にしてごねるジュエリアに、シベリウスは苦笑いして頭を撫でた。
「ダメだよ、ジュエル。今君は継承順位が曖昧なんだ。そんな君が妊娠したら、継承前に結婚をすることになり、セルマ寡妃に従来の習わし通り継承権を放棄するよう迫られる。もちろん君との子供は欲しいし、今すぐ結婚したいと思ってる。でも、本能のまま行動したら君の人生を狂わせるし、君の人生はこの国に大きく関わる」
「……そう」
ジュエリアは溜息をついて、視線を落とした。あの城に必要とされなかった事で幼少期から苦しめられ悩んだのに、今は必要とされることで悩まされ、望みも妨げられている。
「ジュエル……実は来月予定している公開処刑に君とミアが出席することになった。本来は統治者が出席し、刑の執行を許可するんだが、今回は君達二人で執行許可を下すんだ」
「刑の執行……確かに統治者の権限であり役目でもあるわね。統治するという事は、そういった仕事もこなすのよね……公開処刑により、民に秩序の重要性を示し、民の鬱憤を晴らし、統治者の権威を示す……」
ジュエリアは視線を落としたまま会話した。シベリウスはジュエリアが本当はまだ女公になる決心がついていない事を分かっている。
シベリウスはジュエリアの肩を包み込むように抱き寄せ、頭をくっつけた。
「ジュエル……苦しませて、すまない」
ジュエリアは目を丸くしてシベリウスに視線を向ける。
「なぜシベリウスが謝るの? 安心して。ちゃんと出席するから」
「ジュエル……」
「だって、あなたが私を支えてくれるんでしょ?」
ジュエリアはにこりと微笑んで見せた。
「ね、シヴィ」
ジュエリアはシベリウスがずっと呼ばれたがっていた名で呼びかける。シベリウスもその呼び方に目を丸くしてジュエリアを見つめた。
「え……」
「私気づいてたのよ。あなたがあの日から私に敬語を使わないのを」
シベリウスは少し気まずそうに笑った。
「すいません、やはり気を悪くしましたか?」
「敬語に戻さないで。逆よ、嬉しかったの。あなたが心を開いてくれて、私達の心が通っている証に思えて。だから、私もあなたをシヴィって呼びたくなった」
ジュエリアはシベリウスを見つめる。
「いいかしら?」
シベリウスは頬を染めて嬉しそうに笑い、ジュエリアをきつく抱きしめた。
「もちろん。嬉しいに決まってる」
シベリウスは抱きしめた勢いで顔をジュエリアの首筋に近づけると、柔らかい練り香水の香りに気づいた。
「ジュエルから薔薇の良い香りがする……」
シベリウスの息が首筋にかかり、ジュエリアの鼓動を速める。
「……シヴィ、無理に迫らないから……一緒の部屋で寝てくれない?」
ジュエリアのお願いに、シベリウスは顔を真っ赤にして唸っている。
「いや、うーん……ジュエル……ジュエルの気持ちが私にあると分かってからは、どんな訓練よりも自制するのに精神力がいるんだよ」
「むー……じゃあ、いいわ。その代わり毎晩寝る前にはこうやって一緒に過ごしましょ。変な気持ちにならないために、そうねえ……あ、あの本棚のおすすめの本を私に読んで聞かせて」
「それは凄くいい案だね」
シベリウスは立ち上がり、本棚から一冊選んで戻って来た。
「クジラの話」
「へえ、クジラ? なんかロマンチックね」
「まあ、この物語はそうでもないんだけどね……」
シベリウスが本を開くと、ジュエリアは彼の肩に頭を乗せて、胸に深く響く声を静かに聴いた——。
時を同じくして、タウンハウスの薄暗い寝室では、ミアが汗ばんだ素肌に下着であるシュミーズを着ている最中だった。髪の抜けた所は、うまく他の髪を被せて結んでいるため、目立たなくなっている。
「着替えを手伝おうか?」
ベッドの上で寝ころぶ、一糸まとわぬ姿のアルベールがミアに聞いた。
ミアはアルベールと目を合わせ、くすりと笑い、首を横に振りながらサクサクと着替えを進める。
「コルセットも前で止めるタイプのものだから、一人で出来るわ」
「へえー、こうなるってわかってたみたいだね」
アルベールはナイトローブを羽織ながらミアに近づき、首筋に這うようなキスをする。
「城まで馬車で送るよ」
「そう言って、馬車でもする気?」
「お望みなら」
二人はそのまま深いキスをまた始める。
「はぁー……」
自分を見れば見るほど溜息が出る。
本当は今日、トマスにもっと色気のあるナイトウェアや下着など選んでもらう予定だったのに、結局買えずに終わってしまった。リネンのナイトウェアは通気性が良く、ゆったりとした着心地が大のお気に入りだが、機能性重視の服はどうしても野暮ったく見えてしまう。
「本当は絹の触り心地の良いもので行きたかったけど……」
ジュエリアは練り香水を指に取り、耳の裏から首筋にかけてつける。ローズの良い香りが鼻をかすめ、少し自信が出て来た。
ジュエリアは立ち上がり、部屋を出て、目の前の部屋の扉をノックした。
扉が開くと、同じくリネンのナイトウェアを着ているシベリウスが出てくる。
「ジュエル?」
「……昼間トマスが言ったでしょ」
「え?」
戸惑い始めたシベリウスに、ジュエリアは顔を真っ赤にして伝えた。
「夜を一緒に過ごしたいの」
シベリウスも顔を赤くして、手で口を押えた。ジュエリアは真っ赤な顔を両手で覆う。
「レディにこんなこと言わせないで……」
「ジュ……ジュエル、とりあえず中へ」
シベリウスはジュエリアの背中に手をあて、部屋の中へと案内した。中に入ると、広い部屋の壁一面の本棚にびっしりと本が並べられており、大きな執務机の上には書類が山積みにされている。そして一時的に置かれているのが良くわかる、部屋には不釣り合いなハンガーラックが適当に配置されており、シベリウスの軍服や衣類が掛けられていた。ベッドはどこにも見当たらないが、長ソファの上にシーツが丸まってるのが見えた。
「ねえ、もしかして、シベリウスはソファで寝てるの?」
「ええ。この部屋はもともと私専用の書斎で、ベッドはないので」
ジュエリアはあんぐりと口を開いた。
「シベリウスは軍人で、訓練でかなり身体を動かすから、夜はベッドで寝たいんでしょ?」
「ええ、でも、寝室はジュエルに使ってもらっているから」
「ゲストルームとか絶対あるでしょ? なぜそこを使わないの?」
「なるべくジュエルのそばにいたくて」
シベリウスの表情に嘘くさい笑顔はなく、まじめに淡々と答えてくれる。だがその様子が、ジュエリアにはどこか突き放されているように感じ、こうなった原因を作り続けていた自分自身に悔いた。
「婚約者のあなたを蔑ろにし続けていた事、心から悔やんでる。しかもあなたはいつだって私の事を大切に扱ってくれていたのに、酷い態度ばかりで……本当にごめんなさい」
「ジュエル?」
「今さらあなたを好きだと言い出して、一緒の部屋がいいだなんて虫が良すぎるのもわかってる」
「ジュエル、ちょっと待て、何を謝って……」
「大聖堂での夜、嬉しかったのよ。想いが通じ合ったのだと思ったし、あなたと一緒なら何でも出来る勇気も出て来た……でも、シベリウスは本当はずっと私に怒っていたの? もう……私の事は好きじゃない?」
ジュエリアは悲痛な面持ちでシベリウスを見つめ、答えを求める。
シベリウスは黙ってジュエリアの手を引いて、長ソファに座らせると、自分も隣に座り、柔らかい笑顔をジュエリアに向けた。
「ジュエル、大好きだよ」
シベリウスは真っ直ぐにジュエリアを見つめている。
「ジュエルに袖にされるのに慣れすぎてて……その、自分の自制心を過信しすぎてたんだ」
ジュエリアは小首を傾げた。
「ごめんなさい、言ってることが良くわからないわ……」
「まさか、ジュエルに迫られる日が来るとは想像してなくて、ジュエルに拒まれないとわかったら、その……」
「その?」
「欲が……キスより先に進みたくなってしまって……」
「……別に、良くない? いずれ結婚するんだし。私もそのつもりだったわけだし」
眉を八の字にしてごねるジュエリアに、シベリウスは苦笑いして頭を撫でた。
「ダメだよ、ジュエル。今君は継承順位が曖昧なんだ。そんな君が妊娠したら、継承前に結婚をすることになり、セルマ寡妃に従来の習わし通り継承権を放棄するよう迫られる。もちろん君との子供は欲しいし、今すぐ結婚したいと思ってる。でも、本能のまま行動したら君の人生を狂わせるし、君の人生はこの国に大きく関わる」
「……そう」
ジュエリアは溜息をついて、視線を落とした。あの城に必要とされなかった事で幼少期から苦しめられ悩んだのに、今は必要とされることで悩まされ、望みも妨げられている。
「ジュエル……実は来月予定している公開処刑に君とミアが出席することになった。本来は統治者が出席し、刑の執行を許可するんだが、今回は君達二人で執行許可を下すんだ」
「刑の執行……確かに統治者の権限であり役目でもあるわね。統治するという事は、そういった仕事もこなすのよね……公開処刑により、民に秩序の重要性を示し、民の鬱憤を晴らし、統治者の権威を示す……」
ジュエリアは視線を落としたまま会話した。シベリウスはジュエリアが本当はまだ女公になる決心がついていない事を分かっている。
シベリウスはジュエリアの肩を包み込むように抱き寄せ、頭をくっつけた。
「ジュエル……苦しませて、すまない」
ジュエリアは目を丸くしてシベリウスに視線を向ける。
「なぜシベリウスが謝るの? 安心して。ちゃんと出席するから」
「ジュエル……」
「だって、あなたが私を支えてくれるんでしょ?」
ジュエリアはにこりと微笑んで見せた。
「ね、シヴィ」
ジュエリアはシベリウスがずっと呼ばれたがっていた名で呼びかける。シベリウスもその呼び方に目を丸くしてジュエリアを見つめた。
「え……」
「私気づいてたのよ。あなたがあの日から私に敬語を使わないのを」
シベリウスは少し気まずそうに笑った。
「すいません、やはり気を悪くしましたか?」
「敬語に戻さないで。逆よ、嬉しかったの。あなたが心を開いてくれて、私達の心が通っている証に思えて。だから、私もあなたをシヴィって呼びたくなった」
ジュエリアはシベリウスを見つめる。
「いいかしら?」
シベリウスは頬を染めて嬉しそうに笑い、ジュエリアをきつく抱きしめた。
「もちろん。嬉しいに決まってる」
シベリウスは抱きしめた勢いで顔をジュエリアの首筋に近づけると、柔らかい練り香水の香りに気づいた。
「ジュエルから薔薇の良い香りがする……」
シベリウスの息が首筋にかかり、ジュエリアの鼓動を速める。
「……シヴィ、無理に迫らないから……一緒の部屋で寝てくれない?」
ジュエリアのお願いに、シベリウスは顔を真っ赤にして唸っている。
「いや、うーん……ジュエル……ジュエルの気持ちが私にあると分かってからは、どんな訓練よりも自制するのに精神力がいるんだよ」
「むー……じゃあ、いいわ。その代わり毎晩寝る前にはこうやって一緒に過ごしましょ。変な気持ちにならないために、そうねえ……あ、あの本棚のおすすめの本を私に読んで聞かせて」
「それは凄くいい案だね」
シベリウスは立ち上がり、本棚から一冊選んで戻って来た。
「クジラの話」
「へえ、クジラ? なんかロマンチックね」
「まあ、この物語はそうでもないんだけどね……」
シベリウスが本を開くと、ジュエリアは彼の肩に頭を乗せて、胸に深く響く声を静かに聴いた——。
時を同じくして、タウンハウスの薄暗い寝室では、ミアが汗ばんだ素肌に下着であるシュミーズを着ている最中だった。髪の抜けた所は、うまく他の髪を被せて結んでいるため、目立たなくなっている。
「着替えを手伝おうか?」
ベッドの上で寝ころぶ、一糸まとわぬ姿のアルベールがミアに聞いた。
ミアはアルベールと目を合わせ、くすりと笑い、首を横に振りながらサクサクと着替えを進める。
「コルセットも前で止めるタイプのものだから、一人で出来るわ」
「へえー、こうなるってわかってたみたいだね」
アルベールはナイトローブを羽織ながらミアに近づき、首筋に這うようなキスをする。
「城まで馬車で送るよ」
「そう言って、馬車でもする気?」
「お望みなら」
二人はそのまま深いキスをまた始める。
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